操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

目で触診する。

以前勉強会でモデル役の実行委員に『触れずに』分析と診断を行うという試みをした。

これは何も不思議な事でも何でもない。

言うなれば『目で触診している』ようなものだろうか。



その昔、外気功を習っていた時に『遠隔で診る』という方法を習ったことがある。遠くにいる患者が自分の側に横たわってるように診るのである(文章に書いてもわかりにくいと思うが、とにかくそうやって診るのである)



それとはちょっと違うのだが『目で触診している』のだ。ところで私は強度の近眼である。メガネをかけると鼻に跡がつくのと、目にあう強度のメガネだとくらくらする上に、昔のマンガに出てきそうなガリ勉牛乳瓶底メガネになる。なので人生の半分以上をコンタクトレンズのお世話になっている。



一度コンタクトを外して裸眼で触診を試したことがある。不思議なことに見えない分、触覚が敏感になることがわかった。更に色々やってみたが、目を閉じて触診していても『目で見ている』ことがわかったのだ。



先々週のこと。講習で受講生がモデルとなり、臨床実技を見るという機会があった。被験者はN君である。

私は丁度N君の後方に座っていた。その時、最初に目に入ってきたのは左の肩甲骨だった。何だか左の肩甲骨が気になるのだ。



最初N君は自覚症状として腰を挙げた。それから動診と操法に入ったがその次は「右の肩甲骨に痛みがある」と訴えた。しかし、結局最後に一番長い間快適感覚がついてきた箇所は左の肩甲骨だったのである。



きもちよさが「ついてきた」という表現だが、これは「ついてきた」という表現がまさにぴったりなのである。体験すれば納得するはずだ。



そして「ついてくる」箇所は過去に怪我をしたとか、今の現象を引き起こしている『モト』である場合が多い。要は『火元』である。他の箇所で本人が『痛い』『辛い』と訴えているところと

は違う。



この時、改めて「ああ、目で診るとはホントにこういう事なんだなぁ」と感じた。



と、先週末八重洲ブックセンターで目について買ったのがこの本だ。







以前から「勝間本」で推薦図書にあがっていた本である。



『最初の2秒が何となく正しい』



人間は意識するより前に、潜在意識レベルで情報をキャッチしている。