操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

「荘子」。

私が今勉強している「易経」は、孔子様もかかわっています。

中国の歴史は何となく面倒臭そうなので(なので三国志もまだ読んでない)今までスルーしてきましたが、易の勉強をしているのでそろそろ、という感じもします。

 

さて、「荘子」という書があります。古代中国戦国時代思想家、荘子の書です。

 

この本は、九万里を飛ぶという鵬(ほう。おおとり)という鳥の話から始まるそうです(逍遥遊篇)。この鳥は翼を開いて三千里の水面を打ち、九万里まで上昇するほど巨大なのだそうです(大きいですね・・)。

 

ところが、ヒグラシ(セミ?)と小鳩は鵬をせせら笑うのだそうです。

 

意訳すると「自分たちは木に突き進んでも、時には到達できず、地面に叩きつけられてしまうこともあるのに、あんなに飛んでどうするんだ?」と。

 

これは、小さなものから見ると大きな物がやっていることは理解できないので笑うしかない、ということを伝えているのだそうです。

 

荘子の言わんとしているのは、宇宙から見れば鵬もヒグラシも小鳩も大きさは大した違いはないということです。

 

そして、私はちょっと別の意味ですが、自分達が理解しがないことをバカにするという姿勢は何故生まれるのか、ということを考えました。

 

そもそも操体も、現代医学とは「病気になる順番と治る順番は逆だ」と言っていますし、「非常識」といえば非常識です。

 

というか「きもちよさで良くなる」なんて誰も考えつきません。

 

三浦寛先生は、その昔、橋本敬三先生から「千島学説」の小冊子を渡され「読んでおくように」と言われたそうです。
千島学説については、まさに「現代医学から抹消された医学」と言ってもよく、というか、あれが本当ならば、現代の医学はひっくり返るからかもしれません。

 

何でもそうですが、言い出しっぺは必ず叩かれます。
「快」も「皮膚」もそうです。

 

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足趾の操法®「もみ」の極意に気づく

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今日の午前中は足趾の操法®の集中講座です。

「揉み」は一番難易度が高く、なおかつ快感度が高いものです。

 

よく、見ただけで真似しているのをみると、揉みではなく足指を回転させているだけの場合もあります。これは、被験者がきもち悪くなる場合があるので、要注意です。

 

なお、揉みで私が「オシッコを我慢してるようなもみ方をすんな!」と注意することがあります。

 

なぜ、そういうことになるのか、10年位前に考えたことがありました。
ある受講生が、どうしてもそういうもみ方になるのです。
見た目もせわしないですし、受け手も落ちつきません。

 

そんな時、三浦先生に一度やっていただきました。

そこで、どこが違うのか、分かったのです。

 

その時は、目からウロコとはこういうことか!と驚きました。

 

そして、今日は受講生のFさんの特訓です。1月から月二回の練習です。

手首や肩の微妙な使い方や、肩や手首を柔らかくする練習など基礎トレを改めてやりました。

 

また、足趾の操法はベッドでもできますが、ベッドの高さを選ばないと、操者がからだを痛めますし、どこでもできるということを考えたら、正座が一番です。

 

この辺りは「コツ」なのですが、コツを覚えると、やり方があっという間に変わります。勿論、時間はかかりますが、あきらかに進化がわかります。

 

 

 

人間、からだの使い方のクセを修正するには、一ヶ月かかるそうです。

そして、心のクセ、考え方のクセを変えるには、半年以上かかるのだそうです。

これを考えると、操体もそんなに一日二日で身につくモノではないことがわかります。

 

Fさんにも「足趾の操法®アドバイザー」が授与される日も遠くありません。

 

足趾の操法®は、登録商標です。類似名称で類似行為を行っていることがありますが、
一般社団法人日本操体指導者協会認定の、操体プラクティショナー、足趾の操法アドバイザー、あるいは足趾の操法インストラクターに受けてくださいね。

