操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

ベーシック講習日曜開催致します

20年近く「日曜にやってくれるとありがたい」と言われ続けてきた「操体の施術+ベーシック講習」、今後いつまでか未定ですが、

操体の施術+ベーシック講習

を、2020年7月から、第四日曜の午前中にも開催することに致しました。

場所は三軒茶屋になります。

www.teizan.com

こちらは、20年近くやっており、当方の一番人気のプログラムです。


参加する方のご希望(何を知りたいのか、何を持って帰りたいのか)をしっかりリサーチして行っていますので、内容は「みんな同じ」ではありません。

 

コロナ禍で、健康に対する意識が変わったと思います。

一番大事なのは「数多ある情報の中から、何を選ぶか」ということです。

その時に必要なのが「原始感覚」、快か不快かききわける力であり、好きか嫌いかを選択する力です。これからは、この感覚が必要とされてくるでしょう。

 

その「原始感覚」を甦らせ、磨くのが、操体法です。

 

痛みを取るとか肩凝り解消とかもアリですが、原始感覚を蘇らせ、磨くことが、アフターコロナを生きる大きな鍵となるのではと思っています。

「鍵」。

これは武術系の人に聞いた話だが、

武術を習っていると、途中で「もういいや」「自分でできる」と、修業をやめてしまい、自己流で練習をする輩が出てくるらしい(昔からいたんですね)。

 

そうすると、どうなるか。

師匠から、最後の「鍵」のようなものを受けとっていないので、自己流でやると、だんだんカラダが壊れるのだそうだ。

 

また、中には「テクニックだけ盗んで後はトンズラ」みたいな輩もいたと思うが、教える方はちゃんとわかる。そういう輩には「鍵」は渡さないのだ。

 

そして「鍵」を伝授されていないと「先生の元でやっている時は効果が出るが、先生の元を離れるとどうも効果が出ないとか(講習の場でやると出来るけれど、家に帰るとさっぱりとか)、そんなことが起こる。

 

古武術とか伝統療法などは、こうやって伝わってきたのだと思う(伝承も大事だ)。

 

ここで思い出すのが、またまた密教僧慈童さんの話だが、聖天様という仏様がいらっしゃる。普段は厨子に入っていらっしゃるが、この厨子を開けられるのは聖天供を授かった(師匠から授かる)った者しか開けられない。

(開けるとどうなるか、というのは「密教僧 秋月慈童の秘儀」をお読み下さいね)

 

他にも特定の仏様を供養する場合には「授からないといけない」のだ。

 

私は操体法にも「鍵」があると思っている。

 

幸いにも私は「鍵」を授かっているし、仲間でも「あ、この人は授かっているな」というのはわかる。

授かった以上は、それを大事にして、後の人に渡すのも、弟子の役目だと思う。

 

なお、私自身は「外気功」を伝授しているが、今までで「鍵」を渡したのは数人しかいない。渡そうと思っていても渡せなかったりする。

しかし、何度も書いているが「渡そうと思って渡せなくなった」というのは「渡さなくても良い」というお示しだと思っている。

 

「鍵」「授かる」というのは、単純だが優れたシステムだ。時間はかかるが、大事なことや秘伝を伝える場合、やはり「伝えてはいけない人物」に伝えてはいけないから。

 

 ※見よう見まねで、密教系の印を組んだり真言を唱えるのはやめましょう。ちゃんと師匠について、授かって下さい。

 

 

昔から、三浦先生が受講生に言っているのが、「未熟な者同士で練習してはいけない」ということだ。

昔は結構「自主練していいですか」という人がいたので、三浦先生はよく「やめておけ」と諭していた。

 

わかっている指導者がいればいいのだが、ビギナー同士で、うろ覚えで勉強すると、間違って覚えて後で困ることがある。

 

自主練というと、一生懸命な感じがするが、間違えて覚えたら、少し厄介だ。

また、根性論とも違う

 

