「操体法臨床講座」というものがある。
私の師匠である三浦寛先生がメイン講師で、私がアシスタントをしている、操体の臨床家向け講座だ。
今日、丁度9ヶ月のタームが修了し、規定の時間を終えた受講生には修了書が授与された。
毎週土曜、6時間というトータル216時間というハードなスケジュールを終えていただき、お疲れさま、と声をかけたい。
本当にありがとうございました。
本来は何かを真剣に学びたいのだったら、これくらいの時間は必要なのだ。
臨床における最新情報や、
橋本敬三先生の哲学を改めて認識することもできる。普通、臨床家だから「触診はできて当たり前」なのだが、今回は触診にも時間を割き、指の感覚を研ぐ時間があったと思う。
参加メンバーの中には、
私の所で講習を受けてから、もっと勉強したいということで、ご紹介した方も多い。
入門編としては、全く遜色ないと思う。
時間数は臨床講座に比べると少ないけれど、個人的にマンツーマンで指導しているので、それなりに良さがあると思う。
内容的には、決して、持論を述べている場合ではないし、勿論、日常の臨床にも役立つはずだ。
講習についていつも思うが、
「何回か回数をこなせれば身につきますか」という質問は意外と多いということ。その人のスキルもあるし、進捗度もある。
絶対出来ますか?と聞かれても、その方のモチベーションや身体の使い方にもよるのではと思う。
10人ほどの人数でやる場合と、私の講習のように、ほとんどマンツーマンで、だれかモデルをつかって、というやり方とはちょっとちがうし、それはそれでいいのではと思っている。
特徴としては、その人の癖を読みとり、それに対して適切なアドバイスが出来ることではないかと思う。
私の特技は、何故、この人(操者)がこういう不自然な動きを
するのか?という推測かもしれない。
何故、この人はちゃんとした介助抵抗が与えられないのか?という些細な点がわかるのだ。
「あ、この人は、小指に力を入れすぎて、手が尺屈気味になっているから、手を壊すんだ」とか
連動においてもヘンな癖があって、特異な連動を起こす場合は何故かわかる(十数年やってればそれくらいは当たり前なんだろうが、まだまだ)。
というわけで、9ヶ月の臨床講座が終わった感想でした。
終えたみなさん、学び続けてください。
操体を語るのだったら、いつまでも。
一ターム終えたからそれで終わりというのではなく、
折角のご縁なのだから。