納め、呼吸法、指使いに実技鍛錬をしっかり積んだ、魅惑のワザを味わってみてください。

勿論、私(指導最高責任者)もやっておりますのでお待ちしております。
TEI-ZAN操体医科学研究所

 

 

 

足趾の操法®集中講座のご案内です

 

コツコツだけでもない。

私自身は、個人的にコツコツが好きなんです。

例えば、アルクの「○○マラソン」は結構脱落せずに完走してるとか。

でも「あ、こりゃダメだ」と思うのはすぐやめます(笑)

 

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 ★サイトのトップページを変えました♪

 

私の場合、飽きっぽくない性質なので、

三歳の頃からずっと好きとか、割と好きなモノが変わらないというのを考えてもなんだか自分で納得がいきます。

 

三歳の頃は、人体図鑑と魚類図鑑を毎日読み、小学2年あたりからロックを聞き・・なんていうのは今と殆ど変わりません。。人体好きから、内藤景代先生の「こんにちわ、私のヨガ」にはまったのは12歳、タロット始めたのは12歳、足の反射療法にはまったんは15歳。。今とジャンル(治療系とか占い系)が殆ど変わりません。

読書が趣味なのも、これも変わってません。

ロック好き⇒英語好き というのも変わりません。

 

KISSなんて、四捨五入したら40年来のファンですし。
人体図鑑は未だに好きだし。

 

要は、しつこいってことですね。

器用じゃない分、しつこくやってるワケです。

 

 操体を初めて知ったのは、高校生の時です。

別冊宝島「東洋体育の本」で読んだのが最初。

そしてからだのこと、操体を本格的に勉強し始めて、23年くらいになります。


さすがに23年もやってりゃ、上手くなるのは当然です。

 

さて、最近の『操体法東京研究会』の定例講習ですが、昨年から開講している「新創生期」、それ以前の受講生も私に同意してくれているのですが、

 

「いままでの講習の10年分を一年で進めてる」くらいの濃厚なものになっています。

 

私が泣きながら(笑)「できねぇ、ちくしょー」と、練習していたものも、あるコツとかこんなコツとかを踏まえて練習すると、上達が本当に早くなります。

 

私が「できねぇ、ちくしょー」と泣きながら半年練習したものが「そんなにがんばらなくても、こうすればできるよ」というシステムが出来てきたのです。

 

これはメソッドとしてはすごいものです。

 

そして、今でこそ「足趾の操法®」を指導している私ですが、最初「足趾の操法」の「揉み」を習いたての頃、三浦先生の足をお借りしたところ

 

「ぷっ。オマエのは面白いなぁ」(つまり、笑っちゃうくらいヘンだった!)

と言われました(笑)

 

この辺りは根性でも何でもないのですが、好きなことをやり続けていたら、趾廻しを極めていたら、何だかメソッドができて上達していた、という感じです。

 

さて、操体法東京研究会は今年で多分設立39年になります。
すごいですね~。39年です。

 

まあ、これは考えれば納得いくのですが、教えるほうもノウハウがたまってきます。

昔は「教科書は万年同じでやることも昔と同じ」という授業をする先生がいましたが、操体は義務教育じゃありませんし。とにかく内容がどんどん変わります。

 

変わるというのは、より、クライアントのからだとこころにやさしく、操者のからだとこころにとってもやさしいということです。

 

 

というわけで、9月から「新創生期操体法特別臨床講座」が開講します。

www.sotai-miura.com

 

 

ピカソとミケランジェロ。匠のワザ。

聞いたことがあるでしょう。

 

ミケランジェロが、誰かに彫像だか肖像を頼まれて、僅か10日で仕上げ、依頼者に金貨10枚を請求したという話。

 

依頼者が「なんでそんなに高いんだ」というと、「この技術を得るのに30年かかったんです」という答えが返ってきた。

 

ピカソがあるレストランに行った時、ウエイターがナプキンに絵を書いてくれと頼んだ。ピカソは法外な値段を請求した。

 