私の昔の受講生に、寿司職人がいた。

当時、寿司職人は中卒で修業に入るのが普通だったが、彼は高校を出てから修業に入った。自分より年下(先に入った方が先輩なのである)の先輩がシャリを握るのを羨ましく思いながらも、最初は皿洗いしかやらせてもらえない。

 

しかし、彼はどうしても握りの練習をしたかった。

 

先輩が握っているのをこっそり見て、夜中に握りの練習をした。

いざ握りデビューの際、得意げにシャリを握ったら兄弟子にメチャクチャ怒られたらしい(昔なのでフルボッコにされたとか……)。

 

手を左右逆に覚えていたのだ。

(カウンターで職人が並んで握る場合、手が揃っていないとぶつかったりするし、見栄えも良くない)

 

「一度身についたクセが抜けなくて苦労しました」と、その人は言っていた。

 

確かに早く覚えたいという熱意はわかるのだが、間違って覚えては元も子もない。

 

例えば操体でも、自己流で変なクセがついていると、そのクセを修正するのに時間がかかるのだ。

 

なお、独学修得したり、自主練で上達するものもあるが、操体はそうではないと思っている。

 

操体法セルフケアの第一歩。

操体法を自分でやる場合、最初は「きもちいい」とか「快」とかは考えなくて大丈夫です。

 

何事もそうですが、最初は「型」です。

目的は「型」を体得することなので「きもちのよさ」とか「快」はおいといて下さい。

これ重要です。

 

そしてその前に、自分のからだのパーツを改めてチェックしましょう。

 

母趾球に意識をおけますか?

左手手首の小指側(尺骨側)にある、ぽこっと出た丸い骨がありますね。

これは「茎状突起(けいじょうとっき)」と言いますが、この骨に意識がおけますか?

 

この他にも、いくつか「意識をおいてみよう」的なところがあります。

 

そしてもうひとつ。

みなさん、動かす速度が早すぎるのです。

 

操体法のセルフケアには、基本的に「瞬間脱力」は不要だと思って下さい。

こう言うと「万病を治せる妙療法」の愛読者は驚くかもしれませんが、瞬間脱力しなくていいです。

 

イメージで言えば、太極拳の二倍の遅さくらいです。または、水平に前方に上げた手を肩のほうに向かって90度動かした時、10秒くらいのスピードです。

かなりゆっくりではないかと思います。

 

この辺りに慣れてからだと、スムースです。

 

 

 

セルフケアの操法もリニューアルします。

常に操体の先導者であるのが、我らが師匠、三浦寛先生です。

常にアップデートしているのです。

 

1999年10月10日、全国操体バランス運動研究会の東京大会が、早稲田の井深記念講堂で開催されました。

 

その際の実行委員長が私のお師匠、三浦寛先生だったわけです。

 

その日に出たのがこの本です。

 あれから約20年経ちましたが、操体も変わりました。

 

当時は「皮膚だぁ??」と言っていたコンサバな操体関係者も「皮膚の操体」とか言うようになってきたし(20年の歳月はすごいですね)。

 

2004年に「操体法入門」で全身形態の連動が発表されたとき、反応したのはむしろスポーツ業界の方で、操体関係者はあまり見向きもしなかったのです。

それは「連動は患者によってみんな違う」と思っていたから。

しかし「ボディに歪みがなく自然体であれば、連動にはルールがあり、患者の連動が異なるのは、ボディに歪みがあるからである」というセオリーが伝わるにつれ、コンサバな操体関係者も「連動」という言葉を使ったりするようになりました。

 

また「目線」の話を最初にしたのも三浦先生ですが、最近では「イサキ」などでも、普通に「目線」の話が出てくるので「世の中変わったわ」と思う次第です。

 

そして、我々は、多分今後歴史の教科書に載るであろう年を生きています。

2020年は世界的にコロナウイルスによって起こる新型肺炎によって、様々な局面で打撃と変化を受けました。

 

実は、操体も「第五分析」が登場してから(未だ公にはなっていませんが、我々はすでに臨床や個人レッスンなどで指導しています)、変わりました。

 

