操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

”喉歌”の源流(ふるさと)と、操体

私の師匠、三浦寛先生曰く、
「自分は全くもって音楽はダメなんだけど」、
ある時何か講習か何かで、声が出なくなった女性を公衆の面前で治療する機会が
あったらしい。
その女性がどんなからだだったのかは覚えていないそうだが、「声が出にくいからだ」
だったことは確かだそうである。

その女性はその場で声を取り戻した。
それ以降、三浦先生のところには、歌手やミュージシャンが治療に訪れることになった。後で聞いて「へ〜」と思ったが、某ロックバンドの関西ツアーに同行したり(ギタリストが腰を痛めたらしい)、レコーディングの前のコンディション作りに治療を受けにきたり、何だか音楽関係が多いのである。
ヒカシューのリーダーで、ヴォイス・パフォーマーの巻上公一さんは、最初患者として三浦先生の治療を受けていた。その後、操体法東京研究会の定例講習に参加した。

つまり、私や東京操体フォーラム実行委員の先輩に当たるのだ。

1999年、全国操体バランス運動研究会の東京大会では、懇親会でホーメイ口琴を披露して下さった。

もっと言えば、この全国大会の前日の打ち合わせに私は出席したのだが、これも巻上さんの口添えがあったからだったのだ。

巻上さんは東京操体フォーラムの相談役である。

現在東京操体フォーラム実行委員見習いのT君は、巻上さんのもとでホーメイを習っていた。一緒にトゥバ共和国(南シベリア)にも行ったことがあるツワモノである。
巻上さんの紹介で彼は操体を学び始めた。

2013年9月10日「座・高円寺」という区立のシアターで「”喉歌”の源流(ふるさと)」の講演があった。
今回はアルタイ共和国から国民的スーパースター、ボロット・バイルシェフ、女性歌い手(珍しいそうです)タンダライ、トゥバからは世界ホーメイコンテストで二回優勝しているモングンオール・オンダールはじめ、二つの国からスターが集まったのだ。

「喉歌のふるさと」コンサートを語る 巻上公一

ホーメイというのは

ロシア連邦トゥバ共和国に伝わる喉歌
もともと声に含まれている倍音の高音部を声帯の力で意識的に強調させて口笛に似た音を出し、
舌や口腔を微妙に動かして美しい倍音を紡ぎだす。非常に低い倍音を出したり、
音を細かく震わしたりと、発声法が7種類以上(28種類という説も)ある。
馬や豚や蛇の皮を張ったさまざまな楽器や、口琴などと共に演奏される。

 

アルタイとトゥバは隣国なのだが、この二つの国のスーパースター達が競演するのは本当に珍しいことなのだそうだ。

Youtubeから引っ張ってこれないので、リンクをはります。
私が昨日聞いたのはまさにコレです。

ボロット・バイルシェフ。アルタイの国民的歌手なんだそうです。

三味線の用でもあり、お経のようでもあり、デスメタルのようでもあり、
「ノスタルジックでアバンギャルド」。
弦楽器好きだったら、あと、ロック好きだったら結構ハマるかも。

モングンオール・オンダールという人は、何だかカワイイピンクの
イスラム帽のような帽子を被って登場。今年の世界ホーメイコンテストで優勝した
そうだが二度目の優勝だそうで、初めての快挙だそうだ。

これも引っ張ってこれなかったので
Youtubeからのリンク

最後は出演者全員、巻上さんとヒカシューのメンバー、佐藤正治さんも加わっての大セッション大会。声と弦楽器とパーカッションとテルミンとトランペットが奏でる音楽は腰に響くというかチャクラに響くというか、何だかすごいパワーを得たような気がしたのだった。

 

公演終了後、ロビーで歌い手さん達にご挨拶。

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三浦師匠とボロットさん

 

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モングンオールさんと記念撮影