操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体法写真解説集

操体法写真解説集 (1979年)

操体法写真解説集 (1979年)


操体法写真解説集

操体法写真解説集

柏樹社からは『からだの設計にミスはない』『地湧きの思想』『操体法治療室』と、本書『操体法写真解説集』が発行されている。残念ながら柏樹社は今はない。しかし、『地湧きの思想』以外はたにぐち書店から復刊されている。(うかつにも)私は柏樹社版の本書を持っていないのだが、復刻版は入手することができた。この本は東北福祉大学客員教授(2007年2月現在)川上吉昭教授が中心となって、橋本敬三先生が加わったものだ。それまで出版されていた本には、橋本先生のカラー写真というものは見られなかったが、この本の口絵には先生のカラー写真が用いられた。この写真の中で、足関節の背屈に介助抵抗を与えている写真がある。『足の甲に抵抗を与える』というのは割と知られた操法だが、この写真の橋本先生の手先を見て欲しい。甲にかけてある手の指、中指と薬指で床を軽く支えている。このようにして、過度な力を患者の甲に与えないよう、微妙にコントロールしていたのだそうだ。この話は師匠から聞いたものだが、そういう細かいけれど大切な事を知らずに、単に足の甲に「でん」と抵抗を与えていたのでは、やはり違う。
弟子は近くにいてこういう細かいことを日々観察していたのだ。

川上教授と組まれて書かれた本のせいもあるのか、水中で膝の左右傾倒のデータを取ったり体育学の実験のようなこともされている。
また、この本はアメリカで翻訳されており、海外では絶版になっているが、そのコピーが出回っていると聞く。