楽が快に変わった時も「これがパラダイムシフト」だと思ったものですが、それ以上の変化です。

 

最初に第五分析のセオリーを聞いたとき(実は第四もすごいんですが)、聞いていたメンバーは「えっ」と、と耳を疑いました。

 

まあ、驚いた時の後は「わかりました」と師匠についていく人と、「ダメです。もうついていけません」という人に分かれます。

 

第四分析についていけなくて去って行った人はいましたが、第五分析を聞いても、驚く人はいても、去る人はいませんでした。そうです。第四分析がの後ですから。

 

 

というわけで、今までの本に載っていたセルフケアの操法も、書き直しが必要だよね、ということで、今現在チェック中です。

 

よりシンプルに、より的を絞ったものをご紹介予定です。

 

 

 

久々のオフライン講習。

昨日は、二ヶ月ぶりに、オフライン(つまり、zoomではない)講習を再開しました。

 

私などは自粛期間中も、zoom中継するために三茶に通っていましたが、受講生の中には、医療機関で働いているので、未だに県外移動禁止という方もいますし、医療機関勤務の方もいらっしゃいます。遠方の場合は、まだ移動は自粛というところもありますね。

 

4月からは、私がたまたまzoomを使えるということ、機材もあるということで、三茶の講習会場に機材をセッティングして、フォーラムや勉強会、講習を開催してきました。これは「なるべく途切れさせない」「継続」するための、やむを得ない処置です。

 

そもそも「コロナ」の狙いは、我々人類の「絆」とか「コミュニケーション」とか、そういうものを壊すことなんです。

 

疑心暗鬼、不安、心配の余り自分や相手を縛ったり。

それがコロナの狙いですから、どうぞ気をつけて。

安全のために中止しました、というのも、安全のためにという名の下に、何かをなくしているのです。

 

午前中は私が担当している「視診触診」。午後は三浦先生の定例講習です。

 

「実際に触れて行う動診操法と、触れずに行う動診操法の区別の仕方」や、触れずに診断分析を行う際のヒントなどを伝えました。

(それぞれの使い分けというか、使い方)

 

この写真は、最初被験者でやっていたものを、私がお願いして、被験者仰臥膝二分の一屈曲位にポジション変更してやっていただいたものです。

 

 

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冷感マスクを試してみた

結論です。

冷感マスクはいいですよ。

暑いのを我慢して、息苦しくなるよりもずっといいです。

 

今日、用事があってユニクロの銀座店に行ってきました。

 

一階では、入り口が二つに分けられていて、右はマスクを買う人用の入り口になっていました。先日のエアリズムのマスク発売日はニュースにもなっていましたし、私も家人に頼まれ、ネットでトライしましたが惨敗しました。

 

なお、あれは「ひんやりする」と勘違いしている人もいるようですが、エアリズムは通気性がよく、乾きやすいのですが、ひんやりはしません(エアリズムのインナーは凄いと思う)。

 

そして私は、不繊維マスクをつけて歩いていたら、暑くてくらくらしました。6月でこんな感じだと、夏はどうするんだろう、と少し考えて、ネットで検索。

 

買ったのがこちらの白のマスクです。10枚で1,320円ならば、割とリーズナブルですし、ネコポスなので投函してもらえます。


そしてこれは、洗って繰り返し使えます。私は毎日寝る前に、ふきん用の石けんで洗い、タオルで水気を切って、干しています。強く捻ったりしなければ結構長持ちしそうです。

 

 

なによりも、少し余裕がある大きさで、鼻の上からアゴまでしっかりカバーできる上、かなりひんやりします。呼吸も楽です。

 

そしてもう一つ。耳が痛くなりません。

 

マスクをする人が増えると、頸椎の異常が増えるという話も聞きますが、耳と頸椎は、結構繋がっているのです。耳を操作することによって、頸椎1番を調整することもあります。細い紐などで耳の後ろを引っ張る、圧迫するのは、確かに首に影響がありそうです。

 

10枚入りで、家人や親しい人とシェアしましたが「これはいい」ということで「もっと買って」と頼まれました。

 

まあ、色々試してみないとわかりませんが、いろんなひんやり繊維があるようです。

 

 

操体法を自分でやりたい!

