操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

KK適塾

12月22日は一昨年から参加している、大阪大学川崎和男先生が音頭をとっている、KK適塾に参加してきました。

KK適塾 2017

 

毎回興味深い講義なのですが、今回は医師で作家で阪大医学部の招へい教授である

久坂部羊先生が講師でした。

http://kazuokawasaki.jp/kk_school2017/

何冊か著著は読んだ事が有ります。NHKのドラマになった本もありますね。

 

川崎和男先生の講義(相変わらずオープニングの映像がかっこよく、今年度は音楽が変わっていました。何でも柳宗理先生が好きだったアフリカの音楽だそうです)では、改めて今までの川崎先生の仕事を振り返ったり、心臓の映像が出たり、興味深いお話を聞くことができました。三途の川を3回渡りかけたという話には、つい二日前に見た「Destiny 鎌倉ものがたり」を思い出したりして。

 

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先月末から鶴見大学生涯学習センターでの「死生学入門」受講や、東京国際仏教塾での勉強、先の映画(鎌倉ものがたり)は、黄泉の国に妻の魂を取り戻しに行く話だったりして、そして月末27日は父と愛猫の命日でもあり、何だかこの世とあの世にご縁がある月のようです。

 

久坂部先生の講義はまさに「生と死」について。ざっくり言うと「良い死に方」とは?

ということでしょうか。海外に行っておられた先生曰く、日本と海外とでは、死に対するスタンスが違うということ。日本では「すごくいやなもの,見たくもないし、触れたくもないもの」で、隠しておきたいもの、来るんだけど、正視しないで来るまで見て見ぬフリをするようなもの(畠山意訳)という印象があったそうです。

 

私はご存知のとおり、東京国際仏教塾で仏教を学んでいます(キャッチフレーズが、「生と死を超える道を求める」)。

 

 

www.tibs.jp

 ★来年度(31期)受講生絶賛募集中。すごくよい学びの場です。
色々な宗派の違いなどをしっかり学べます。先生方も素晴らしい方ばかりです。

 

おまけに来年の5月までは「サイクル7」なので、やはり「内面修行の時期」なのだろうと、納得しています。

 

 

話はもとに戻りますが、ドクターに「どんな死に方をしたいか」というアンケートを取った時、一位が「がん」だったんだそうです。

突然に亡くなるというのは、確かに本人はラクかもしれませんが、先生曰く、例えば心臓の発作が起こってから亡くなるまでは数分あるわけです。その間の事を考えると、その数分間の恐怖は耐えられないかも、ということでした。私も父親を心筋梗塞で亡くしているので、これは「なるほど」と思いました。突然だと確かに家族も大変なんですよ(経験者は語る)。

 

がんは、身辺整理や親しい人への挨拶など、ある程度猶予があるからなのだそうです。

 

そして、今の医療ですが、昔は「命は地球より重い」と言われていたのですが、現在は「命の費用対効果」ということを考えるのだそうです。

 

例をあげると、高齢者のがんは、治療をしないという方針があるそうですが、同様に、高齢者の誤嚥性肺炎は治療しない(何故なら、繰り返すから)

というようになってきたそうです。

 

治るものは治療するが、治らないものは治療しないというハラの括り方も必要になってくるかもしれません。

 

久坂部先生のお父樣(やはりドクター)は、若い頃から血糖値が高く、いわゆる糖尿病になって、足先が壊死してきたんだそうです。普通は敗血症にならないよう切断します。ところが、久坂部先生のお父樣は切断せず(ドクターですから)ご自身でインシュリンを打っていたそうですが、壊死した指先がだんだんキレイになってきて、最後は黒い皮がぽろっとむけて、下からキレイな皮膚が出てきたんだそうです。

また、80歳のとき、前立腺がんを宣告されたそうですが「やった!」と言ったのだそうです。理由は「80歳までは生きようと思っていたけれど、それ以降家族に迷惑をかけるのはいやだから」と仰ったとか、なかなか凄い話です。

 

そして、考えさせられたのは、道が二つあったら、どちらを選んでも後々には「あっちを選んでもよかったのかもしれない」と思う時があるということ。

 

もしかすると、検査法やテクニックが進化しすぎて、知らなくていいことまで知ってしまうのかもしれません。

 

というわけで、今のワタシにとってもオンタイムな講義でした。

 

さて、よい死に方とは

「あるがままに」ということ。

 

なお、KK適塾は、五反田のDNP大日本印刷)で開催されていたのですが、道すがらに「学研」があります。

学研と言えば「ムー」ですよね。歩きながら撮ったので、少しブレてますが、玄関先にピラミッドらしきものがありました。

 

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「学研」のビル前。ピラミッドか??

