操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

某クリニックにて

患者。風邪がなかなか治らない。ノドが痛くて咳が出る。



ドクター:はい、じゃあノドを診ましょうね。

(使い捨ての木製舌圧子を出す)



患者:(何だかおぇってなりそうだなぁ。いやだなぁ)



ドクター:はい、お口をあけて



患者:ぁ〜(くるしぃ〜)



ドクター:舌をもっと出して



患者:(おぇってなりそうだよ)



ドクター:はい、それじゃあ、肩を下げて首を後ろに傾けてごらん



患者:はい(首をうしろに傾ける)



ドクター:あ〜



患者:あ〜



患者:なるほど!連動だ!首を後ろに傾倒させやすくするには、両肩を下げればいいんだ!





ちなみにこの患者は私である。

いつもはクライアントに

「はい、両手を外に回して、両肩が下がってきても構いません。そうしたら首が

後ろに倒れてきても構いません」

とか指導しているクセに、舌圧子を見て緊張してこのザマである。



ドクターは経験的に、両肩を下げると首が後屈し、口を開きやすい、

ということを知っているのだ。



多分「はい、もっと口を開けて」と言うと、緊張して口を開けられない患者さんもいると思う。



そういう時に、肩下げて、と言われると、肩に意識がいくので、緊張せずに首を後ろに傾けることができる。