出がらしのお茶を濃く淹れるとは??
4月29日(土)は、2017年春季東京操体フォーラムを開催致します。
実際に、橋本敬三先生が70歳から75歳までの間(つまり大ブレイクする前)、側で先生の臨床を見ていたのが、三浦寛先生です。
ブレイク後というのは80歳~85歳の頃なので、70代前半というのは、現役バリバリだったそうです。
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その昔、橋本敬三先生のお世話をしていた、受付のミヨちゃん(美代子さん)から聞いた話だが、
橋本敬三先生の機嫌が悪いとき、お茶を淹れたら「このままでもっと濃くして淹れろ」と、無理難題を言われたことがあるらしい。
ミヨちゃんがどう対応したか?
は、この本をお読みあれ。Kindle版だが、以前東京操体フォーラムに、ミヨちゃんを呼んで、三浦寛先生と対談したものを収録したものだ。
面白いのは、機嫌が悪いとミヨちゃんに当たるとか、「オトコの弟子」などにはやらないことをミヨちゃんには・・ということ。
まあ、一番近しい人が当たられるというのはよくあることだ。
なお、ミヨちゃんは、敬三先生がカレーライスに納豆と生卵を入れて食べるというのを実際に目撃し、やってみたという話だが、三浦先生に聞いてみると「それは知らない」と言っていた。
三浦先生が温古堂にいた頃は、橋本先生は自分用の玄米を炊いて(豆とかじゃことか色々入っていたらしい)いたという話だが、ミヨちゃんの時代は、カレーライスに納豆と卵を入れ、週に一度は和菓子屋から和菓子を届けさせ、冷蔵庫に凍った果物(ブドウ)を入れ、濃いお茶と塩せんべいという感じだったそうである。
そもそも、この対談は、「橋本敬三先生をカミサマ扱いしているヒトがいる」ので、「人間としての先生」を紹介するために企画された。
怒涛の藝術部の日。
その日は、午前中で仕事が終わり、また水曜日であった。
メジャーな映画館は、大抵水曜「レディスデー」というのをやっている。
そして、某R銀行の口座を使っている私には「3月末までの期間限定ポイント」というものがあり、そのポイントは二子玉にある映画館で使えるのであった。
さらに、その映画館のポイントをためているので、あと1本みると、ポイントでもう1本みることができるのである。
「よく映画観てますね」と言われたが、そもそも土日は仕事だし、テレビは見ないし、食べ歩きとかしないし、旅行にも行かないし(というか仕事の出張だし)、夜も仕事か勉強してるかだし。
高校時代は月に30本くらい観てたことを考えると、今は本当に映画観てないし、三茶の名画座がクローズしちゃったし。
というわけで、観てきました。
これは、日本語のタイトルがイマイチ。”Collateral Beauty” というのは原題だが、Collateral というのは、辞書を引くと「担保」と出てくる。??
実はこの言葉、「美徳”や”すばらしいもの”が、あることを起点に周囲に二次的に広がっていくことをあらわすらしい。
劇中では「幸せのオマケ」と訳されていた。
主人公は「死」「時間」「愛」に手紙を書く。この3つがキーワードだ。
しかし、一番重要視されているのは「死」ではないか?
タイトルを見た限りでは「娘を失って心を病んだ男が、心を取り戻す感動の物語」みたいに見えるが、どうもそうではない。主人公の同僚は余命すくないとか、娘に嫌悪されているとか、子どもが欲しくて精子バンクをチェックしているとか。
で、この同僚達も「愛」「時間」「死」を表しているのかしれない。
そう思っていたら
実は怖くね?ガッカリ邦題シリーズ『素晴らしきかな、人生』が、「意味がわかるとミステリー」である3つの理由 | ORIVERcinema
という記事を発見した。
そうだ。この作品は本当はミステリーかもしれない。
三人の舞台役者は一体ナニモノだったのだろう?