 

 

 

 

 

 

本〆會

というのは、編集工学研究所

www.eel.co.jp

の、いわゆる、忘年会のようなものです。

12月20日、師匠三浦寛先生と東京操体フォーラムの寺本君と三人で行ってきました。

世田谷線山下駅小田急豪徳寺駅)からの道すがら、久しぶりのYさんとばったり会い、4人でぶらぶらと会場に向かいました。

 

まだそれほど混んでいなかったので、まずは久々に会った方々にご挨拶をしたり、松岡正剛先生にご挨拶(写真も撮った)したり、東京操体フォーラム相談役の川崎隆章氏とご令嬢にもお会いして、三味線の本條秀太郎先生にも久々にお目にかかりました。九州のN女史はじめ、年末を締めくくる、濃厚な一夜でした。

今年もお世話になりました!

 

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ISISどら焼き。

 

 

DESTINY 鎌倉ものがたり

東京操体フォーラムの「香」さんのお薦めで観に行きました。

 

kamakura-movie.jp

予告も面白そうだったので。

ちなみに、原作のコミックですが、私の食わず嫌いでどうもあの絵柄が苦手で読んでなかったんですな(反省)。

というわけで、原作の前知識は殆どなしで鑑賞しましたが、よかったです。

 

鎌倉在住の売れないミステリー作家(鎌倉警察署の心理捜査課の手伝いとかもやっている)と、年の離れた若い妻の話です。

 

この妻が、ある陰謀によって肉体から出てしまい、からだを他者にとられてしまったため「死者」と認定され、黄泉の国へ行ってしまうのですが、夫であるミステリー作家は妻のからだを見つけ出し、妻を取り戻すために自分も黄泉の国へ。

 

まず、現代だけれども昭和の香りと、魔物と人間が一緒に住んでいる鎌倉という世界観と、後半に出てくる「黄泉の国」のビジュアルが大迫力です。実際に中国のある場所でロケをしたらしいですが、海上を黄泉の国行きの江ノ電が走るシーンは迫力満点です。

 

この世界観をみるだけでも価値があるかもしれません。

 

黄泉の国というのは「人それぞれの想像力」によるのだそうですが、あれが三途の川なのか、とか「黄泉の国というのは生まれ変わる間に少し休むところ」であるとか、死生観についても少し考えさせられます。

 

また、キャストも結構凝っていて、居座る貧乏神、どこかで見た人だなと思ったら、 田中泯さんでした。トリックスター的な役割です。

 

そして、ミステリー作家の父親役の三浦友和のスタイルが、どうみても筒井康隆だ(笑)。

 

細かい愉しい突っ込みどころもたのしめます。鎌倉署心霊捜査課の刑事達もナイス。

 

堺雅人はやっぱり堺雅人でした(笑)途中から「どうみても堺雅人」でした。

妻役の高畑充希(ちなみに今までこの方の名前の読み方を知りませんでしたが、今回はじめて「みつき」ということを知りました)は、ボブがカワイイですな。チワワっぽい可愛さというかなんというか。貧乏神さんにも親切にしちゃう天然です。。

 

河童が普通に道を歩いていたら面白いんだけど。

 

「ジャスティス・リーグ」

待った甲斐がありました。

wwws.warnerbros.co.jp

これは、

wwws.warnerbros.co.jp

の、続編と言えばいいでしょう。

WW(ワンダーウーマン)が登場したのもこの作品です。
この作品では、スーパーマンが亡くなってしまいます。
鉄の男亡き後の地球の運命やいかに、という話になるわけです。

 

この2作の間には、

ワンダーウーマン」が上映されました。これは第一次世界大戦の頃の話ですが、「ジャスティス」で、バットマンことブルース・ウェインが、ダイアナ・プリンス(WWね)とケンカする際に「(彼氏を亡くして)100年間引きこもってたくせに云々」という捨て台詞を吐くところがあります。WWを見ていればこの意味がわかります。

 

前置きが長くなりましたが、
今回は、WW(ワンダーウーマンのことね)と、バットマンが、他に仲間を探そうということで、新たにフラッシュ、アクアマン、サイボーグの三人を仲間に引き入れることに。

 

WWがやはりかっこ良すぎる。

 