そう、それだけ、彼らは経験を積んでいるのです。

 

例えば、渦状波®。

私は体験しているのでよくわかるのですが、

「からだも、操者を選ぶ」のです。

 

とっても不思議ですが、ある人が触っても反応がない。

ところが師匠が触れると突然反応する。

 

 

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ある受講生が触っても反応しないけど、私が触ると反応する、

 

こんなことが実際に起こります。

 

私自身も「不思議だなぁ」と思いますが、多分これは、長年コツコツと地道に20年やってきたからではないか、と思っています。

 

 

「皮膚へのアプローチ」と「渦状波®」

「皮膚へのアプローチ」とは。

別名「渦状波®」(かじょうは)と言います。

刺激にならない皮膚への接触による、操体の手法の一つです。

 

★私自身、渦状波で「良くなった」という劇的な体験をしています。勿論師匠の臨床を受けて、です。

 

もともと、操体に「刺激にならない皮膚への接触」を導入したのは、私の操体の師匠、三浦寛先生です。

 

快からのメッセージ・哲学する操体、に記されています

が出たのは、忘れもしません。1999年10月10日、全国操体バランス運動研究会の東京大会の時です。

 

快からのメッセージ―哲学する操体

快からのメッセージ―哲学する操体

 

 

当時、「皮膚?」と、非難っぽい声を挙げた人達も、その後「皮膚」の持つ潜在的なちからに気づいて「カワの操体」とか「皮膚操体マッサージ」とか、何だか似たようなことを始めました。

 

昔私のところにいたスタッフは、最初は、渦状波をボロクソに言っていたくせに、その後開業してから「皮膚を引っ張る、捻る、絞る」とか、何だか似たような(捻るとか絞るは「刺激」です)ことを言っていたので

「わかってない・・・」と思った記憶があります。

 

そして

 

似たような名称で同じようなことをやっているケースを見かけます。

 

法律的には抵触しているわけではありませんが、果たして、臨床家のモラルとしてはどうなんでしょう。

 

大抵「類似名称で似たようなことをやってる」という場合、ちゃんと名乗れないとか、ちゃんと習ってないということがほとんどです。

 

私の場合も「足趾の操法®」を受けて、終了していない(というか、一番の秘伝を教える前に、誓約書を捨てて帰った。後に操体法東京研究会を破門になる)輩が、すごく似た名称でサイトで宣伝してるんですが、

 

「正座できないヤツが足趾できるんか」← 正座ができないので有名だった

 

と、思いました。足趾は正座が基本ですから。まあ、どうでもいいです。

 

以前、あるサイトで「渦状波やってます」というのがあり、電話して聞いてみたら「低周波ならやってます」と言われたことがあります(笑)

 

 

GW集中講座を終えて

今年もGWの集中講座を無事終えることができました。

 

O先生には「畠山が早朝のコメダコーヒーで、師匠と一緒の時、隣のテーブルに座っていたうるさいグループを黙らせた」という秘法(効きますよ~)を伝授しました。

 

ペンデュラムの使い方とか、泊まった旅館などで「何だかいやな気を感じた時の対処法」とか名前の母音から見る対処法とか、小ネタも披露。

 

特に参加者は、三浦先生に「普段は他の受講生に埋もれて?なかなか質問できないようなこと」「疑問に思っていたこと」を質問し、またその答えをじっくり聞くという、またとないチャンスに恵まれました。

 

また、今回は参加者全員が、操体法東京研究会で現在操体を勉強中であるとか、実行委員であるとか、操体に関する基礎知識がある方ばかりだったので、非常にレベルの高い講習をすることができました。

 

二日目、三日目は外気功基礎がメインでした。

特に三日目は、昨年も参加して、一年間みっちりと外気功基礎の鍛錬を重ねたツワモノの皆さんたちに「仕上げの方法」と、実際に、なんと三浦先生をモデルにして、外気功のデモンストレーションと、実際の手順を練習しました。