タイトルにごまかされない?でください。なかなかいい作品です。
そして、何故か今まで全く縁がなかったこのバンドのドキュメンタリー。
私は小学生の頃からKISSとメタルが好きだったもので、日本のバンドって殆ど聞いていないのだった。
そして、その昔、新宿のツバキハウスで、まだ売れる前の「X」の頃の彼らを何度か見かけたりはしていたけれど、すでにJAPANとかニューロマンティックで「洋モノビジュアル系」は食い尽くしていたし、速いのもすでに洋楽で経験済みだったのだ。
というか、彼らは「絶対KISS好きだろ!」みたいな感じだったんである。同年代だし。
そして分かったのだが、彼らの全盛期、私は父の死をきっかけに手技療法の世界に入り、操体の勉強に打ち込んでおり、音楽を聞くとしても洋モノヘヴィメタルだったので、なんだか全く聞くチャンスとかなかったのだ。
しかし、先日のKISSエキスポでは、YOSHIKIがポール・スタンレイと対談しているし、この映画の予告にはジーン・シモンズが出てるし、ロックのドキュメンタリーって好きだし、ということで観に行った。
私はなんだか「如何にもロック好きそうな格好」をしていたので、多分ファンだと思われたかもしれない(笑)。映画館の場内には「往年のファン」っぽい人達がたくさんいた。
昨年、一番新しい、ジャニス・ジョプリンのドキュメンタリーを見た。ご存知のとおり、ジャニスはツアー先で泊まっていたモーテルで、ヘロインを打って亡くなった。
彼女のコンプレックス、故郷で受け入れてもらえない寂しさ、苦悩などが描かれていた。
先の「素晴らしきかな人生」ではないが、このドキュメンタリーも「死」の影がちらほら見える。
彼らはどこに行くのだろう。
アメリカに来たときは英語が話せなかった(彼は、ニュースキャスターの英語を真似たらしい。なので彼の英語はきれいで聞きやすいのである)。
もしも、英語圏のバンドだったら。そうかもしれない。
スパイシー・ハイボールと操体。
伊勢丹メンズ館8階、サロン・ド・シマジのバーマスターは、操体(特に足趾の操法)を愛して下さっている。
サロン・ド・シマジの名物は、タリスカーをプレミアムソーダで割って、燻煙したひきたての黒胡椒を振った「スパイシー・ハイボール」である。
これが流行っているらしく、ある方が、関西の割と有名なところで「スパイシー・ハイボール」を、飲んだところ、美味しくなかった、という投稿を読んだ。
思うに、この「おいしくないスパイシー・ハイボール」を作ったバーテンダーは、サロン・ド・シマジで出す「スパイシー・ハイボール」を飲んだことがないのだと思う。
「流行」なので、レシピを真似したのではないか。
★某クレジットカードの会誌に載っていたということだ
これは残念なことだ。
思うのは、例えば、師匠の操体を受けたこともなく、習ったこともない人から「操体」(操体もどき)を受けた人が
「操体って全然効かないよね」と言うのに似ている。
やはり、味わうならば、ホンモノとか、一番のものを味わって欲しい。
足関節の背屈について少し説明しましょう(その5)
そういえば「万病を治せる妙療法」に、「五十肩は足首の操作で治る」というようなことが書いてあります。
私が持っている、英語版の「万病」(Amazonアメリカから中古で買った)を見ると、前の持ち主は、「肩の痛みが何故足首の操作でとれるのか」分からなかったようで、そのページには「?」が書かれています。
足首の操作で、五十肩が治る、というのは「痛いところを触らないと治らない」と思っている方々には、未知のことなのです。
これは、どういうことかというと、全身形態の連動ということです。
橋本敬三先生は、足首の操作で、肩を含めた全身の連動を操っていらしたということですね。単に、足首だけ曲げて、足背に抵抗をかけて、瞬間急速脱力したところで、肩まで連動させるには、やはりやり方があるのです。
話が前後しますが、足関節の背屈、の前には「膝窩の触診」を必ずやります。
この操法の特徴ですが、動診をせずに、膝窩の圧痛硬結を確認するわけです。
以前、どこかで「どちらのつま先が挙げやすいか」というのをやっていました。まあ、悪いとは言いません。
良くないのは「どちらのつま先を挙げるのがキモチイイか」という問いかけです。
★私のブログの読者ならば、何故これが良くないのかわかりますよね??
