構想から足かけ3年、操体法入門 DVDが発売となった。
(操体法入門 三浦寛 医道の日本社)
最初の撮影は一昨年末に行われたが、企画制作の部分で一時中断されていたが、企画コンセプトを新たにして、今年2月に撮影された。
「連動」が、このDVDのメインテーマであるが、操体を学ぶ者、実践する者は、連動を理解すべきである。これは、手関節、足関節の末端関節を動かすと、(関節には8つの動きがある。例えば手関節ならば、掌屈、背屈、外旋、内旋、橈屈、尺屈、牽引(引き込み)、圧迫(押し込み)の動きがある。末端関節のこれらの動きを行うと、全身形態はどのように連動するのか。操体の指導者は、これらの自然な連動をマスター(つまり、自ら体現でき、患者あるいは受け手に口頭で指導ができ、その動きを診ること)する必要がある。
また、勘違いされやすいのが、自然な連動の通りに動かない、というケースでであるが、ボディーに歪みがあり、アンバランスな場合は、不自然な連動が起こることが多々ある。例えば、不自然な連動であっても、その動きを聞き分けた結果
快適感覚があれば、味わって構わない。
操体臨床は「きもちよさをききわけ、味わう」ことによって、ボディーの歪みを正すが、歪体(わいたい)したボディーにあっては、不自然な連動が起こって、その動きにきもちのよさがききわけられる場合も多い。この場合、ボディーの歪みが改善されると、おのずと、からだは自然な連動性を示してくる。
不思議な
ことではあるが、これは事実だ。つまり、歪体の場合、必ずしも自然な連動が起こらない場合があるということ、実際の臨床では、歪体した患者(クライアント)を診ることのほうが多いので、不自然な連動を示す場合も多い。
また、末端関節だけを動かしても全身形態の連動は起こらない。
全身形態が動くには、末端が動いたら、からだの中心、腰が動き、その次に首が動いてくる。
前半の基本に加え、後半では臨床実技が収められている。