操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

主語は「からだ」であり、目的とするのは「快適感覚のききわけ」である

★からだにききわけて、教えて下さい★



先々週の「塾・操体」で話したことを少しまとめてみよう。よく、操体を勉強したての頃とか、何故『きもちよさを探す』が不適切なのか、まだ理解が浅いと、たまに『きもちよさがでてくる』とか『きもちのよさを探る』という言い方を聞く場合がある。これは、何を主語にするかで意味が全然変わってくるのだが、操体において主語は『からだ』である。このポイントを押さえて欲しい。快適感覚をききわけ、味わうのが操体の行程であるが、『からだにききわける』ことが最重要視される。『からだ』が『快適感覚をききわける』のである。



私が講習で勉強していた頃は、『からだにききわけて』というのは徹底的に叩き込まれた。何故かと言うと、「からだにききわけて教えて下さい」というのはマジック・フレーズなのである。動診(診断)から操法(治療)に移る際は「きもちのよさがからだにききわけられ、そのきもちよさを味わってみたい要求をからだが満たしているか」で決まる。つまり、からだがきもちよさをききわけていなかったら、操法へは移れないのである。なので、快適感覚の問いかけにおいて、このフレーズは必要不可欠なのである。