「よくわかんない」「そもそもきもちよくない」という答えが殆どだからです。
千人に一人くらいは「どちらもきもちいい」という人もいるかもしれませんが、これも、決めがたいですよね。
「きもちよさは比較対照してはいかん」のです。鉄則です。
「どちらがキモチイイですか」と問いかけている「操体法実践者」は「操体法における、楽(な動き)と快(適感覚)の違いが分かっていない」のです。
また、橋本敬三先生は、卒寿のお祝いの席や、その5年前、弟子に「楽と快は違う」と、明確におっしゃっているのですから。
★その辺りをちゃんと理解してから、操体をやっていただきたいのです
話が飛びましたが、この操法は、膝窩(しつか)ひかがみを触診するのです。
「ひかがみに圧痛硬結がない人もいる」という方もいらっしゃいますが、それは
触診がヘタなのです。
大抵は症状疾患を感じて操体を受けにくるのですから、あるのです。
ひかがみの触診だけでも三日くらい講義ができそうなので、この辺りでやめておきますが(笑)。
私がいつも言っているとおり、ひかがみの触診の仕方で、その方の操体のスキルがわかるといっても過言ではありません。
「プロなら10秒以内に圧痛硬結に触れよ」と、師匠からは言われます。
ダラダラ触診しているヒマはないのです。
★GWにやろうかな。ひかがみを制したい人はお知らせ下さい
sotai@teizan.com
写真は「操体法写真解説集」の英語版です。
20年位前は日本では入手できず、米国のAmazonから船便で取り寄せた記憶があります。今はどうなんでしょうね。
足関節の背屈について少し説明しましょう(その3)
少し間が空いてしまいましたが、続きです。
さて、被験者の左足背に介助を与える場合、操者の左手を使う場合と、右手を使う場合があります。
橋本敬三先生の写真を見ると、左足背に介助を与える場合は、右手を使っているようです。そして、先生はベッドに仰臥した患者さんに、立位で操法を行っていますが、我々は、床で正座してやることも多々あります。
この場合「手は小指、足は親指」ということを考えると、被験者の左足背に介助を与える場合は、操者の左手を添えるほうが、「被験者の母趾と操者の小指」を使うことになるので、身体運動の法則的には、こちらのほうが妥当かもしれません。
なお、この場合は、操者と被験者の正中を合わせます。
また、橋本先生スタイル(写真では、被験者の右足背に、敬三先生が左手を添えています)
なお、再三同じ写真で申しわけないのですが、意外と見落としがちなのが、被験者の膝に当てている手です。
写真では結構「がばっ」と押さえていますが、実は、ちゃんと押さえるべきところ、ポイントがあります。
★これをはずすと、支えが上手く行きませんし、見た目も綺麗ではありません。
身体運動の法則では「フォームが美しい」ことも挙げられていますが、それもちゃんとカバーする必要があります。
いいですか、橋本先生は熟練していらっしゃるので「がばっ」と持っているようでも、ちゃんと押さえるべきところは押さえていらっしゃるのです。また、忘れてはいけないのは、橋本敬三先生はドクターであり、我々は一介の、ドクターではない手技療法家、つまり、ドクターよりも、ずっと触れ方などには気をつけなければいけないのです。言わば、サービス業ですからね。
操者は足の背に触れることになりますが、中には、足首を押さえつけるとか、足先(爪のエリアを含む)を押さえつけるとか、そのようなことをしている場合も見られますが、この二つでは、全身形態の連動を促すことはできません。
ちゃんと「ここに手を添えてね」という、ベストプレイスがあります。
