操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

第五分析のセルフケアは、全身に「とおる」

は「第五分析」というのがあります。

操体が第一分析から第二分析に変わった以上に、変化しています。

 

我々は5年くらい前から馴染んでいるので、最近は全く普通ですが、農○協の操体関連書籍を読んで「操体法ってこんなもんだよね」と思っている人が見たら、腰を抜かすかもしれません(私も最初は腰を抜かす程驚きました)。

 

というのは、今までの操体のセオリーがひっくり返るからです。

 

しかし、これが、実際に「おおっ!マジすか」的な結果を出しているのです。

 

そして、私が最近自分ではまっているのが、セルフケアです。

 

椅子に座ったままで、できます。

 

勿論、全身にアプローチできます。

 

そして「操体的なきもちのよさ、爽快感」を味わうことができます。

 

所要時間は30秒。

 

デスクワークの合間でも可能です。

 

あ、ちなみに、第五分析じゃなくても、操体法は椅子に座ったまま、30秒というのもアリですが、第五分析のセルフケアは「筋がとおっている」というか、本人の「充実感」が高いのが特徴かもしれません。

 

f:id:lovecats:20200806130524j:image

 

 

 

2020年夏の操体法講座(アップデート)

梅雨が明け、急に暑くなってきましたね。

 

毎年夏は夏季集中講座をやるのですが、今年は色々な状況から「施術+ベーシック講習」「ベーシック講習オンライン」を中心に行う予定です。

 

予定(現在の予約可能状況)

www.teizan.com

 

施術+ベーシック講習は、操体の施術とベーシック講習がセットになった、人気の講座です。

 

一度操受けてみると、大抵の方が抱いている「きもちよさ」に関する疑問が解けます。

 

「きもちよさって、どうもよくわからない」という方も「なるほど!」と納得して頂けています。

 

★畠山(講師)は、20年以上「操体法のきもちよさって、よくわからない」とか「本を読んでもわからない」という方向けに、操体ベーシック講習を開催してきました。

 

なので「どこがわからないのか」「どこがネックなのか」というのがよく分かります。

 

★身体能力に優れた指導者(例えば、治療家というよりも、身体能力を研究している方々)は「原始感覚(快か不快かききわけるちから)」が優れていることが多いので、「きもちよさを聞き分けやすい」「からだが無意識に動いたりしやすい」ことがあります。

 

そういう指導者は「きもちよくなって当たり前」とか「からだが動いてきて当たり前」のようなことを言うことがあるようです。

 

いいですか「からだが動いてきて当たり前」なんていうことは、ありません。

「人によっては動く」だけです。

 

私のところには「きもちよさは分からないし、からだも自然に動いたりしないので、私には操体法をやる能力がないんでしょうか」というご相談がたくさん来ます!

 

そんなことは全くありません。

 

あ、少し暑苦しくなってきましたので、クールダウンしますね(笑)

 

*****

 

操体について、色々聞いてみたいけど、今の時期遠出はね」という方からのリクエストにお応えして「ベーシック講習オンライン」を開講いたしました。

 

オンラインと言えど、個人レッスンなので、オフライン同様にきめ細かくお伝えできます。

 

操体の講習と聞くと「体操を教えてくれるのか?」と言う方がいらっしゃいますが、そもそも「体操」と「操体」は違います。

 

その違いもお伝えします。

 

コツや基礎が分かっていれば、操体は椅子に座ったままでもできます。

 

 


有名な?仰向けに寝て膝を立てて、膝を左右に倒すとか、左右側屈とか、大きな動きだけが操体法ではないんです。

また、殆どの受講生が「本で読んだのとは違う」とおっしゃいます。

 

「これでいいのかどうかわからないものを、曖昧にやる」よりも「その道の専門家に、ベストな道をショートカットで聞く」というのも、この講座のコンセプトです。

 

www.teizan.com

www.teizan.com

 

