操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

未病医学と予防医学。

先日「未病」という言葉を久しぶりに聞いて「未病医学」という言葉を思い出しました。

 

私達は「一度病気になった人が病気にならないための医学」を予防医学、健康な人が病気にならないための医学を「未病医学」として区別していますが、他ではあまり聞いたことがありません。

 

漢方薬のツ○ラのCMで「未病」って流行りましたが、操体で考える「未病」とはちょっと違うようです。

 

本来、操体は未病医学なのです。

 

というのは、息食動想という、自分でコントロール可能な営み(それぞれにそれなりのルールあり)を、まあ6割くらい守っていれば、なんとか元気にイケるんじゃない?というのが基本にあります。

 

で「ルールがあるから、それを教えるけど、やるやらないはアナタの勝手」というのも、基本です。

 

これを言うと「冷たい」という方もいますが、操体には基本的に「禁止事項」がありません。禁止事項はない代わりに「自己責任」でやんなさい、ということ。

 

★大抵は未病を通り越して壊してからいらっしゃるので、我々の出番ということになります。

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例えば、モノを拾うとき、右手で拾うのに、右足に体重をかけて拾っていたら、腰や背中に負担がかかります。これはぎっくり腰や膝の痛みの大きな原因でもあります。

 

からだの自然な使い方を考えると、この場合、左足に体重をかけて拾えばいいのです。ボディの歪みと重心を調整し、この動きに気をつけるようにと伝えただけで、長年の腰痛と膝の痛みが解消した例もあります。