操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

本当のことだ。

これは本当のこと。



「楽」と「きもちよさ」の区別を「知る」ことは、操体指導をするのだったら必須だと思っている。



辛い方から楽なほうに動かして、脱力させると、思いきり「ドスン」とか「バタン」とか騒々しい場合がある。バネが緩むようにびよ〜ん、と脱力することもある。なかには脱力できなくて、空中で固まっていることもある。

-- これは私が言葉上では「快方向に動かして」と言っていながら、実は楽な方(可動域があるほう)に動きを取らせていた頃のことだ。



勢いよく脱力するには、その前にたわめなければならない。その加減がわからないと「たわめて」が「こらえて」になってしまう。つまり、可動域の極限で、動きをこらえて、瞬間的に力を抜くのだ。



しかし、ある転機があって「快適感覚をききわけさせる」動診を行ったところ、きもちよさを味わっている場合「脱力して」といわなくても、満足すれば、からだは自然に力を抜いてくる

のだいうことを改めて実感した。つまり、きもちよさを味わっている最中にいきなり「急に脱力しろ」と言われても不快なだけなのだ。



「楽」と「きもちよさ」の違い。

脱力の仕方が全く違う。

「楽」では、瞬間脱力を操者が指示し、受け手が瞬間脱力するか、力を抜けなくて固まるか。「きもちよさ」では、「きもちよさの消えた後のからだの要求に従って」と指示すると、からだは

自然に脱力をつけてくる。



これは本当のことだ。