その昔、根本良一先生の「連動操体」の本が出版される前に(1999年頃)、巻末に「操体実施施設」を載せるということで、掲載していただきました。
そしてその後、私のところに来た、浦安在住の鍼灸の先生曰く「操体をやってくれるというところに電話してみたけれど『操体はメインじゃない』とか、色々な理由をつけて断られた」。
操体法の実際、という本があります。
これ、橋本敬三先生は監修なさっていますが、本を書いた経験から言うと、監修というのは「一種の名前貸し」と言っても言い過ぎではありません。この本は茂貫雅嵩氏によるものですが、写真が載っているので、操体に興味をもった人は、必ずと言っていいほど買ってみるほんです。
私のところに「さっぱりわかりません」と、持ってくるのもこの本が多いのです。
まあ、一種のハウツー本ですから、買いたくなるのは分かります。私も最初は買いましたからね。
以前、スポーツプログラマの資格更新研修で、丁度サンプレイジムの宮畑さんが操体の講習をなさった時ですが、更衣室で、
「操体法の実際、っていう本買ったけど、全然わかんないよね~」という声を聞き、
「なるほど~」と思った記憶があります。
さて、この本も昔は巻末に「操体法実施施設」というのがありました。
今はどうか分かりませんが、私が持っている古い本は
「目次には『操体実施施設』と、書いてあるけれど、本文には掲載されていない」
という状態です。
聞いたところ「操体法実施施設」に連絡して行っても、操体は今はやってないとか、時間がかかるとか、やはり何かと理由をつけられ、断られ、読者からクレームがついたので、削除したそうなんです。
私の知りあいも(操体をやっている)、旅行のついでに、関西のあるところに操体を受けにいったところ、何だかわからないことをされて、最後にその道場の一番エライ人が出てきて、指圧もどきのようなことをされたと言っていました。
また、最近、操体を勉強している同志が、昔の知りあいが柔道整復師になって治療院を展開しているということで、その系列接骨院に行ったそうです。そこで「操体法」を受けたのだそうですが、
「第一分析にもいかない、ワケのわからないことをされてがっかりした」とのことでした。
接骨院で操体をやるには、かなりピンポイントに絞らないとできません。
勿論、第一分析でも効果はあがります。
しかし、第一分析はあくまでも「楽か辛いか」の運動分析、きもちよさでよくなる、ではありません(ここ大事)。
というのは、保険の点数などもあり、全身の調整をしているわけにはいかないからです(私の知っている柔道整復の先生は、操体をやるならば、自費診療でやっています)。
以前も書きましたが、保険治療では、治療・施術に一時間かけることは不可能ですし、操体は『感覚』のききわけなので、どうしても「一人一室」で、静かに行うことが必須です。
カーテンで仕切られた隣のベッドの患者さんの声が聞こえるようなところでは、「感覚のききわけ」は難しく、どうしても他力的寄りの第一分析にならざるを得ません。
また「操体を取り入れて」「整体と組み合わせて」「他の手技と組み合わせて」やっている場合は、第一分析、迷走分析がほとんどです。
★「きもちいい」と言っても言葉のみで、快適感覚が伴っておらず、受ける方が『キモチイイってわからない』という感想をお持ちになること多し
下に図(操体ってどんなことがあるのか、という一覧)をあげますが、接骨院や、多くの整体院などで行われているのは、図の赤枠で囲まれた部分です。
ちなみに、操体法東京研究会出身、一般社団法人日本操体指導者協会認定の修了者は、下記の赤枠の部分を勉強しています。
操体プラクティショナー®、感覚分析診断操法士は、勿論行うことができます。
★足趾の操法は、「足趾の操法アドバイザー、インストラクター」