操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

確定申告だよ!

二月になると、わたくしの周囲の自営業者さん達から

「終わった?」「まだだよ」「ぎりぎり」という声が聞こえます。

会社勤めの方も、家を買った方ならば、確定申告はなさると思いますが、確定申告は自分でやったほうがいい!と思っています。

特に、会社員から独立して自営をやろうという方は、必要なスキルです。何も最初から税理士さんに頼まなくても、覚えれば自分でできます。

実際、ずっと会社にお勤めの方は、ローン組んで家を買ったとか売ったとか、2000万円以上いただいている方は確定申告しなければなりませんが、税金の仕組みは覚えておいたほうが懸命です。 

やよいの青色申告 14 新消費税対応版

やよいの青色申告 14 新消費税対応版

 

 

というわけで、私は普段Mac使いなのですが、いかんせんMac用の会計ソフトでいいのに巡り会ったことがありません。というわけで、経理用のWindowsを1台買いまして、会計をやっております。

で、ずっと「やよい」を使っているのですが、今回「やよいシリーズ」専用のテンキーを買いました。

 

弥生 弥生テンキー(TNK-Z841SL) 160005

弥生 弥生テンキー(TNK-Z841SL) 160005

 

 そうしたら、これがめちゃくちゃ便利です。

左上に「前行項目複写」というキーがあるんですが、これが悶絶するくらい便利です。

ナンで発売当時に買わなかったのか、今更ながら悔やまれます(笑)。

さて、全国の青色申告者の皆様、もう少しで受け付け開始です。

普段「がんばる」とは言いませんがこれは「顔晴れ」ですね。


私は締め切り間際に泣くのがいやなので、ここ10年くらいは、二月中に申告!を目指しております。なおe-taxですが、リーダーを持っているクセにやったことがありません・・・。

 

迷彩柄(カモフラ柄)は心も防御する。

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猫の小十郎です。お兄ちゃんはアメショだから暑がりで、冬でも布団には入ってきませんが、キジトラ君は寒がりとの言い伝え通り、もぐりっ子です。

 

昨年から今年にかけてカモフラ柄、迷彩柄が流行りましたよね。スカル(ドクロ)も流行りました。

私は昔から流行に関係なく、迷彩とスカルは好きなんです。
迷彩柄(カモフラ柄)についておもしろい記事を読みました。

迷彩柄は勿論、戦地のジャングルなどで敵に見つからないようにという柄ですが、もう一つ「怪我をしても血が目立たない」という特徴があるのだそうです。

というのは、特に男性はそうですが、血を見ただけで動転して、気が弱くなってしまうことがあるのです。その記事にも書いてありましたが、映画のラストシーンで撃たれる人というのは、大抵白い服を着ているとか、血が目立つ色の服を着ているんです。

怪我による血が目立たないことで、怪我した人の心が折れるのを防いでいるという効果もあるのだそうで。

そうやって考えると、私が迷彩好きなのは、周囲の様々な要素(笑)から、無意識に自分を守っているのかもしれません。

以前、カモフラ上下で操体の講習に臨んでいたところ、島根のF画伯から「コンバットだ」と言われたことがあります(笑)。ヘルメットが似合うかどうかはわかりません。

スカルについては、わたくし、長年のロック好きな上、仕事が仕事ですから、骨は大好きなんです。「死んだらみんなこうなる」という仏教的思想観(一休さんっぽい)もいいですが、海賊旗がドクロというのも何だか象徴的な気がします。

前世はベトコンか海賊か(笑)

 

 

 

猫ちぐらとペットの鍼灸。

医道の日本社は、操体とご縁が深い出版社である。

その昔、橋本敬三先生が寄稿されていたし、三浦先生の操体専門書も三冊出ている。

 

操体臨床への道しるべ―快適感覚に導く診断と操法

操体臨床への道しるべ―快適感覚に導く診断と操法

 

 向かって右の手は私の手だ。

医道の日本社から昨年出版された「ペットのための鍼灸マッサージマニュアル」を読んでみた。鍼は難しいかもしれないが、お灸やマッサージは家庭でもできる。

 

ペットのための鍼灸マッサージマニュアル

ペットのための鍼灸マッサージマニュアル

 

