操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

動診第3位

このブログの姉妹編というか別館というか「操体医科学研究所@書庫」というのを作った。

結構アクセスも増えているようでありがたいことだ。

ここはリンククラブweblogだが、書庫は「はてな」を使っている。



先程「書庫」で「臨床の要妙」の案内を書いていたところ、

「かっこいい動診ベスト3」を選んでみようという気になった。



第3位

伏臥位下肢伸展、操者は足関節と踵へ介助。

ベッドで行う場合(操者は立位)、操者の身長とベッドの高さを考慮しなければならない。

正座でやるか、つま先立ちでやる方が対応しやすいだろう。



受け手はうつぶせに休み、どちらかの足を屈曲する。操者は足関節(甲側)を支え、下肢の伸展を促す。下肢が伸展するに伴って、操者は脇をしめ、踵をもう片方の手で支える。

意外と知られている操法で、橋本先生の出演されたテレビ番組の中(現在DVDで発売中)でもやっている。また、他のビデオでもやっているが一つ気になるのが、膝を床に落としているというところだ。あれでは膝が却って痛くなるのではと思ったこともあった。



ちなみに、三浦先生もそう思って膝が強く落下しないように工夫されていたそうだ。



なので、10年程前までは、横から手を差し入れて、膝が床に落ちないようにやっていたが、三浦先生から、正面に位置しても膝が床にどすん、と落ちないようなやり方を教わり、現在に至る。



この動診に関しては、バリエーションがいくつかある。2006年秋季東京操体フォーラムでも、実技指導として行った。踵に手を添える、膝を支えている腕の肘を、片方の手で保持する、自分の膝に肘をついて支える、両手をクロスさせる、などなどだ。



この動診の前によくやったのが、つま先立ちでしゃがみ、その状態で練習するというもの。

ぐらぐらしないようにやるのだが、バランスをとるのが難しく、結構大変であった。

また、足を支える方の脇はしめていなければならず、脇があいてしまうとうまく下肢を支えられない。ここでも「小指側側(こゆびそくがわ)」を使って、脇をしめる、という「身体運動の法則」が思い切り生きてくる。



参考図書:操体 臨床の要妙 http://t-shoten.com/BASE/SYUGI/69.HTM

20061226-fukudakashi.jpg

写真は東京操体フォーラムより。福田氏による下肢伸展