操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

深爪とフットケア

大学生の頃や会社勤めをしていた頃は結構ネイルに凝っていた。当時は今ほどネイルサロンが普通ではなかったので、もっぱら自分でやっていた。しかし、手技療法の世界に入ってから爪を伸ばすのはやめた。



先日、電車の中で爪を長く伸ばしている女性が携帯でメールを打っていた。見ていると指尖ではなく指の腹で上手く打っているのである。感心してしまった。話によると、パソコンのキーを打つにも、指尖ではなく指腹を使うらしい。



触診をする場合、一番のコツは「指尖」を使うことだ。膝窩(ひかがみ)の触診をする場合も「指腹」を使っては触診できない。そして指尖を使うには、爪を短く切る必要があるのだ。



面白いことに、ちょっとずつ深爪をしていくと、爪はどんどん短くなってゆく。そうすると、存分に指尖を触診に使えるのである。



ところで、爪を染めるというのは、古代エジプトのミイラにもみられるらしい。爪の色で階級を分けていたという節もあるし、楊貴妃が爪を染めていたとか、日本でも遊女が爪を染めていたとか、爪を染めるというのは古(いにしえ)からあるお洒落だったのだ。

なお、映画「ベニスに死す」の中で主人公アッシェンバッハ(ダーク・ボガート)が、床屋でマニキュアをされるシーンがあるのを思い出した。マニキュアというのは「手のケア」ということで、紳士は爪を磨き、透明のマニキュアを塗っていたのである。本当だったらこの映画、ビョルン・アンドレセン演ずる美少年タッジオのほうが印象てきなのかもしれないが、何故か私はアッシェンバッハ先生が床屋で薄化粧されてしまうというシーンが印象に残っている。



さて、爪のお洒落ができない私達だが、足は無法地帯(笑)である。今年はペディキュアのサロンデビューか?!