このフラッシュ君、どこかでみたぞ、と思ったら、ファンタビで、マッシュルームカットのクリーデンス君をやってた俳優でした。

シリアスになりがちな話をうまくエア抜きしてくれてよかった。

 

思った以上にかっこ良かったのがアクアマンです。アトランティスの女王の息子(出生の秘密ありあり)だそうで、最初は仲間入りを断るのですが、ちゃんとやってきます。

そしてサイボーグ君。事故で命を失いかけたところ、父である科学者の力で、蘇るという次第。自分の機械のからだを憎んだりしますが、その力を受けて入れて行きます。

 

そして、ここから後は書きませんが、「おお、そう来るか」という話です。

 

ルーサーの息子も出てきたり、ロイス・レーンや、マーサ・ケントダイアン・レインがマーサ役です。びっくり。日本で言えば、倍賞千恵子みたいなポジションか??)も出てきます。

 

次作に続くようなので、これまた愉しみです。

 

 

 

橋本敬三医師は「意識を変える名人だった」

という話を何人かの先輩から伺ったことがあります。

 

治療室の入り口に現れた患者さんを「ひとにらみ」したら治った、という都市伝説もありますが(かなり都市伝説です)。

 

まあ、いわゆる嫌煙主義の操体実践者が、「橋本先生は、タバコを吸っていたのではなく、タバコを吸っている患者さんがいたので、吸う振りをしていた。吸い込んではおらず、ふかしていただけだ」と、ウソついてたりしますので。

 

電話で話しただけで「橋本敬三操体を習った」という人もいるくらいですし、

 

赤ん坊の頃に、操体をうけて「習った」というすごい人もいたりします(笑)

 

 

すいません、また都市伝説をほじくり返してしまいました(笑)。

 

私は両親が宮城県気仙沼なもので、動画やテレビ、ラジオなどで聞くことができる橋本敬三先生の「声」を聞くと、「お!東北弁だ」ということで、とても懐かしい感じがします。私の父方の祖父は1900年生まれなので、祖父と数歳しか離れてないわけですよね。

 

「意識を変える」ということについて、最近なんとなくわかってきたのが、多分、無意識に患者さんの呼吸を読まれていたのかな、ということです。

 

「上手い人は口で治す」と言ったモノですが、なんとなく、なんとなく、です。

 

口が上手いといっても、立て板に水、とかアナウンサーの如くという話し方が、果たしてそうなのかというと、そうでもないようです。

 

その辺りが、なんとなくわかってきました。

 

師匠(三浦先生)は、橋本敬三先生と二人で、「お茶っこ」飲みながら火鉢の前に黙って座っていたそうですが、この「沈黙」というのが「間」の取り方に繋がっているのかもしれません。

 

考えてみると、私達はそれほど「沈黙」が苦手ではありません。

 

こういうことが、テクニック以前の問題なんだなと思います。

 

精進精進。

 

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今年お世話になった暦です。

 

 

 

 

 

 

 

やはり習うべし。

私は易をやっていますが、「易経」の勉強と「断易」の勉強のために、学校に通っています。

昭和13年開校という、新大久保にある、日本易道学校です。

 

www.nihon-ekidougakkou.org

 

易は、独学ではほぼ100%壁にぶち当たるからです。

というのは、書籍では、これはこういう意味であるよ、というのは書いてあるのですが、実践的なこと(大抵の本は得卦の説明だけで、之卦の説明などは殆どないように思えます)に欠けているのです。

 

また、本を読んで「乾為天(けんいてん)」(一番最初)あたりまでは一生懸命やるのですが、三番目の水雷屯(すいらいちゅん)辺りで挫折するのが殆どの人が通る道ではないかと思います。

 

学校に通っていると、半ば強制的にやらざるを得ませんので、勉強は続きます。

勉強するのは結局は自分ですが、周囲に同じ目標を持つメンバーがいると、モチベーションが上がりますよね。

 

なお「やってみる」というのも大事です。

やってみて、ダメだと思ったら、潔く止めるのも手です。
中国の昔の「科挙」みたいに、試験で一生を棒に振るという話もあったりしますから。

 

操体の勉強ですが。

昔は「あんパンを食べていてあんこまで食べない残念な人」がいるとおもっていましたが、最近は

「肉まんを食べていて、つゆの染みた皮を食べて満足し、お肉をたべない残念な人」がいるのだなと思います。

 

食べると決めたら、あんこやお肉まで食い尽くしたいものです。