操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

言葉を統制する。操体では『言葉は運命のハンドル』という

言葉の統制は大切なことだ。何故私達が『きもちのよさをからだにききわけ、味わう』という言葉を大事にしているのか。それは、操体臨床において、大きな影響を及ぼすからである。橋本先生は「からだにききわける」と言われた。「きもちよさを探す」とは言われていない。何故言われなかったのか、それには理由があるはずだ。

『きもちよさをききわけるでも探すでも、そんなのどっちでもいいじゃないか。橋本先生は細かいことにこだわらないはずだ。おおらかにみんな仲良くやっていけばいいじゃないか』といった人がいた。自分は操体の専門家ではないと言いながら、操体と他の事を組み合わせている方だ。私はこれを聞いて、『楽でも不快でもどっちでもいいじゃないか。橋本先生は細かいことにはこだわらないはずだ。おおらかにみんな仲良くやっていけばいいじゃないか』と言っているのと同じだと思った。私にとっては、「きもちよさをききわける」と「きもちよさを探す」は「快」と「不快」と同じ位違う意味を持つ。「快」「不快」にしても違うのはたったの1文字だけだ。勿論この方は、口では『快』と言いながらも『楽と快の違い』を理解しておられないようだ。楽と快の違い、また「ききわける」と「さがす」の違いが気にならないの理解なんだなと思った。



何でもかんでも仲良しごっこで、全部一緒くたにして何が何だかわからなくなっているのだ。違いを理解して、それにこだわらなければいいのだが。