操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体法オンライン講座について。

昨年4月、緊急事態宣言が出た時、4月29日の「2020年春季東京操体フォーラム」はどうするか、ということになりました。既に会場は押さえてありましたが。

幸いにも、私はその前から、WebEXやZoomでの会議を仕切っていたので、三浦先生に相談された時

「Zoomでやりましょう」と答えました。

 

その前に、月例の「東京操体フォーラム実行委員勉強会」も、試しにやってみたという実践例もありました。

 

もともと会社勤めの時、シンポジウムの運営(プレゼン関係)を担当したり、ファシリテーター(グループや組織でものごとを進めていくときにその進行を円滑にし、目的を達成できるよう、中立的な立場から働きかける役割を担う人のこと)の勉強もさせてもらいました。

 

そのようなわけで、フォーラムを初めてオンライン開催したというわけです。

また、しばらくしてから、zoomの会議ではなく、ウェビナーの手伝い(シンポジウム)をする機会にも恵まれました。

さらには、大学のオンライン講義の手伝いをする機会もありました。

挙げ句の果てには「オンライン会議の相談に乗ってくれない?」という話も頂きました。

 

そして、昨年6月から、操体法基礎講座Aを開始しました。

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こちらは、私(畠山)の他に、瀧澤一寛、寺本雅一という、東京操体フォーラムタスクフォースチームのメンバーが講師として参加しています。

瀧澤氏は岩手県久慈市てまり堂)在住です。当然ながら、上京は難しい状態でした。

temarido.com

しかし、ここでも活躍したのが「オンライン」。寺本氏と私は三茶でスタンバイ。受講生は、三茶の講習会場に来て、久慈とオンラインで繋がり、瀧澤氏も指導が叶ったというわけです。

 

ここで得たのは、外付けWebカメラの使い方や、画質向上のために、一眼レフカメラを、Zoom の外付けカメラとして接続する方法(できる機種は限られています)などです。

 

私はこのために、Canon(もともと私はCanonの一眼レフ愛用)の中古デジイチを買い、日本語版では「Canonデジイチをzoomに、それもMacに接続する方法」がなかったので、Canon USAから情報を引っ張ってきたりしました。

Macの内蔵カメラもかなり性能がいいんですが、デジイチを外付けで使うと、一層きれいに映ります)

 

 

このように、オンラインでの開催、実際の会場での開催をうまく組み合わせ、これからますますニーズが高まるであろう「操体法によるセルフケア(本当にきもちのよさが味わえる操体法)」をすすめていく所存です。

また、自分で操体法をなさっている方の中には「きもちのよさ」にフォーカスするあまり、

「ちょっとしかきもちよくない」(つまり快感度が低いのは悪い的な考え方)になることがあります。

きもちよさの度合いが低いのにも、意味があります。
また「多い=良い」「少ない=悪い」というわけでもありません。

この辺り、納得していただければ、セルフケアももっと充実したものになるでしょう。

現在、三浦先生の書籍以外でも「操体法のセルフケア」の本が出ていますが、大抵は、穴と壁があります。それは「比較対称した場合、どちらを選べばよいかわからない」とか「そもそもどの動診をやればよいか、数が多くてわからない」という「わからない問題」なのですが、これも解消できるかと思います。

 

 

操体の施術+ベーシック講習」「ベーシック講習オンライン」(随時開催。詳細はスケジュールをご覧下さい)

 

www.teizan.com

 

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操体法の「よくばるな」って何だ。

操体法をず~っと受けたいと思っていたんですが、予想と違いました」と言う方が

いらっしゃいました。

 

う~ん。何を期待していたのかわかりませんが、「超越体験」みたいなのを期待されていると困ります(たまにいらっしゃいますが)。

 

中には「毛穴という毛穴が開いた」とか「2時間くらいエクスタシー状態だった」とか「星が流れる宇宙空間を飛んでいた」(全て実話)とか、すごい人もいますが、みんなそんなにすごいわけではありませんし、すごくないからといって、それが悪いわけでも何でもありません。

 

感覚は、個人個人違うからです。

 

また、その方の状態や体調によっても違います。

 

こうやって書いていると、タロットの教則本に載っていた質問を、再び思い出しました。

「逆位置が出ると、がっかりしてしまいます」という質問です。

これは、以前にも書きましたが「易を立てても、悪いのが出るのでがっかりする」というのと同じです。

 

これは、なんでがっかりするのかというと「タロットの逆位置」=「悪い」
「易の卦」=悪いのがでるとイヤ というように「いい、わるい」で見ているからです。

 