 私の周囲の操体実践者は、何故か妙に猫好きが多い。

それは操体が、操体っぽいからだと思う。何が操体っぽいかというと、原始感覚(快か不快かききわける感覚)に従っているからかもしれない。

ところで、猫ちぐらをご存じだろうか。
新潟県で作っている郷土民具というか、わらで編んだ猫ハウスみたいなものである。一昨年亡くなった黒猫のととこは、猫ちぐらを一つひっかき倒し、天井に穴を開けた。仕方ないのでもう一つ買った。ととこが亡くなってから,一昨年の夏に拾ったちび猫、小十郎が猫ちぐらに入って遊んでいる。この猫ちぐら、上に乗っかって爪を研ぐのがたのしいらしく、ちび猫が乗っかってガリガリやっているうちに、やはり天井に穴が開いた。

天井に穴が開いたら、今度はちび猫がそこから出入りするようになった。

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こんな感じ。

この「猫ちぐら」は、無農薬のお米のわらで編まれている。

安価な中国産もあるが、農薬や薬害を考えると、やはりこちらのほうがいい。

というわけで、以前頼んだところに注文したところ、なんと、3年から4年待ちとのことだった。猫ちぐらを編める年配の方が少なくなってきたのだそうだ。

これは大変なことだ。是非若手の職人が育って欲しいと願う。

操体の世界も、高齢化が進んでいる。操体法東京研究会及び東京操体フォーラムは、それを見越して10年前以上から、若手操体臨床家、指導者の育成を考えてきた。


一昨年、20代後半から30代前半の若者達が何名か講習に参加してきた。
通常の講習に加え、足趾の操法の講習や、個人レッスン、「出来るまでやる」というのを合い言葉にしている特訓?講習など、本当によく勉強しているメンバーもいる。


猫ちぐら、作り方を継承する若手が増えて欲しいものだ。

 

 

エンパシー・ライティング1Day講座

昨年6月に「6分間文章術」という本に出会った。
面白いなと思って、その通りに文章を書いてみると結果が出たのよ奥様。

というわけで、ベーシック講座を受講、さらにコーチによる勉強会にも出席、そして今回は著者の中野さんのセミナーに参加したのである。

6分間文章術――想いを伝える教科書

6分間文章術――想いを伝える教科書

 

 会場は新木場の木材会館。

大学を出て最初に入った会社が、もともと木材輸入をメインにやっていたので、木材健保の会社だった。木材健保も昔の?木材会館も木場にあった。名前通り木場は木を扱っていたのである。
木材会館、木をふんだんに使ったぬくもりある素晴らしい建物だった。

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 「本があるから本を読めばいいじゃん」と思うかもしれないが、
その著者のセミナーというのは、本だけを読むのに比べて10倍以上、いやそれ以上の価値があると思っている。

本は書き終えて出版した当時で止まっているが、著者はどんどん深化・進化しているのである。

この日も「初公開」のすごいお土産をいただいて帰ってきた。

ラッキー♪

セミナーは、テーブルに四人一組という形のワークショップ形式で行われた。

午前中のテーブルは、何だか「心と体」というキーワードに関係するメンバーが集まり、何だか不思議だなあ、と思った。これも面白いご縁である。


エンパシー・ライティングというのは「共感」をメインとしたメソッドなのだが、今までのゴリ押しセールスレターから、読者のネガティブな意見にも同調するという、全く新しい手法が使われている。

今回、自己紹介や、自分の扱っている商品(私の場合は操体や、操体のセミナー)の紹介ということで、書き上げたエンパシー・チャートを見ながらスピーチをしたが、面白いのは、全員やっていくうちに、内容がどんどん磨かれていったことだった。また、同じテーブルのメンバーからのフィードバックが非常に参考になった。

私の場合、必ず「操体って、整体とどう違うんですか?」と聞かれるのと、ネガティブな感情の中にも「操体って?整体とどう違うの?」というものが入ってくることが分かったので、今後操体をどのように紹介すればいいのか、ポイントがつかめてきた。

 

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エンパシーチャート。これはすごいツールです。

中野さんは、ご自身の学生時代の成績表をプロジェクタで映して下さったが、国語の成績が10段階の2だったそうである。

苦手なことが、あるターニングポイントで得意なことになるというのはないことではない。

まあ、私も体育が10段階の2だったので(集団競技がダメで、バレーボールなどの球技は、ギターを弾いていたので、突き指防止という名目でサボっていた)

よくあんたが運動指導してるね(私はスポーツプログラマーと、健康運動指導士、はたまた操体の師範代である)」と言われるのと似たようなものだろうか(中野さん、変な比較してすんません!)。

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会場から見た新木場駅。真ん中に見えるのは夢の島。

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セミナー修了後。

実は書籍、すでに持っているのだが、猫が遊んだり自分が書き込んだりして、すこしボロくなったので、新規購入。中野さんのサインをゲット!


