操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体法入門

手関節からのアプローチ、これは今年年初にも紹介したが、もう一度書いてみようと思う。二週間前の操体の講習で久しぶりに宿題をもらった。
「仰臥膝二分の一屈曲位、両手は肩水平においた場合」
右上肢全体を押し込むと両膝は左に倒れる
右上肢全体をからだの方に引き込むと、膝は右側に倒れる

これは実際にやってみると結構簡単に体感できると思う。

その前に、二週間前は左の肩甲骨を痛めていた。朝起きると鈍い痛みを感じ、昼過ぎになると温まってくるせいか、楽になる。こういう時は自分をモデルにして色々研究するというか
『自分の勉強になるんだから、楽しんで治せ』という言葉を師匠からいただいた。
こういう時に「操体をやっているのに、肩を痛めたりするのか?予防医学、未病医学じゃないのか?」という人がいたりするが、肩の痛み(いわゆる、四十肩とか五十肩)のようなものはホルモンバランスの関係や様々な要素が絡む。操体をやっていれば、手入れにもなるのだがそれが間に合わない時もあるのだ。
そして、自分のからだを「楽しみながら治す」というのは私達にとっては貴重な経験になる。

なので、自分でも色々試していたのだが、この時は肩のバランスが崩れていたのか、なかなか自然な連動が起こらず、「ああ、今歪んでるんだ」「人間のカラダって不思議だなぁ」と
思ったりしたのだった。

肩はお陰様で一週間程で良くなった。今考えると、寝る時に腕を挙げた格好で寝たり(つまり、寝相が悪いってコト?)したためらしい・・


しかし、同じ膝二分の一屈曲位で
「右手の親指側側(そくがわ)を押し込んでも引き込んでも、膝は左側に倒れる」
「右手の小指側側を押し込んでも引き込んでも膝は右に倒れる」

のは何故か?

これは本当に面白い命題だ。

立位か腰掛位で、右上肢を前方水平位にとって、橈屈しても尺屈してくるのも不思議だが(まあ、理由がわかれば不思議ではないのだが)。