本来、タロットにも易にも「良い悪い」という意味はなく、物事には裏と表がある、ということを言っているのです。

 

操体法における「快」で考えると、快が大きい=良い、というわけでもありません。

何故ならば、「快・不快」は、ボディのアンバランスで発現するので、もし、ボディのバランスが取れていたら、ニュートラルな状態であれば「楽でなんともない」ということになるからです(操者がヘタクソな場合もありますので注意)。

「すっごくきもちいい」ということは、アンバランスの状態が大であった、という推測もできます。

 

なので、きもちよさが大だからといっていいとか、ちょっとしかきもちよさがききわけられないからといって、悪いということではないのです。

 

これが、操体は「損得勘定でやっては面白くないよ」ということなのです。

 

最近、これが「(操体の)バルの戒め」、頑張るな、欲張るな、威張るな、縛るな、の、「欲張るな」なんだろうな、と思っています。

 

 

操体実践者はどんなセルフケアをしているか

操体関係の本でも、セルフケアの本は何冊か出ています。

という私も書いているのですが、なにせ20年前に書いたものです。

著者の私が言うのも何ですが、

「今は、もうちょっと違うことをやってます」

というのが、正確なところです。

 

というのは、私自身「楽な方に動かして、瞬間急速脱力」は、やっていません。
瞬間急速脱力しなくても、よい方法があるからです。

 

操体の動診で有名なもので、仰臥膝二分の一屈曲位での、膝の左右傾倒(いわゆる、膝倒し)があります。

 

何度か書いていますが、あれを一人でやっても、介助補助(つまり、運動充実感)がないので、感覚のききわけがしにくいんですね。

かといって、膝を倒す方にクッションなどをかますのも、イマイチです。

 

そういう問題は、既に解決できているんです。

(本にも載ってます)

 

さて、標題に戻りますが、操体実践者はどんなセルフケアをしているのでしょう。

って、私の場合です。

セルフケアの前提として、たまには「人からメンテしてもらう」ということがあります。

 

他の方からメンテナンスしてもらう、委ねることも、大事だからです。

 

誰かに「足趾の操法®」をやってもらう、なんていうのは極楽です。「左脳とばし」なんてやってもらうと、極楽の二乗です。。。

 

ごくたま~にですが「操体は自力自療だから、他の人にやってもらってもいいのか」ということを言う方もいますが、いいんです。

自力自療というのは、突き詰めれば「本人にしかわからない感覚をききわけ、味わう」ことなのですから、他の人にやって頂いて、その「感覚をききわけ、味わう」のも、立派な自力自療です。


全部自分で体を動かさないといけない、というのではありません。また、四肢を動かすだけが操体ではありません。

 

そしてセルフケアですが、ここ数年、第五分析が誕生してから、操体のセルフケアが、とてもシンプルになりました。

 

ちなみに「操体ってどんなところがイヤですか」という質問で、常に上位にくるのは

「いちいち感覚を聞かれるのがウザイ」

「(どっちがきもちいいか)分からないので聞かれるのがウザイ」

(そもそも、どちらがきもちいいか、という質問自体が間違っています。この場合は、どちらが楽ですか、とか、やりやすいですか、と聞かないといけません。

 

ということです。

特に、気持ちよくもなんともないのに、どっちが気持ちいいかとか、しつこく聞かれるのは、私だってイヤです(笑)。

あ~、長くなりました。


師匠である三浦先生が、公にしていないので、私がここで具体的に書くことはできませんが、いちいち「細かい問いかけ」をする必要がなくなった、ということです。

 

あ、セルフケアでしたね。

 

例をあげると、「般若身経」の第五分析版などはよくやります。

 

また、我々は「連動」をマスターしているので、変な話、指一本動かしても、全身の連動を表現することができます。つまり、指一本動かしても「快」の問いかけができるのです。これは特殊技能でもなんでもなく、連動と、感覚のききわけの練習を積めば、体感することができます。

 

なお、個人的にやっていることですが、銭湯(広い)に行って、よく温まるのもセルフケアの一つかなと思います。ヒートショックプロティン入浴法です(冬場に暖かいところから急に寒いところに行って起こる、ヒートショック、とは違うので注意してくださいね)。

 

また、私はよく銭湯の湯船の中で、操体法のセルフケアをやります。知ってる人は知っていると思いますが「手羽先」とか、腰掛位で側屈などです。無理しない、欲張らない、限界までやらない、そしてこれは大事ですが、周囲の人に迷惑をかけないということを守ればいいのです。

 

