操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

月刊秘伝に東京操体フォーラムのレポートが掲載されます

東京操体フォーラム実行委員ブログがちょうど、師匠の番で、代打などをしていたら、すっかりこちらのメンテを怠っていたのだ。やっと終わってほっとしている。

私は談春師匠の「赤めだか」で「談志」に(イエモト)と、ルビを振ったように「師匠」に(センセイ)とかルビを振ってみたいのだが何かいい案はないだろうか。

それはさておき、師匠は原稿用紙に縦書きで書く。私はブラインドタッチで打っているので、キーボードは見なくとも原稿を見て打つのだが、縦書きをインプットするのは、通常の10倍位疲れる作業なのである。ブラインドだと、自分の思考がそのまま打ち込めるので「打ってから寝かしてアップ」、もしくはこのブログのように、一度アップして携帯でチェック(何故か携帯でチェックすると誤字とか脱字とか、意味が変なところとかよくわかる)して、そっと直す(笑)のだが、人様の手書きの縦書き原稿は本当に大変だ。

あまり大変大変というと、師匠に怒られるのでこのあたりでやめておく(笑)



月刊秘伝8月号(7月14日発売)に、春の東京操体フォーラムのレポートが7ページにわたって掲載される。私も校正に関わったが、レポートを書いて下さった方と秘伝の編集の方の、操体に対する理解の深さのお陰で、素晴らしい記事になった。巻上公一氏(相談役)、平直行氏(相談役)の発表、何故か一番貫禄がある日下実行委員、私が「師匠、撮影してるからマスクとったらどうでしょう」と進言した割に「いい」といってマスクをしたままたくさん写真に写っている師匠などなかなか盛りだくさんになっている。



秘伝の読者の中には、操体という名前を知ってはいるものの、40年前位、第一分析時代の操体しか知らない方が多いのと、河野智聖氏の「快気法」の表現と混同しやすいのではないかと思って、また書いておく。

河野氏は師匠の講習を受け、その後野口整体と組み合わせ、このメソッドを作られた操体の流れは受け継いでいるが、大きく違うところがある。

操体は「快適感覚をききわける」のが診断(分析)で「ききわけられた快適感覚を味わう」のが治療(操法)であるが、「快気法」では「きもちよく動く」のがメインになっている。

つまり、快気法は「きもちよく動ける」ことが前提となっている。また、河野氏は「きもちよさを探す」と言われるが、操体では「きもちよさを探す」「探して動く」という指導はしない。



ここが、他の「快」をうたっているメソッドとの最大の違いである。また、快気法では「どちらがきもちいいか」と快の比較対照分析をするが、操体では「楽かつらいか」では二者択一の比較対照はするものの、「きもちよさ」の比較対照はせず、一つ一つの動きに快適感覚がききわけられるか」という「一極微」(いちごくみ)の問いかけをする。ちょっと長くなったが、「秘伝」の読者は「快気法」と操体を混同するおそれがあるので書かせていただいた。



更に操体は臨床であるから、診断分析は欠かせない。

きもちよさをききわけるのが「分析:診断」で「その気持ちよさを味わう」のが「操法すなわち治療」である。

ききわけずに「きもちよく動く」というのは分析(診断)をスキップしており、診断抜きでいきなり治療に入るようなものだ。

身体運動技法や武術などであれば「気持ちよく動く」と言っても

いいだろうが(この場合、勿論『きもちよく動ける』のが前提であることをお忘れ無く)、我々が診ているのは何かトラブルを抱えたクライアントである。