操体法の「第五分析」は、まだ書籍で発表されたりはしていませんが、ここ数年、約5年くらいは、操体法東京研究会の講習では指導されています。

 

「渦状波®」(刺激にならない皮膚への接触)が、書籍として発表されたのは、1999年の10月ですから、約20年程経っています。

 

渦状波が誕生してから、第四分析(息診・息法)が生まれたので、現在では、渦状波も、20年前とは大分違った様相を示しています。

 

現在、操体基礎講座Aでは、第一分析から歴史を辿って、第五分析までのセルフケアを指導予定です(まだまだ参加可能です。初回は個人レッスン的にやりますので、おいつくことができます)。

 

xn--tqq763c.com

 

8月は「夏バテ対策」に「足趾の操法®」を味わって頂くことになりました。

受けてみて、感覚の勉強をするのも一つの方法です。

 

 

 

ギックリと操体法。

先々週自分が「ギックリ背中」をやりましたが、先週の金曜、母が私と全く同じところが痛いと言って来ました。

骨盤と肩甲骨の間の、左右の脊柱起立筋です。

というわけで、先週土曜に、足趾の操法と、第五分析のアプローチを試してみました。

 

痛みのある背中には触りません。

 

足趾は、すごく響くところと、すごく気持ちいいところがあり、冷えて困っていた足が温かくなったと言っていましたが、背中はまだ痛い、と言うので、

 

操体法は、すぐ痛みが消えると言うよりも、次の日とかその次の日に分かるから」

 

と、言っておきました。

 

そうしたら、火曜日に痛みが消えたそうです。

 

本人は「自然に治った」と、おもっているようですが、操体法の賜物です。

 

今日、一週間ぶりに、母のひかがみと足趾をチェックしてみましたが、足の冷えがだいぶ解消して、足趾の圧痛硬結も緩んでいました。

 

また、足趾の操法は、気持ちいいのでまたやって欲しそうだったので、やりました。

 

昔は「操体なんで興味ない」と言っていた母ですが、足の冷えにも困っていたようです。

背中の痛みもあり、ついに?近くのプロ(肉親はあまり信用できないらしい笑笑)にSOSを出したのです。

 

最近は近所の鍼灸学校の併設治療院に、冷え解消のためお灸に行っていたそうですが。

 

お灸もいいですよ。

 

しかーし、足趾の操法を一度じっくり一時間受けただけで、足の冷えが軽くなって驚いたそうです。

 

 

 

f:id:lovecats:20200801170306j:image

 

原始感覚と免疫力。

東京操体フォーラム実行委員ブログ掲載分です。2020年7月31日

「免疫力アップ」というテーマの七日目。

 

https://blog.tokyo-sotai.com/entry/2020/08/01/070000

 

今までも、色々な人と操体を通じてお付き合いがありました。

 

その中でも、操体の勉強が長く続いている人には共通点があります。

 

操体を損得勘定で考えていない」のです。

 

ある方が「(何事も)一人前になるには、桃栗三年柿八年で、十一年」と言っていました。

これは、確かだと思います。

 

損得勘定で考えると

「二年勉強すれば独立開業して稼げるかな」と、思うので「十一年」と聞くと「え?そんなにかかるの?」と驚きます。

 

なお、十一年しなきゃ開業できないというわけではなく、その道のプロになるなら、それくらいの覚悟は必要だよということです。念のため。

  

 

例えば鍼灸師柔道整復師にせよ、三年は学校に通うのですから、そうでない場合は、それなりにかかるはずです。

 

20年位前、三浦先生の講習に参加しているのは、鍼灸師柔道整復師などの有資格者が殆どでした。実際に免許を持っていて、開業しているので、東洋医学や整形外科的な基礎知識はある。患者さんも診ている。そういう方が参加していたのです。

 