 

何度か書いていますが、最近私の「数秘」の大御所であるはづき虹映先生、一時ヒーリングのの指導をやめていたんですが、最近また始めています。

 

私が思うに、ここ近年「スピ」のブームで、「ポジティブなら何でも大丈夫」みたいなノリで「ネガティブなエネルギーから身を守る方法」などを知らずに、または体得せずに、「スピリチュアル」や「ヒーリング」の世界に入ってしまい、

 

ネガティブなエネルギーにやられている人が多いからではないかと思っています。

 

臨床とか占いの世界、ヒーリングやスピリチュアルの世界は、技能を磨くことも大事ですが、「どうやってネガティブなエネルギーから身を守るか」という、大切なことを忘れがちです。

 

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ちなみにこのスカルリング。

サロン・ド・シマジの主人、島地勝彦先生がなさっているものです。

 

サロンに行くと結構な数の方がこのリングをはめていますし、我々の仲間内でもはめているメンバー多し。

 

もともと「メメント・モリ(死を考えよ)」ということで「今を大事に生きる」といういましめでもあります。

 

このリングも、ネガティブなエネルギー除けになっている気がします。

 

操体はもはや「動き」ではない。

操体法治療室」(三浦寛担当分)の英訳が完成しました。
推敲に推敲を重ね、ネイティブのチェックを何度も行い、操体独自のニュアンスを表現することに成功しました。今回は、訳者自身が日本語に堪能であり、操体を5年学び、操体及び橋本哲学に深い理解を持っていたから出来たことだと思っています。

もう暫くお待ち下さいね。

 

操体法治療室―からだの感覚にゆだねる

操体法治療室―からだの感覚にゆだねる

 

 

 

先日のこと、海外からメールを受けとりました。

そこには「操体法のミッション」というのが書かれていました。

 

Sotai Ho´s mission is to help each person to seek harmony and inner freedom
through movement within the Spirit and within Nature,

 

これをざっと意訳すると

操体法のミッションとは、人々が互いに助け合い、天然の法則とスピリット(霊性)と共に、動きを通じて内なる自由と調和を探すことである

みたいな感じになります(すんごい意訳です)

 

これって、もっともらしいことを書いていますが、操体じゃなくても当てはまる上に、
「これはなあ」というところがあります。

 

まず、ミッションというのは「使命」「目的」ですが、これでは「操体って何をやるか」ということですよね。ミッションになってない。

操体のミッションを敢えて挙げるなら Living happy and healthy だと思います。これは橋本敬三先生も書いていらっしゃいます。

 

まだありますが、今回は書かないことにします。

 

seekという言葉が出て来ます。これは多分「写真解説集」に出てくる「調和を探る」というものから来ていると思われますが、この「探る」というのは「真理の探究」という意味です。これをよく取り違えて「きもちよさを色々探す」というトンチンカンなことを言っている人もいますが、seekよりも questとかのほうがいいかもしれません。

 

そして

to help each person ですが、これは文字通り「互いに助け合う」ということです。
しかし、操体の1番の特徴は『自力自療』なんです。操者がいようが一人でやろうが、操体は自力なんです。

 

これを書いた方々は「人々が操体を互いにやりあう(操者が存在する)」という考えを持っているようです。

つまり、指圧やマッサージなどと同じように、他力的な療法として操体を見ている可能性が高いということ。

 

その辺りが違うんです。

 

また、movementという言葉が出て来ますが、操体において「動き」の時代は終わったと考えています。

 move ではなく feel なのです。

 

これは私の経験から言っても間違いないと思いますが、未経験のことは書きにくいものです。彼らは「動かしてどうにかする」ということは知っているのですが、「本人にしかわからない感覚を聞き分けることによってよくなる」ということを知らないのです。

 

すでに「感覚」の時代に移って20数年経ちます。

 

そして、その「感覚」の時代も、新しい時代に移行しようとしています。