※無理しない、欲張らない、限界までやらない。これ、実は注意しないとやりすぎたりすることがあります。

 

極論を言えば、銭湯の湯船の中で、人に迷惑をかけない程度に軽くストレッチをしたり、伸びたりして「あ~あ、きもちいいなぁ」というのでもいいということなんです。

 

 

ノンフライヤー料理に挑戦。

密林で、バーゲンをやっていたので、買ってしまいました。

ノンフライヤーです。

 

揚げ物は嫌いじゃないけど、売ってるのは油のにおいが気になるし、後始末が大変。また、揚げ物は、必ず1回は油が飛んできてひやひやする。。

 

なんていったら、ノンフライヤーでしょう。

 

油を使わずに、食材が持っている油分で揚げちゃうという調理器具です。

私はわりと圧力鍋(これがないと困る)とか、シャトルシェフ(保温調理)とか好きなんですが、ノンフライヤーはすっかり外していたのです。

 

 

から揚げって美味しいけど、売ってるのはイマイチで油っぽいのが、常ですが、これで作ってみたらどうだろうと思ったわけです。

なお、これは小型なので、唐揚げを作るなら、鶏もも肉半分くらいがいいかもしれません。

 

使い方は簡単です。

鶏の唐揚げ(例)

  1. ビニールに入れて「唐揚粉」的なものをまぶす(水溶きではない方がいいようです)。
  2. フライヤーの電源を入れると予熱モードになるので、温度と時間を設定する(鶏の唐揚げの場合は、180度13分くらい)
  3. 予熱する。予熱終了後音が鳴る。
  4. フタを開けて、唐揚げ粉が馴染んだ鶏肉を投入。重ならないように並べる
  5. フタしめる
  6. 放置

 

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 こんな感じです。

油分がほどよく落ち、カリッとしてます。

 

なお、エビが安かったので、エビを剝いて「ガーリックシュリンプ」のシーズニングをまぶし、やはりしばらく馴染ませてから、180度7分。

旨味濃縮のガーリックシュリンプができました。

 

 

 

 



東京操体フォーラム実行委員ブログより

これもタイトルのつけようがなかったので、(7)になってます。
 
長年臨床をやっていると、色々なことがあるものです。
 
 
 
 
 
これも印象に残っていることです。
 
ある操体関係の先生がいらっしゃいます。
 
この方、古谷三敏先生の代表作の主人公に似ており、私が陰で「○○○○○」というと、岡村さんにいつも「ハタケヤマ先生、ダメですよ!」と怒られます(笑)
 
その先生、
 
私は「気持ちいい」という言葉はあんまり使いたくないんですよ、というので
 
「なんでまた?」と聞いてみたら
 
「ほら、気持ちいいっていうと、アレでしょ、ヘッヘッヘェ」
 
「なので『心地いい』って言うんですよ」
 
「アンタのほうがよっぽど×××だよ」と思った記憶があります。
 
 
誰かが「最初は『気持ちいい』というのが恥ずかしかったと書いていましたが、実際の臨床では、被験者が快適感覚を表現しやすいように工夫しています。
 
つまり
「きもちいいですか」とは聞きません。
(聞きにくいし答えにくいですよね)
 
「(この動き、あるいは状態に)きもちのよさが、(からだに)ききわけられますか?」と聞くのです。
 
からだを主語として、問いかけるのです。
 
「(あなたは)きもちいいですか?」ではないのです。
 
ということを考えてみると「心地いいヘッヘッヘェ」先生は、
 
「きもちいいですか?」って「本人」に聞くのが恥ずかしかったのかもしれません。
そりゃ恥ずかしいのはごもっともです!
 
私だってそんな聞き方しないもん(笑)

東京操体フォーラム実行委員ブログより「チッチと呼んで」

世の中には「チッチ」と呼んで欲しい人が割といるようです。。

 

blog.tokyo-sotai.com

 

さて、令和の時代ですが、
 
昭和生まれの方ならば、知っているかもしれません。
 
 
むかしむかし、私が小さい頃に大流行し、そして今でも継続して人気があるマンガがあります。
それは「小さな恋のものがたり」というもので、うちの母(80歳越え)なども、マンガは「ベルばらとちい恋だけは読む」というくらい、人気があったマンガです。
確か一年に一度単行本が出ていて、私は自分では買わずに、友人の家で読んでいました。お母さんが読んでいるという人も多かったような気がします。
 
