操体法大辞典

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年明けの初講習

年末に講習会場の大掃除をした。講習が終わった後、受講生総出でやったのである。今までもちまちまと年末にやっていたのだが、今年は私が音頭をとって、弟子&受講生一同でやることにしたのである。

今回は襖(ふすま)と障子を張り替えることにした。襖は使っている間に少しづつ穴が開きその穴を紙で貼って塞いであるのだがやはり今ひとつである。



障子は紙が少し日焼けし、受講生の誰かがちり紙と水で穴を塞いだので、水で障子紙がふやけ、茶色い模様になっていた。いつもは黒板で隠れているのだが、ずっと気になっていたのだ。



調べると近所に襖屋があり、早速電話してお願いした。襖と障子はその場で張り替えるのかと思っていたら、襖屋の夫婦がやってきて、外して持って行った。襖は柄物よりも無地のほうが高いということを知った。



その状態で、大掃除をしたのである。

今回は男手が多く、何だかあっという間にきれいになった。やはり皆でやると早いのである。



大掃除の翌日、襖と障子が納入されるので、私は講習会場で待っていた。29日の昼前だ。



いい天気の日で、講習会場の中は太陽の光で明るくなっており、同時に暖まっていた。そこに襖屋から連絡があり、襖屋夫婦が襖と障子を持ってやってきた。障子をはめ込みながら襖屋の主人が滑り具合を調整し、『さん』にろうを塗る。きしんでいた障子が音も軽やかに滑っていく。襖も取り付けられ、部屋の中は見違えるようになった。



壁には正月らしく、大きな凧がかけられている。また、入り口近くの壁には『般若心経』の立派な掛け軸がかけられた。





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そうして年が明け、1月4日は講習はじめだった。私は早めに出て、部屋を暖めていた。



そこに一番乗りで登場したのは、フォーラム実行委員若手の辻君だった。彼は大掃除には参加していなかったので、きれいになった部屋と襖と障子を見るのは初めてなのだ。



辻君の顔がぱっと輝いた。



彼の目は次に掛け軸に向いた

「般若心経ですね」



その次に師匠が登場した。師匠も襖と障子がを張り替えてから初めて見るのだ。

「きれいになったな」と嬉しそうにしている。

やはり、気分がいいものだ。