操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

足趾の操法集中講座を終えて。

 5月3日から5月6日までの4日間(基本参加日数は3日)、足趾の操法集中講座を開催した。朝9時から夕方5時までの長丁場である。

いつもは、操体プラクティショナー向けの、それこそ指導者向けの講習なのだが、今回は、特講(操体法東京研究会定例講習)の受講生が非常に熱心ということもあったので、特講の受講生も何名か参加した。

8月か9月には、定例(多分土曜午後)で、足趾の操法集中講座(基礎10回、応用5回)を開催する予定だ。

「ゆらす」とか「もむ」とか「おとす」というのは、やろうと思えば誰でもできるが、果たしてそこに「快適感覚」が伴い、癒しとなり、お金を頂戴できるかということになる。
私は「お金を頂戴できる『足趾の操法』を教授しているつもりだ。操体の中でも唯一の他力だが、本人しかわからない快適感覚をききわけ、味わうという意味では「自力自療」と言える。
また、私達は足趾の操法を行いながら、微妙な触診もしているのである。

なお、今回の受講生達が目を丸くして聞いていたことがある。

勿論、リラクゼーションは必要であるが、例えばもみ系整体(マッサージとは法律上書けないので、このように書いているところが多い)や、リフレクソロジー、アロマなどが比較的短時間で修得できるのは、

「診断体系」がないからだ。

操体以外にも確固たる診断分析体系を持つ手技療法は多いが、殆どは修得に時間がかかる。

特に、操体は90%から99%位は「診断分析」なのだ。

「やり方」を覚えればできるのではなく、その前に「診断分析」が必要なのだ。

さて「視診触診講座」も企画中。

足趾の操法の一環で、脛骨の際の触診モデルになったところ、脛骨の際がまずイチゴのような赤いアザになり、次に青くなった。これは無理な触診をしているうえ、逃避反応が起こるような痛みと違って、鈍いダメージの強い痛みだ。骨の際から触れるのではなく、骨と骨とをぶつけて「ごりごり」とやっているのだ。
触診は逃避反応が起きるよう、なおかつ一瞬の痛みで済ませるのがコツで、いつまでもゴリゴリやっていると、被験者のからだにアザを作るし、なによりも嫌がられる(笑)。
触診も大切な診断法の一つなのである。

そういえば、注射や採血も痛い人と「ちくっ」で済んでしまう人がいる