操体法を自分でやりたい!自分の健康は自分で守りたい、と思うのは、当然と言えば当然です。しかし「自分の健康は自分でどうにかしたい、セルフケアしたい」と思うのは、ほぼ「健康の度合いが下がってから」なのです。元気で健康な時は「運動しよう」とか「スポーツしよう」とは思うのですが、ケアしようと思うのは、自分の健康レベルが少し下がった時なのです。

 

15年位まえのことになりますが、スポーツプログラマーの資格更新研修に行きました。

 

その研修は操体にも少し関係がありました(三浦先生の古い受講生が『橋本敬三の弟子』というふれこみでやっており、私が『三浦の弟子でございます。お話は三浦から聞いております』と言ったら、焦っていました。すみません)。

 

先日からこの本を読んでいますが、世の中には、ウソをつく人が結構いるもんです。


「自称橋本敬三の弟子」とか「自称橋本敬三操体を習った」という人は結構いるものですが、まあ、そんなものなのかと思います。その手の暴露話は聞いてくれればいくらでも出ますよ(笑)。

女帝 小池百合子 (文春e-book)

女帝 小池百合子 (文春e-book)

 

 

さて、その講習の後、ロッカールームで聞こえた会話です。

 

操体法の実際、っていう本買ったんだけど、全然わかんない」
「写真とか載ってるからいいなと思ったんだけど、全然わかんないよね」

という会話です。

 

私の耳は「操体」という単語には地獄耳反応するので、案の定反応したのです。

 

大抵の人は、写真とやり方が載っている本を買おうと思うものです。
やはり、自分でやってみたいから(私も実は買ったけどよくわからなかった)。

 

なお「操体法の実際」には昔「操体法実施施設案内」が載っていたそうですが、そこに行ってもやって貰えなかったというクレームが多かったので、掲載をやめたという話があります。他の本でも同様のことがあり、10件回ってようやくうちに来て操体を受けることができた、という人もいました。

 

なので、未だに「セルフケア系」の操体法の本は出るわけです(私も昔書いてます)。

 

イラストがかいてある、あるいは写真が載っている操体セルフケア本は何冊か出ていますが、今一つわかりにくいのが事実です。

 

先のロッカールームの時も「やってみたけどわかんなかった」「買っただけでやってない」という話が続きました。

 

私自身も「本を読んだけど、さっぱりわからない」という方のご相談をよく受けます。

 

しかし、実際に「こうやってこんな感じですよ」とお伝えすると「なるほど!」と、快まで会得して帰る方が多いのです。

 

それは、一人一人のからだの動かし方のクセや、操体法をどう捉えているか等によって変わってきます。

 

感覚系やボディワーク系の方と、スポーツ系の方は違いますし、腰痛を予防したい方も違うのです。

 

しかし、最初に覚えてもらうのは「型」(作法)です。

感覚(きもちいいとか)は、さておき、まずは「型」を覚えてもらいます。

しつこいですが「感覚」は、ちょっと横に置いておきます。

  • 自然体立位
  • 前後屈
  • 左右捻転
  • 左右側屈

というわけで、実は、基礎や型は作法は、最初にしっかり習ったほうが後々応用がききます。また「本やビデオをみてやってるけど、本当にこれでいいのかなあ」と思いながらやるよりは、疑問を解消しながら学んで行く方がいいですよね。

 

 操体のセルフケアをじっくりと学びたいという方へ。

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(2020年6月開講)

操体法基礎講座A(2020年6月開講) | 操体.com

 

初回は、ほぼ個人レッスンの形で(土曜水曜以外でも可)、お話を伺い、講習の方針を立てます。

7月からのご参加でも大丈夫です。