また、超大昔、若い頃の三浦先生がそっくりな沖雅也と岡崎有紀のドラマもありました(私はオンタイムではなく、再放送で見た)。
 
どんな話かというと、高校生(チッチ)と、ボーイフレンド(サリー)の話です。
チビでドジなチッチと、背が高くてハンサムはサリー(愛称。多分「のっぽのサリー」から来てるんだと思います)のマンガで、昭和の香り漂う四コママンガです。
 
 
それはどうでもいいんですが、この「ちい恋」ファン、結構いるんです。
 
アナタのお母さんとかお姉さんも読んでいたかもしれませんが、ファンの中には「自分のことを『チッチ』って呼んで」という人が結構いるんですね。
私の小学校の同級生にもいましたっけ。誰も呼んでなかったけど。
 
私が高校生の時「ジュンコちゃん」という子が「ジュンコって、平凡だから『ニャンコ』って呼んでくれない?」と頼まれたことがありますが、どうにもかけ離れていたので、やはり「ジュンコちゃん」と呼んだような。
あとは「由紀ちゃん」と言う子が「未久(みく)ちゃん、って呼んで」と言ってきて、手紙にも「未久ちゃんより」とか書いてありましたが「自分で未久って書くなよ(笑)」というような。

 

さて、これとチッチと操体と何が関係あるかというと、
 
ある時、母よりも少し若いくらいの既婚の女性が見えまして、何度か操体を受けてくださったのですが、何かの時に
「チッチ、って呼んで下さらない?」と言われ
 
「へっ?」となったことがあるからです。
 
驚きますよね。驚きましたよそりゃ。
 
(あ、「ちい恋ファンの人」かっ??)
 
その時は焦って「あははは」と、ごまかしましたが、その後、何かでメモを貰った時に
 
「チッチより」
 
と書いてあって
「うわ~。真性ちい恋ファンだ」
「もしかして、ダンナさんにも『チッチ』って呼ばせているのか??」
「ダンナにも呼ばせてるんだろうなあ」
 
と、かなり焦りました。
 
その後、世の中にには、その人の他にも「チッチって呼んでほしい」女性がかなりおり、親しい人に「チッチ」と呼ばせていることもわかりました。
「チッチと呼ばれたい」元祖少女は結構多いようです。
 
しかし、今考えると、女性はヨメに行くと名字が変わったり「○○さんの奥さん」とか「○○さんのお母さん」のように、自分の名前を失い、役割語(奥さんとかお母さんとか、○○ちゃんのママとか)で、呼ばれます。私はこれを結構ゆゆしいことだと思っているのです。
 
「呼んで欲しい名前」で臨床をやるのも良いかもしれません。
 
今なら「チッチさん」でも何でもウェルカム?です。
 
 

東京操体フォーラム実行委員ブログより「無題」

これは、かなりディープな体験でした。

blog.tokyo-sotai.com

 
すごく昔のお話です。
私がある操体の講習に参加していた時の話です(操体法東京研究会以前)。
 
受講生の中に独特の表現をする年配の女性がいました。
 
講習の際、モデルになると、
「あ~ん、う~ん」とかいいながら表現するのです。
 
当時はまだ楽と快の区別が曖昧時代の私でしたが、いや、この操法でそういう反応する??みたいな。
 
例えば仰臥位で起床時に伸びをするような感じのポーズです(くねくねと言ったら良いかもしれません)。
 
猫がくねくねするのはカワイイですが・・・・・・
「あ、あ~ん」とか「う、う~ん」の連続です(想像しなくていいです。あ?想像しましたね??)。
 
はたからみていて、いわゆる「あえぎ声」(すいません)を発しているようにも聞こえ、ちょっと赤面したくなるような。
私はその場にいてかなり恥ずかしかった記憶があります。
「人前で、そんな声出しちゃっていいんですか??」「そういう姿態を曝していいんですか」みたいな。
 
注)この話は、すごく昔の話です。今は、私も修行を積んだので、これくらいでは驚きません。人には、色々表現の仕方がありますからね!
 
そして極まると、その人は、鼻の下がぐーんと伸びるのです。
ちょっと白目をむいたりします。
何度か見ているうちに、私にはその人の表情が、オランウータンに見えてきました。
 
オランウータンに見えてくると、だんだん平気になってきました。
慣れたのかもしれません。
 
講師の先生(男性)も、他の受講生(男性)も、全く普通にしていましたが、気にならなかったのか、気にならないフリをしていたのかはナゾに包まれたままですが、多分気にしないフリをしていたのではないかと思います。
 
 
 
当時、クラス修了後、一緒に受講していた女子に聞いてみたら「あれはかなりまずいのではないか、そして以下自粛」と言っていました。
 
「私だけじゃなかった」と少しほっとしました。