たまたま本屋で「日経ヘルス」を立ち読みしたら
「操体ストレッチ」なるものが掲載されていた。
『1分間操体ストレッチ』
歪みを正すのはいいと思うし、骨盤の歪みを正して女性のカラダをケアするというのもよくわかる。
しかし、「操体」という名称を「らくなほうに動かして瞬間脱力」という、正体術時代のやり方をこのような大衆誌に載せられると困る。
臨床で操体をやっている私達は困る。
橋本敬三先生も後年は「楽ときもちよさはちがう」と言われていた。
それを『快適感覚に委ねる』ということを、三浦先生や今先生に託され、それを受け継いでいる先生達の努力がやっと実りつつあるのに、「楽な方に動かして瞬間脱力」ということを今更書かれると、操体の専門家としては非常に困る。
書面では「気持ちのいい方向に」と書いてあるが、これは
『楽(な動き)』と『快(きもちよさ)』を完全に混同している。
これは、日経ヘルス誌の完全なる勉強不足だ。
「操体」という名前を使うのであれば、創始者の直弟子である
三浦先生とか、今先生とかにレクチャしてもらうのが妥当ではないだろうか。
野口体操はちゃんと、野口三千三先生の直弟子、羽鳥先生が
掲載されているのに。
操体はそれでいいのだろうか。
『野口体操ストレッチ』なんてのがあったら絶対クレームがつくだろう。
「操体ストレッチ」だから「操体ではない」という言い訳はいくらでもできるだろうけどね。