操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

講習会についての質問

講習会についての質問を受けることは、多い。

未来に投資するのだから、いろいろ検討するのは当たり前だと思う。また、いろいろ心配するのもわかる気がする。



諸先輩方にも聞いてみたが(私も同意見だ)

『講習を終えたら開業できますか?』という質問である。

勿論、開業はできる。操体は国家資格でも免許皆伝制でもない。

資金があり、開業するスペースがあれば、極端な話、たった数日講習を受けただけでも開業は可能だ。



勿論、そういう意味での開業ではなく、『人様を診ることのできる実力がつきますか』ということを言っているのだが、それは人によって時間がかかったり、得意分野があったりするので一概には言えないが、きちんと、自分のからだをとおして素直に学べばまず、間違いはないと思う。



★その前に、そんな心配をするよりも

『実力をつけてやる』という意気込みでいらっしゃっていただいたほうが余程力がつくだろう。



大まかな講習の流れを説明してみよう。

(この場合、基本的な解剖学的知識などはあるものとする)

形態観察(視診)、触診は、勿論時間を割くが、これは地道に

人様のからだに触れさせていただく、という普段からの修行が大切だ。



操体の歴史について。

(正体術から操体法へ)

・最低限責任生活(同時相関相補連動性):息食動想

・身体運動の法則(からだの使い方、動かし方、つまり重心安定 の法則と重心移動の法則)

★操者自身がこれを体現できないと、操体の指導は難しい。

(勿論、そんなに難しいものではないが、基礎の基礎なので

 これができずに操体を指導するというのがヘンなのだ)

★これは、ボディの連動を理解する上にも役立つ上に、操体独自 の『動診』(動かして、診る)という診断・評価法に必須とな る。

★からだの局所の動きが全身につながっているという事実を体感

 していただきたいと思う。

・見立ての手法

・介助抵抗補助の与え方、操者のポジショニング

 (操者自身の体の都合もあるだろうから、それはその方に

  あわせることにしている)