この場所に当てられるかどうかが、「上手く行くか行かないか」の分かれ目の一つでもあります。
「効くこともあるけれど、そうではないこともある」というのは、このあたりからきているのです。
「猫まみれ」@杉並公会堂
先週2月24日「猫まみれ」が、杉並公会堂で開催されました。
空前の猫ブームのようですが、20年以上前から猫派です。昔はわんこも家にいました。
Mr.Mac Academyという組織(わんこ関係が多いらしいです)、の代表、日置さんが、「猫系の人脈がない」ということで、獣医の野澤延行先生と、猫関係の著書が多い、加藤由子さんの対談を企画したところ、野澤先生(私のFBのお友達です)の人脈で、動物ものまねの江戸屋まねき猫師匠、歌う獣医しおんさんも参加のイベントになりました。
野澤先生とはFBでのお友達ですが、昨年10月に発売された、18歳以上のご長寿猫の家族の話を綴った(Amazonでは売り切れみたいですよ)「ご長寿猫に聞いたこと」で、私も陰ながらお手伝いている次第(私のくろねこも登場しています)。
君と一緒 ご長寿猫に聞いたこと 18歳以上の猫103匹と家族の物語
- 作者: 野澤延行,ご長寿猫研究会,伊東昌美
- 出版社/メーカー: 株式会社 日貿出版社
- 発売日: 2016/10/04
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実は「ご長寿猫研究会」のみなさんも、私の猫友だったりします。
さてさて、今回は加藤由子先生(動物行動学専門著書多数)が登壇なさるということ。猫ビギナーズだった頃から(実家にいたわけではないので、猫を拾って勉強しまくり)お世話になったので(今も部屋に何冊か置いてあります)これはたのしみ。
上は新版ですが、私は下の単行本を読んでました。
会場にも、この本を読んだという方がいらっしゃいましたね。
最近読んでいるのがこれ。
これですね、サブタイトルが「愛猫がいちばんよろこぶ育て方」、なんです。
「飼い方」じゃなくて「育て方」というのがいいですね。
★私達「エサ」とか言わないもんね。「まんま」とか「ごはん」っていうもんね(笑)
飼う、じゃなくて一緒に「暮らしてる」だもんね(笑)
加藤先生野澤先生は30年以上のお付き合いがあるそうですが、猫には「恋」をする野澤先生と「科学的根拠」で臨む加藤先生。いわばツッコミの加藤先生に、ボケでかわす野澤先生のトークは大爆笑でした。
猫も人間も30年前とは変わっている、確かにそうですね。
今は家の中にいるしね。
そして次は、動物ものまねの、江戸屋まねき猫師匠。
野澤先生の師匠でもあると聞いています。
馬とかニワトリとか、やはり一番は発情期の猫をオスメス鳴きわけるという芸ですね。
私は最前列のど真ん中で大爆笑でした。
寄席とお笑いにはよく足を運ぶのですが、今度是非高座で師匠!
そして、親猫子猫合わせて五匹保護しちゃったという話には感激です。
そして、歌う獣医、しおんさん登場。
「しっぽしっぽ」って、聞いたことがあるなと思ったら、「みんなのうた」で聞いたことがある歌でした。ディズニー映画の「おしゃれキャット」から、そして最後は照明が暗くなって、Catsの”Memory”。パワフルで優しい歌声を堪能しました。
ご自身の心の不調などから歌を始められたそうで「人と動物のこころとからだを音楽の力で癒したい」という主旨で色々な場面で活動なさっているそうです。
ここには載せませんが、歌う獣医さんの歌姫姿をしっかり撮ることができました。
そして最後は、登壇者全員によるトークです。
こちらもおおいに盛り上がり、猫にまみれたあっという間の2時間でした。