操体法大辞典

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操体法 基本の基本 般若身経 youtuubeに初投稿

先日のゴールドジムセミナーの前に皆で揃って撮りました。



橋本敬三先生の時代にも何度か改訂が加えられている「般若身経」の、最新バージョンです。



真ん中が師匠、向かって右、ピンクのTシャツがワタシです。

その後ろの赤いTシャツは平直行相談役だったりします。



般若身経(基本運動)は、これくらいのスピードでやります。

ストレッチではないので可動域極限まで動きません。









解説



操体法の基礎である「身体運動の法則」に基づいた『般若身経』(からだの使い方を世界で一番短いお経、般若心経になぞらえたもの)。操体法創始者、橋本敬三医師の書籍でも年月を追うに従って改良されている。





改良点:

自然体立位:足は腰幅(骨盤の幅が、足の内側となるように立つ。今まで「足は腰幅」のみで、果たしてそれが足底の内側にあたるのか、外側にあたるのか、それとも中央にあたるのか明記されていなかったが、様々な研究の結果、内側とした)。また、それぞれ利き手があることと、利き手がある故に中心軸にぶれが生じることがわかった。利き足は利き手の反対側の足であることから、利き手と反対の足を『半歩』、つま先を内側に向けて出すことにより、利き手によるぶれを解消した。加えて、足を半歩出した後、骨盤を定位置に軽く戻すことによって中心軸を整えた。

ここから背筋を軽く伸ばし、目線は正面の一点に据え、膝の力をほっと軽く抜くと、拇趾の付け根(拇趾球)に体重が乗る。



・右利きの場合。前屈、左右捻転、左右側屈の場合、左足を半歩前に、つま先を内側気味にしてふみ出す

・左利きの場合。前屈、左右捻転、左右側屈の場合、右足を半歩前に、つま先を内側気味にしてふみ出す

(左右捻転、左右側屈で足を踏み換えなくともよい)



後屈に限っては、右利きの場合は右足を半歩前につま先を内側気味にして踏み出す。左利きの場合は左足である。これは、後屈した場合も体重が利き足にかかるようにするためである。



前屈、後屈の場合、従来はからだの中心腰の重心が前後に移動する、つまり腰から移動していたが、今回は操体法の動きの基本である『末端から動く』を踏襲して、

前屈の場合:半歩前に出した足(利き手と反対)の拇趾球を前方に向かって押し込む

後屈の場合:半歩前に出した足(利き手と同側)の拇趾球を前方に向かって押し込む



としている。からだを起こす際は前屈、後屈とも押し込んだ足底を同様に前方に押し込むと、からだが起きてくる。



側屈、捻転は従来通り拇趾球を床に押し込むようにして足(末端)から動きを起こす。