操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

それって操体じゃないよね。。。

操体は大きなお皿のようなものであり、何でも乗っかる大きな器である。



操体法の実際」という本がある。写真が載っているので比較的初心者が買って(そして挫折する)みる本だが、良く見ると目次に「操体法実施施設」と書いてある。

しかし、本文には実施施設紹介が載っていない。

不思議だなと思っていたのだが、ある時誰かから聞いたのだが、「操体法実施施設」と書いてありながら、実際に行ってみると操体をやってもらえなかった、というクレームが多かったので削除されたらしい。



同様に、根本良一先生の「緊急操体法」という本があり(絶版)、その後付に「操体法実施施設」の紹介ということで、私も掲載したことがある。そうしたところ、掲載先のいろいろなところに連絡を取ってみたが「操体は時間がかかる」とか「今はやってない」ということで、10件目位に私のところに来られた方もいた。



これはどういうことかというと、「操体をやっている」と、メディアに載せていながら、実際にはやっておらず、他の療法でお茶を濁すか「操体は時間がかかるから」と、逃げていた輩が多かったのである。



まあ、こういうのは今でもあると思うが。



先日聞いた話だ。

私がその昔、その方が操体に関わるきっかけを作ってしまった人がいた。

今は全くご縁がない。その方に操体を教えなければよかった、とたまに思う位である。



その方のところに行った患者様の話を聞いた。



膝を(おそらく、膝二分の一屈曲位)にしてゆらしながら『きもちよさを探して』と、言われたそうなのである。





これには驚いた。。







これで操体って言ってるんだろうか。



っていうかこれって「筋○帯』ではないか?

(ちなみに、『筋○帯』の創始者K先生はうちの師匠の受講生だったそうである)



その前に、きもちよさがなかったらどうするんだ?

膝をゆらして「きもちいいだろう」と、強要するのか???



操体には色々ある。勿論それは知っているが、これは許容範囲のうちを越えている。



いつも書いてますが「きもちよさを探して」という輩は、操体の行程を理解していない。「きもちいいほうに戻る」とかならまだしも、膝を揺らして「きもちよさを探して」 というのは久々に聞く大笑いな話だ。

それも、操体という名前を使わずに「ナントカ式ボディヴォイスナンタラ」とか名前を変えればいいのに、操体という名前を使い、講習まで開催しているのである。

これを習って「これが操体」だと思っている受講生の方々が気の毒でならない。



また、それを操体だと言われて受ける患者様も気の毒でならない。何故なら操体は、きもちよさの押し売りではないし、きもちよさが聞き分けられない場合も多々あるからである(我々は第三分析、第四分析と、その分析法を持っているが)



しかし、橋本先生も「自己責任」と言われている。



そういう人についてしまう、あるいはそういうところに行ってしまうのもご縁と言えばご縁なのだ。



少なからず「快適感覚をききわけ味わう」とか「動診と操法の区別」とか、きもちよさは探すんじゃなくて、ききわける(と、橋本敬三先生も言われている)とか、創始者の意向に従ってから操体を名乗ろうよ。。と思う。



っていうか、操体を名乗るのは控えて頂きたい気がする。



★再度言いますが膝を揺さぶって『きもちよさを探して』というのは、操体ではありません。



★なまじっか、過去にご縁(再度言いますが、今はありません)があった方なので、辛口に書いてます。悪意はありません。ただ、それを操体だと思って習っている受講生の方々が気の毒なのです。