2006年の到来です。
昨年2005年は、「からだの設計にミスはない」(たにぐち書店版:254ページ参照)に掲載されている社会進捗曲線(『プレジデント』1971年1月号所載)が、情報化社会(バイオネティックス)から、生体制御技術の発展により、自立社会(サイコネティックス)に移り変わると予言された年でした。
35年前に書かれたこの曲線は、あながち間違ってはいないように見えます。
また、『自分の考えは60年先を行っている。なので、今理解されなくても仕方ない』と、言われた橋本敬三先生の言葉通り、時代が操体、橋本哲学に追いつくにはまだ、20年近くかかりそうです。その反面、脳分子生理学や、遺伝子研究で『快』が何故治癒に結びつくのかという『大いなる問い』の答えが徐々に、思ったより早く解明されつつもあります。
昨年は一昨年に続き、古武道やヨガなどが流行しました。
(この二つは本来は流行廃りはないのですが)
どちらもメンタルな面とボディの動きに着目したものです。
「息食動想」という4つの基本事項(人間が他の人に代わってもらえない、最小限責任生活)の中で、近年は呼吸のプロ、食養のプロ、動きのプロ、メンタルケアの優秀なプロが輩出していますが、操体は、最初からこの4つを、同時相関相補連動性(どれか一つの営みが良くなれば他の3つもよくなり、どれか一つの営みが低下すると、他も低下するという法則)として認識してきました。
今の時代、「想」という言葉がメインのキーワードになるのではないかと考えます。
昨年は神道に関する本を沢山読みました。
私の周囲には様々なポジションの「くすしの道」(癒しの道)を歩んでいる方がいらっしゃいますが、最近はメンタルの問題が増えているようです。
昨年、あるクライアントからいただいた言葉です。
『操体は、からだだけではなく、心も癒すのですね』
そういう時に、私はその方の中の「神性」に感謝します。
(拝んだりすると誤解を招きますから??)