私がISIS編集学校(世界で初めてインターネット上に開校した方法の知のための学校)で勉強してから14年くらいたつけれど、編集工学とはまた違った切り口なのである。

編集工学とエンパシー・ライティング、これは強力なツールになります。

 

ちなみに、この後の「マスター講座」も受けようと思ってます。

 

 

 

 

人生七〇暴走古来希(じんせいななじゅうぼうそうこらいまれ) 

1月24日、世田谷の豪徳寺にある編集工学研究所にて開催の、松岡正剛校長の古稀のお祝いに出席してきた。

昨年6月、博多で「読書の官能」というイベントに参加し、元ストリップ劇場の二階(踊り子さんが控えているとこね)で一緒にタバコをくゆらしてから、師匠は松岡さんに参ってしまったらしい。

また、編集工学研究所が、赤坂から世田谷に越してきて、三軒茶屋からもとても近いこともあり、何かあるごとに一緒にお邪魔しているのである。

そして私がISIS編集学校にお世話になってから、十五年近く経つ。

この時の同期や、当時の師範代とは未だにご縁がある。

最近は東京操体フォーラム理事で実行委員長の岡村王子も「守」を突破。
若手実行委員も「序」に参加したりしている。

操体は編集であり、

操体は教養あるいは文化であり、
哲学でもあり、工学システムでもある by畠山(なんちって)

操体の学び方はまさに「守・破・離」なのであるが、編集学校の学びのシステムも「守・破・離」なのだ。

というわけで、1月24日(お誕生日は本当は25日)、夕方豪徳寺入りしたのである。

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某財団会長からという、巨大なシャンパン。横の「ます」と比べていただいたい。
しこたまいただきました。

私は編集学校や未詳倶楽部の友人達と久しぶりの再会を果たした。
来賓の顔を見ると、松岡さんの交友の広さがよくわかる。

資生堂の名誉会長の福原さん、ワダエミさん、田中優子さん、美輪明宏さん、田中 泯さん、いとうせいこうさんはじめ、いろいろな方がお見えになっていた。

ちなみに、薄暗いところで、黒いスーツ姿のかっこいい殿方がいるなと思ったら、中田英寿さんだった。

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松岡校長にご挨拶する師匠。松岡さんは二次会で暴走族っぽい法被をまとって登場とのこと。

昔から「70歳になったら暴走族になる」とおっしゃっていたそうな。

私は先日仙台の大崎八幡にお参りした際、松岡さんの健康をお祈りしてきたのである。

ますますお元気でご活躍下さい。

 

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島地勝彦 週刊 SUPER Shimaji-Holic

よく書いているが、シマジ先生の「乗り移り人生相談」をweb連載当初から愛読している。

そして、うちの師匠に「迷ったら、二つとも買え!」を「面白いですよ」と貸したところ、金曜だったので、顧問先のホテルオークラ(ヘルスクラブ)のテラスレストランで一気読みしたらしい。

そして「明日土曜だから、新宿の伊勢丹に行くぞ」ということに相成った。

現在月二回あるいは三回、あるいは四回と、操体の講習が終わってから、伊勢丹メンズ館にある「サロン・ド・シマジ」にお邪魔している。

迷ったら、二つとも買え! シマジ流 無駄遣いのススメ (朝日新書)

迷ったら、二つとも買え! シマジ流 無駄遣いのススメ (朝日新書)

 

 そのシマジ先生がメールマガジンの執筆開始というニュースを聞いた。

島地勝彦 週刊 SUPER Shimaji-Holic

そして、その直後、年明け1月5日、新年のご挨拶に伺った時、シマジ先生はゴルフで首を痛めたそうで、カラーをつけて椅子に座っておられた。

私の息診では、右手の上肢、肘の下の橈骨側に何かあった。師匠は足首に何かを診た。

結果を言えば、シマジ先生はよみがえったのである。

その時の「感動さめやらぬままにメルマガに書きましたよ」というのがこのメルマガだ。

そのうち書籍になるらしい。ふふふ。

私もちょこっと登場する。

 

 

続き。「楽な方にきもちよく」ではない。

操体は、楽な方にきもちよく動くのではない。

楽と快の区別を明確にしているのが操体である。

楽な方が本当にきもちいいのだろうか?それは単に「楽でスムースでなんともない」のではないだろうか?

