操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体の講習について

最近、操体の講習について聞かれることが多いのでちょっと書いておこうと思う。

★まず、講師の選択が非常に重要だ。

私は常々『インターネット上でも何でも、どの先生に習ったか明記してある先生を』と言っている。



★『操体』と『操体法』の違いが説明できる先生を選ぶべきだと。



★★橋本敬三先生もその二つは区別しておられた。



先日も『講習(三浦先生の講習らしい)に興味があるのだが、どんなものかわからないので、まず始めに(畠山の)ベーシックを受けたい』というご連絡があった。



★また、ご連絡をいただいた方は、農文協の『操体法の実際』を読まれたということだが、今現在、操体法東京研究会をはじめ、東京操体フォーラム関係の臨床家は『操体法の実際』的な臨床はやっていない。



また、橋本敬三医師はあくまで「監修」であり、著者ではないということにも留意していただきたいと伝えた。

おそらくその方は「操体法の実際」的なことをやると思われていta

のだろうというのは何となくわかった。(というか、殆どの方はそうなのだが)



★ちなみに「監修」というのは前書きや後書きを書いた『名前貸し』みたいなもんであろう。



★★なので、その方には『三浦先生の講習を受けたいのでしたら、一度治療をお受けになってみるとか、直接ご連絡されたらどうでしょう』とお伝えした。





操体を勉強したいという方には大きく分けて3タイプあると思う。



1.家族や自分の健康維持増進のために習いたい(サークル、健康体操教室など)

2.フィットネスクラブなど、スポーツ関連施設系で指導したい

3.臨床家



この3つを並べると、1→2→3 の順に難易度が高いのと、それに応じて講習料(受講料)が高くなっていくのもわかると思う。



「3 臨床」を教授できる講師は「2 スポーツ」も「1 セルフケア」もカバーできるが、「1」しかできないの講師は「2」「3」の教授は不可能であろう。これは講師のレベルを云々言っているのではなく目的と講師の選択を間違ってはいけない、ということなのである。



当方の講習には「ベーシック」と「ミドル」があるが、ベーシックは1に該当するだろうし、ミドルは3に該当するであろうと思う。



そしてミドルに関してだが、ここ5,6年三浦先生の「操体法東京研究会」でサブ講師の手伝いをしているうちに、考えることがあった。

私のミドル講習は12回から15回で15万円ということで、先生の講習より期間と回数が少なく、受講料も安価である(というか先生に比べたら当たり前なのだが)。というわけで割とお問い合わせをいただくことがある。



皆どうやら『安いし、回数も少ないから』という選択をしているらしいのである(汗)



★前にも書いたが、私の元受講生で、おそらく私が10年近く前に使っていたテキスト(今は使っていない)を用いて、私より高額で回数の少ない操体のプロ向け講習をやっている方がいる(笑)それがどうこう言うのではないが、そこに『操体』を勉強に行っている受講生の方に対しては、お気の毒という気もしないではない。



★最先端の操体ではなく、10年近く前のものを高額な受講料を払って習っているのだから。



★話は戻るが、最近『12回から15回程度で操体の臨床を修められるのか?』とも思うようになった。実際のところ、私の講習では『渦状波』(皮膚へのアプローチ)までやっていない。

(というか、12回〜15回では絶対そこまでこなせない)



★実際、私の講習を受けてから『もっと操体を極めたい』『勉強したい』『皮膚へのアプローチまで勉強したい』という方は皆その後三浦先生の講習に参加しているのである。





★というわけで、ミドルの存続を考えている。下記講座が始まるからでもあるのだが、現在プログラムの内容を現在色々練っている。



★今年から、操体法東京研究会には「若い臨床家を育てる操体法臨床講座」を設立した。

年齢制限が30歳までだが、通常の特別講座の半額となっている。



操体は始めるのが若ければ若い程いいと思う。私は幸いにして17歳で操体を知って、20代後半で操体を本格的に勉強しはじめたが、この点だけは本当にラッキーだったと思っている。



10操体法東京研究会定期講習操体を生業としている多くの先生方はこの講習の修了生が殆どである)



今年は設立30周年を迎える。今まで数多くの操体臨床家が育っていったが(現在もすくすく成長中?)、今年はどのような方々が育って行くのだろうか。