体(タイ)を使うことなら何でも該当するかもしれないが、
操体の動診と操法の過程を見ていて、きまっている(綺麗である、ハコビが美しい)時は大抵臨床上においても良い結果がみられることが多い。
綺麗にみえるということは、やはり操者のカラダの使い方が、重心安定の法則と重心移動の法則にのっとっていて、無理のない身のこなしを会得しているからだと思う。
また、それに伴ってことばの誘導が適切に入ると、
操者は
・身体運動の法則(重心安定の法則、重心移動の法則、連動の法 則)を踏まえて、操者自身のカラダの安定をはかりつつ
・受け手のカラダに介助、補助、抵抗などを適度に(運動充実感、 安定感、連動を促す)与えながら
・頭の中には手関節足関節のそれぞれ8つ(左右、または両方いっ ぺんに行う場合もある)の連動が頭にはいっていて
・きもちのよさがききわけられるように、留意して、適切なコトバ の誘導を行う
・この時のマジック・フレーズは
「からだにききわけて」「ゆっくり」
・更には操体にはプロセスはあれど、このポジションで、この操法 からはじめなければならないという決まりはないので、操者のク リエィティビティが要求される(格闘技の試合みたいである)。
というわけで大忙しなのだが、それを微塵もみせずにいかにも簡単そうに行うのが、達人なのだろう、と思う。