操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

普段

「普段、ご自身でどんな操体をやっているんですか?」と聞かれることがある。

まず、被験者(クライアント、患者、という言い方もある)に動診、操法を行うこと自体が操体

何故かというと、操者が重心安定の法則と重心移動の法則と、ポジショニングを満たしているべきだから。二人で相対(アイタイ)して、やる場合、被験者だけが操体を体感していて、操者は全く関係ないというわけではないから。



不思議なことだが、被験者がきもちよさを味わっていると、そのきもちよさが操者にも伝わってくるのだ。

極端な話、多少操者の調子が悪くても、動診、操法をとおしていくうちに、きもちよさが伝染、いや波動となって伝わってきて、調子が良くなることもある。



次に講習に参加する場合。

定期的に師匠の講習のアシスタントをしているので、二人で組んで練習をする場合、偶数に足りなければ一緒に入って練習するし、足りていれば傍で見ている。練習でもきもちよさは十分味わうことができるし、傍で見ていても、受講生のきもちよさが伝わってくる。



ちなみに、割合としては誰かに動診・操法をやってもらうよりは、人様にやる数のほうが圧倒的に多いので、練習などでたまにやってもらうのはとても嬉しい。上手な介助、抵抗、タイミングなどが揃うと、本当にきもちいい。(だから、操者が必要なわけです。確かに「自力自動」が基本ではあるものの、操者というか介助者の助けがあると、きもちよさをききわける、という過程へ入りやすい)



足趾(そくし)の操法というものがある。これは操体法の中でも、他力を用いるものだが(何故なら足趾は手の指のように自分で自在に動けないから)、本人がきもちよさを味わうという点では、文句なしにきもちいい。実際に最中に爆睡する方は結構いらっしゃる。



自力自動で行う場合、例えばコンサートで長時間スタンディングしていた時など、やはり腰あたりが痛くなってくることがある。そういう時は、般若身経でいうところの「捻転」を試す。



あと、よくやるのは、片手で片手を外旋位にきめて、前方、上方、真横、ななめ横などに伸展するもの。