子供向けの操体、というジャンルがあるわけではないが、動きの指導が出来ない場合などがある。
幼児や幼稚園児に操体は大丈夫でしょうか、という質問を受けることがある。
勿論、大丈夫だ。
イギリスで出産した友人に聞いた話だが、生まれたばかりの赤ちゃんに
「整体」をやるのだという。彼女はそれが何だかわからなかったようだが、おそらく、頭蓋仙骨療法ではないだろうか。
出産時に頭蓋骨がずれたせいで
発達障害などになることを防ぐためこのような予防的治療が行われている話はアプレジャー博士の著書にも載っている。その中の症例では、発達障害で知的障害もあると思われていたある少年は、出産時に頭蓋骨の縫合がずれたというのがその原因で、少年の頭蓋を5グラムのやさしい、かるい力(渦状波と同じである)でリフトし、調整した結果、少年は正常に戻ったという感動的なケースが書かれている。
先日、アトピーと喘息気味の幼児のお母さんから相談を受けた。
勿論、一度二度でよくなるとは思わないが、お母さんが毎日やってあげれば効果のあるやり方は伝授できる。もちろん、お父さんでもいいのだ。
操体で乳児、幼児向けの操法と言えば、「くすぐり」操法である。
『万病を治せる妙療法』にもイラストが載っているが、「くすぐり」と書かれているので、指先で脇腹をこちょこちょするのだと思っている人が多いようだが、実際はちょっと違う。橋本敬三先生が実際に幼児にやっている姿を見ることができるのが、これ。
操体法 橋本敬三の世界
その中で先生はお母さんに「くすぐり」を指導しながら、
「私がやるともっと動くよ」と話されている。お母さんがくすぐるよりも、先生がくすぐった方が
子供の動きは激しい。
くすぐってなぜ良くなるのかというと、無意識の動きが誘発されるからだ。勿論、あまりくすぐりすぎると、子供も泣いておこることになるので、見極めが肝心だ。