三浦先生は50年以上、半蔵さんや岡村さんは20年以上、三浦先生の講習や個人レッスンや勉強会に参加しています。友松さんや日下さんも相当長いです(更に言えば、この方々は、操体の勉強の前に、国家資格を持っていたり、専門的な仕事をしていたりと、すでにその道のプロでした)。

 

この方たちは、操体を損得勘定で考えているのではなく、好きで、勉強したいから、勉強しているのです。

 

これが、原始感覚です。

好きか、嫌いか(快か不快か)。

 

正しいか、正しくないか。損か得か、でモノゴトを考えて生きると、苦しくなります。

 

昔から、手技療法や職人とかアート系の世界で言われるのが「何年でメシが食えるようになりますか」と聞く奴は成功しない(やりとげられない)ということですが、これは確かです。

 

操体は、損得勘定で勉強しないことです。

 

損得で考えるのならば、世の中には、テクニックで上手い商売をしている人はゴマンといますので、そういう人のところに行けばいいし、短期間で操体のテクニックを教えてくれるところもあります(ほぼ第一分析ですが)。

 

また、操体の勉強が辛くなる人がいます。

 

私も何人か見てきましたが、辛くなるのは、自分が期待していたよりも、操体の習得には気長な姿勢が必要だからです。

 

操体の勉強が辛いのなら、やめてもいいんです。

 辛いのは、自分を偽っているからです。

 

操体が好きなのではなく、操体を覚えるとトクしそうだから、とか、治療家は感謝されそうだからとか「損得」「正しい正しくない」あるいは「他者の評価」という理由で、操体を選んでいるからです。

 

なんか知らんけど、好き。

 

この辺りが、免疫力にも関係あるな、と私は睨んでいます。

 

 

f:id:tokyo_sotai:20200507090358j:plain

 

免疫力が下がる瞬間と上がる瞬間

東京操体フォーラム実行委員ブログ掲載分です。2020年7月31日

「免疫力アップ」というテーマの六日目。

https://blog.tokyo-sotai.com/entry/2020/07/31/070000

 

逆に「ああ、免疫力が下がるよね」という時もあります。

 

このご時世ですから、イヤなことや面倒くさいこと、本当は行きたくないのに行っているところなどは「コロナ」のせいで「行けません」ということができます。言い訳としてはまっとうですし、文句の言いようがありません。

 

それはそれでいいとしましょう。

 

しかし、それをダシに使われると免疫力が下がります(笑)。

 

例えば、予約が入っていて「家族が(コロナが危ないから)行くのを許してくれませんので行けません」という連絡が、当日入ります。


そりゃ仕方ないな、と思うのですが、その後、ついうっかりSNSとかでその人が

「家族みんなでお出かけしました!○○が美味しかったです!」

みたいな投稿を見てしまうと(見なきゃよかった)、 

やっぱりちょっとがっくり来るし、免疫力が下がりますよね(苦笑)。

 

しかしまあ、人それぞれ色々な事情があります。

その人が、何を大事にしていて、何を切り捨てるかは自由ですから。
それは仕方ありません。

 

また、コロナ禍以降、連絡がとれない方もいます。

多分、コロナ禍を機に、操体とは離れてしまったのかもしれませんし、他の理由があるのかもしれません。

それも、その方の生き方だからです。

それはそれでいいと思うし、それが免疫力にも繋がってきます。

 

私自身ですが、操体歴は26年ですが、三浦先生の門下に入って18年になります。
私は入門した当時、既に操体で開業しており、講習もやっていました。

 

そもそも、三浦先生の講習に参加するために、それまでのパートナーシップを解消(つまり、三浦先生の講習に参加するのは許さない、と言われたので)まあ、色々な理由もあるのですが。

 

覚悟を決めて離婚したわけです(笑)。

 

真似しろって言ってるわけではありませんよ勿論。

私がヘンに決まってるからです(笑)

そんなことするヤツ他にいませんから(笑)

 

というのは、私が操体を勉強したいと思ったのは、三浦先生の本を読んだからですし、最初に操体をならった先生が、三浦先生の受講生の筋だったこともあります。

 

