操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

講習プログラムの改訂について

現在、操体法講習会のプログラムを全面大幅改訂しようと思っている。

というのは、私の講習は全12回。三浦先生の講習の半分だ。何故かというと、問診、視診、触診は既に会得しており、有る程度臨床に携わっている方向けに、操体的な見方(操体の視点からみた、からだの見方、動診操法の選択の仕方)、連動についての理解を深める、言葉の誘導(どのような療法においても、これは大切)の重要性、介助の方法の取得というのが目的だ。



しかし、これではやはり時間が足りないと思うようになったのだ。



今参加している受講生の一人は、一日2単位、三ヶ月で操体を会得しようとしたらしいが、それはどう考えても無理だと自分で納得し、じっくりと時間をかけて勉強する方法に変えた。ゆっくりではあるが、着実に上達している。



また、ある人は初回(普通は操体の歴史とか、操体理論とか、操体の特徴についての説明や、身体運動の法則の説明と実技になる)から、『今(病院で)働いているから、何か一つテクニックを教えて欲しい』と言った。般若身経もマスターしていないのに、いきなりテクニックを教えるわけには行かない。

また、彼は本を読んで、ビデオをみて『操体は簡単だ』と、思ったのだそうだ。私は『そんなに簡単なものではないよ』と言ったが、受講料を未納のまま『都合が悪くなりました』というメールを一通よこして、それから連絡はない。

たまにいるのだ。



初心者や臨床経験のない場合は、三浦先生の講習に参加されるよう勧めることもある。





しかし、最近思うに、「身体運動の法則」が身についていないのに、連動や介助法を教授しても、かえって遠回りになることを痛感している。



最初、個人差なのかと思っていたが、ある受講生3人にお願いして、身体運動の法則(般若身経)の練習と、ある秘密の練習(私のところに来ている方にとっては、ヒミツじゃないと思うが)を毎日やってもらった。般若身経のからだの「こなし」は、介助・動診の際にも不可欠だからだ。

傍目には簡単そうに見えるがコツをつかまないと上手くできい。

しかし、コツが身についてその通りにできるようになってから、

一番難易度が高いと言われる「伏臥足関節の外転・内転」の介助を生まれてはじめてやってもらった。



そうしたらどうだろう、三人とも難しいと言われる介助をらくらくときめて見せてくれた。

私はこの時本当に驚いて感激した。



やはり、基礎練習(基礎体力作り)と平行してやらねば・・という感じである。



今考えているのはベーシック(身体運動の法則に関する3時間のワークショップ)と、ミドル

(今度は12回、毎月1回か2回の開催にして)同時にベーシックを何度も何度も受けて

無意識のうちにからだの使い方ができるまで、平行してやっていただくというものだ)



あとは、夜のクラスもやろうかと思っている。