15日には終戦記念日を迎えました。私の亡父は昭和10年生まれだったのですが、終戦の時は丁度10歳です。
今思い出すと、それまで「天皇陛下万歳」「現人神」だったのが、いきなり「人間」になり、教科書に墨を塗った。大人がいきなり言うことを180度変えたというのは、10歳の少年ヒロシ君にとって、どんな感じだったのでしょうか。
そんなことを考えたりします。
さて、我々は操体の臨床を行う際、骨盤を前弯曲(恥骨を基本とする。腸骨の上部を基本にすると、後傾)させ、背筋を軽く伸ばすという姿勢をとります。また、膝をちからは軽く「ゆるめ」ます。
以前「膝をゆるめる」という話をしたところ「膝を曲げる」と同じ意味だととられて、話が混乱したことがあります。
「膝をゆるめる」と「膝を曲げる」は、違うのです。
★操体実践者ならば、この違い(ゆるめると曲げるの全身形態の状態)くらいは、覚えておいて欲しいものです
また、いくら「膝をゆるめる」が基本だといっても、万が一私が間違って(笑)、膝丈のスカートのスーツでハイヒールを履いて、どこかで講演とかするとしましょう。
その場合は、膝丈スカートでハイヒールを履いていれば、膝の裏筋は伸ばして(母趾球でからだは支えるけどね)背筋は伸ばして、腰も少し反らせますよ。
日本人の素晴らしいところは、からだを和風にも洋風にも使えるところです。どっちが良くてどっちが悪いとか、どっちが正しくてどっちが間違っているのではなく、臨機応変でいけ、ということなんです。
着物を着ている時と、洋装の時では、からだの使い方が違っても当然なのです。
以前、ある方(女性)が、男性の指導者から「クマのように堂々とのしのし歩け」と言われたと言っていました。困っているようでした。そりゃそうですよね。
私は申し訳ないけれど、笑ってしまいました。
うら若い女性に「クマみたいに歩くのが正しい歩き方だ」という指導をする可笑しさです。うら若い女性がクマみたいに歩いてたら、彼女が着ぐるみを着ているとか、キャラ的に「くまちゃん」でない限り、不自然な感じがしませんか?