今思うと、すごい根性だな!と自分でも思います。

 

そういえば、入院した際(あと一日遅かったらICUと言われた)、歩けるようになって外出許可が出た時、病院から講習に出てました(真似しなくていいです笑)。

 

その後はお陰様で、操体の勉強を地道に続けています。

 

あれ?私ってこんなに操体と生きてるんだな、と書いていたら、免疫力が上がってきたような気がします。

ポスト・アポカリプス

ポスト・アポカリプスとは、いわゆる「終末モノ」です。

AKIRA」や「風の谷のナウシカ」「北斗の拳」のように、世界が核戦争などで一度破壊された後の話ですね。

 

映画だと、マッドマックス(2以降)とか、「ターミネーター」や「ザ・ウォーカー」。

 

ザ・ウォーカー(字幕版)

ザ・ウォーカー(字幕版)

  • 発売日: 2016/10/01
  • メディア: Prime Video
 

 ★↑ 終末戦争で、聖書が全て焼かれたアメリカ。焚書を免れた最後の聖書を持って、西に向かってひたすら歩く男(ザ・ウォーカー)の話です。

 

というわけで、先日、Amazonプライムビデオで「バッドランド」というのを観ていたのですが(これも、ポスト・アポカリプスもので、文明が滅亡してからの話です。銃がない世界で、代わりに格闘技が強さの基準となっている世界)、

途中で、サイモン&ガーファンクルの、有名な「サウンド・オブ・サイレンス」のカバーが入るのですが、あまりに良いので、検索してみたら、ありました。

 

私は20世紀の70年~80年代のハードロックやヘヴィメタルは詳しいのですが、90年代や21世紀以降はちょっと疎いんです。知らなかったんですが、Disturbedというアメリカのヘヴィメタルバンドのカバーです。

 

 


Into the badlands sound of silence

 

元々名曲ですが、いいアレンジです。


Disturbed - The Sound of Silence [Live in Houston w/ Myles Kennedy]

こちら、マイルス・ケネディとデュエット。どちらも歌が上手い。
ハモるところなどは感涙ものです。

 

 

 

読書日記「宿無し弘文」

 私は1994年以来のMacユーザである。
もちろんWindowsも持っているが、メインもスマホも、タブレットも時計も林檎だ。

一時、WindowsにやられてMacユーザの肩身が狭かった時(そんな時もあったのだよ)も、Macを使っていた。で、ジョブズがアップルのCEOに戻ってきて、一度MacExpo Japanで基調講演をしたことがあるのだが、聞きに行った。

また、橋本敬三先生に深いご縁がある、ホテルオークラ東京(ご子息が副社長まで勤められた)は、ジョブズの定宿だった。

 

というわけで、ジョブズが禅に影響を受けていたのは知っていたが、アメリカにおける禅の広がり方についてはいささか不勉強であった。

 

乙川弘文とは、ジョブズが「生涯の師」と仰いだ曹洞宗の僧侶であった。

 

さらに、私は曹洞宗で在家得度している(プチ出家、と私の先生、中野東禅老師はおっしゃっている)。これは読まねば!

 

この本は「イーディ」のように、作者柳田由紀子氏が、時間をかけて、弘文を知る人に丹念にインタビューをとってまとめている。

 

人によって印象がまるで違う。

 

宿無し弘文 スティーブ・ジョブズの禅僧

宿無し弘文 スティーブ・ジョブズの禅僧

 

 

 弘文という人は不思議な人だ。

お寺の生まれではあるが、京大大学院を出て、永平寺で修行し、アメリカで曹洞禅の布教をする。

比類なき高僧なのか、破戒僧なのか。

 

中谷巌先生曰く

 

著者がついに見いだしたものとは?

それは、挫折し、懊悩し尽くし

自ら「願って」地獄に堕ちた「泥中の蓮」だった!