 

「きもちよく動く」のが操体ではない。

その前に「その動きが快か不快か」という、診断分析(動診、動かして診る)という過程が必要だ。

動かしてみないと(確認してみないと)それが快か不快か分からないではないか。

 

勿論世の中には「きもちよく動けちゃう」人もいるが、これはホントの話、動きながら確認できちゃう、器用な人達なのであり、私のような凡人は、動かしてみないと、それが快だか不快だかわからない。

 

操体をやっている人の中には、それを勘違いして「自分がこうやってきもちよく動けるんだから、他人もできるだろう」と、安易に

きもちよく動いて」という方もいる。それは指導者の「おごり」というものだ。

 

また、講習で練習している場合、相手はある程度知っているので動いてくれる。これが本当の臨床だとこうはいかない。

言葉の誘導が適当でも同じ受講生なら動いてくれるが、お金を払ってくる患者様、クライアントの方々はそうはいかない。

「普通は動けない」というのをアタマに入れておこう。

そして、もう一つ考えていただきたいのは「楽なほう」≠「きもちよさ」ではないということだ。

 

これは「楽(な動き)」は運動を分析しているのであり、「快(適感覚)」は、文字通り感覚を分析しているのである。

 

楽、というのは「動かしてなんともない」「スムースで引っかかりがない」「違和感がない」ということだ。

つまりバランスがとれていて、ニュートラルな状態なのである。ある先生はこれを「無」といっておられるが、動かしてみた感覚には「楽」(スムースでなんともない、つまり無と言ってもよい)、不快(痛い、辛い、いやな感じ)、そして「ああ、きもちいい」という快があると思っていただこう。

つまり、楽と快は違うのだ、と認識していただきたいのだ。

 

この話しをすると笑う人もいるのだが、楽と快を混同するということは、例えばセックスの最中(笑)に、お相手が「ああ、楽だわ」「ああ、楽だよ」と言ったらどうだろう?

なんかヘンじゃないだろうか(笑)。

これくらいヘンなのだ。

 

また、もっと直喩的に言えば「愛の営みは楽できもちいい」というのはヘンではないか?

これは、愛の営みというのは「楽ではない」という認識が私達にあるからなのだ。

「楽なほうにきもちよく」という言葉は、言葉上は難なくアタマに入ってくるが、操体的に考えると、ヘンな言葉なのである。

楽なほうはスムースで何ともない場合のほうが多いからだ。

 

逆に、可動域が少なくても、気持ちいい場合もある。

 

ここで「快(きもちよさ)についてもう一つ。

 

確かに、ボディに歪みがない健康体で、生きているだけで気持ちいい、ということもありうる。

しかし、そういう状態というのはあまりないのが事実である。

 

そして、ボディに歪みがなくて、バランスがとれていて、動かしても楽でなんともないという、ニュートラルな状態がある。

これが「無」と言ってもいいだろう。

 

そして、快というのは「歪みがなくて、健康だから」と思っている方もいるかもしれないが、実は「快」とボディの歪みは密接に繋がっている。歪みがある場合、動かしてみると(動診)、快か不快か分かるのである。

これを「快不快の法則」という。

 

なのでどこかトラブルがある、バランスが崩れている場合のほうが強烈な快あるいは不快を感じることが多いのだ。

 

勿論人間の感覚というのは非常に微妙なものなので、痛いけど気持ちいいということもある。そういう場合はどうするか?

操体の場合「からだにききわけて」(アタマで考えない)やるかやらないかを決定する。

 

痛キモチいい。これは痛いけれど、味わってみたいというからだの要求があるのか?ないのか?

痛み、ちょっとした痛みだけれど、からだには何故か一度は味わってみたいという要求がある。

こういう場合、一度味わってみると、二度目はいらない、ということが多い。

 

楽な動きを問いかける動診操法を第一分析という。

対になった二つの動きを比較対照して、楽なほうに動かして、数秒動きをたわめ、瞬間急速脱力する。

 

これが従来の操体だ。

 

私達がやっているのは、橋本敬三先生が「きもちのよさでよくなる」「楽ときもちよさは違う」と言われたことから、三浦寛師匠が体系づけた「一つ一つの動きに、快適感覚の有無を問いかける」というものだ。これを第二分析という。

 

「楽(な動き)」をききわける動診操法と、「快(きもちのよさ)をききわける」動診操法は、そもそも違うのである。

 

そこが操体を理解する、一番のポイントなのである。