連動という言葉。
参考文献「操体法入門 手関節からのアプローチ」「足関節からのアプローチ」
これは、操体の創始者である、橋本敬三先生が
「身体運動の法則」(からだの動かし方、使い方)でも述べていらっしゃる。
立位で、足は腰幅、つま先とかかとは平行、膝を軽く緩めて、という自然体をとる。
この場合は、末端関節(手首、足首)の8方向の動きによるものを指す。
(手首だったら、背屈、掌屈、外旋、内旋、橈屈、尺屈、牽引と圧迫)
人間、思ったよりも自分の身体に注意を払っていないようだ。
それに気づくのが大切なのだろうと思う。
ボディには規格(つまり、大抵は頚椎は7つ、胸椎は12個、腰椎は5個、それに不随する筋肉、関節は基本的には共通点がある)首が360度回転したりとか、そういう人は構造的にまずいない(とってもコワい)。
自然な連動には規則がある、しかし(歪みがあるからだの持ち主)個人の連動にはパターンはない、と学んだ。
ボディに歪みがあれば、不自然な連動が出るのは当然だから。
それを、連動は「動きをパターン化した強要だ」
いうのは、早計である。
操法は絶対この動きをしなければいけないとか、決めつけては
いない。
その証に、不自然な連動性が出ても、受け手が快適感覚を
味わうことができればいいのだ。更に、不自然な連動性でも
快適感覚を味わっていくうちに、歪みが正常に戻ってくると、
からだは、自然な連動性をつけてくる。
これは様々なケースを見ているので、事実と言える。
最初に、不自然な連動が起こっても、感覚の聞き分けを行ってもらい、快適感覚があれば、十分味わってもらう。
その後、自然な連動を示す場合が確率的には高いからだ。
それを見て、最適な操法を選択するのが、操体の操者の役割
なのだろう。
逆に言えば、貴方(受け手)が、連動についてよく分からなくても、それを指導できるのが指導者(操者)と言える。
上記を要約るすると、
「操体を指導する場合は、身体の作り、動き、連動を理解すべき」ということだろう。
例えば、エアロビクスの指導者、打撃系の指導者の方に
立位で右上肢の外旋(外側に廻す)を指示すると、
通常であれば、右側屈で左足に体重がかかる。
操体の基本である「般若身経」の「身体運動の法則」だが、右上肢が前方伸展になる場合がある。
つまり、いつも手を伸展するという動きが身についているため、外旋してもついつい、伸展してしまう。伸展と、外旋が一緒になっているのだ。
そのような職業上の癖もある。
(そういう方々は、大抵、身体能力に優れているので、すぐポイントを押さえていただけるようですが)