操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

どこで操体を受ければいいのか

最近操体を受けたいので、近くの先生を紹介してください、という連絡をよくいただく。



サイトにも書いてあるのだが、施術にせよ私は知っている先生しかご紹介していない。

人様のカラダに触れさせていただくのだから、紹介するほうにも責任がある。



★★★勿論、私がここで書いているのは操体の臨床をされているところが対象である。

★★★健康体操教室とか、サークルのことではない。



操体をやっているというのは

・健康体操サークル的にやっている(カルチャースクールも含む)

・接骨院、治療院などで、他の療法と併設してやっている(メインは操体ではない)

操体臨床を専門でやっている



などが考えられるが、実際操体施術を受けたい方が健康体操のサークルに行くのは意味がないとは言わないが、目的が少し違うと言わざるを得ない。



◆そこのところは大事なポイントだ。



操体の場合『近所の方はあまり来ない』のである。というのは、「操体専門」というのを探して来られる方は遠方からでもいらっしゃるからだ。



また、つい先日初めてお会いしたクライアントから

操体ってどこを選ぶかが本当に大事なんですね・・・』としみじみ言われる言葉を聞いた。



◆何故私がこのような事を書くかというと、はじめて受けた操体がとんでもないものであったり、操体の印象を損ねるものであっては欲しくないからなのである



どうせ受けるなら、筋の通った操体臨床を受けて欲しい。



操体専門であること(鍼灸指圧柔道整復の先生であっても、操体を別枠で診ていらっしゃるのなら大丈夫だと思う)



・何度も書いているが『どの先生に何年師事したか』はっきり言えること橋本敬三先生は定例講習などはされていなかった。橋本敬三先生に習った、という方の話も聞くことがあるが、『地方での講習に参加した』『橋本敬三先生のファンで、仙台の温古堂に出入りしていた自称弟子』であることも多い。これが弟子と言えるかどうかは何とも言えないが(心の弟子?)。

私は橋本敬三先生の弟子の歴史を知っているが、今現在も操体臨床をなさっている方はごく僅かである。



・病院や鍼灸院、接骨院などは看板や広告に『○○に効く』とか書くことはできない。

それはともかく、『操体を受けたら○○になってびっくりしました』など、ダイエット広告の使用前使用後などのように、いかにも営業的に書いてあるところは注意したほうがいい。



最近ネット上でよく見かける「情報商材ツール」の売りこみのようだ。悪いとは言わないが、操体でそのような事をして欲しくない。



おそらくそこは『臨床家』ではなく『営業マン』なのである。

操体は単なる「営業ツール」であるのに違いない。売るモノだったら操体でも占いでもたわしでも何でもいいのかもしれない。

ならやっぱり操体じゃないものを「売って」欲しいと思う。



・以前あったケース『操体は安全な整体です』とか『ゆっくり動かすから安全です』と言っているところ。

これは操体を理解していない。というか、整体に対しても失礼じゃないかと思う。



まあ、そんなところにして



敢えて言えば

東京操体フォーラムの実行委員だったらまず大丈夫だと思う。この中には私のところで操体を学んだ後更に三浦先生の元で操体を習ったというメンバーも多い。

「研究所系」だったら、その中でも操体専門だ。



http://www.tokyo-sotai.com/jikkoiinshokai.html



★こちらは「操体法」のサイトである。この『実施施設紹介』には私も掲載している。

http://www.sotai.com/jissi.html昨年新潟で開催された『全国操体バランス運動研究会』の世話人での発表によると、このサイトは年会費を出せば誰でも掲載できる。世話人の中から『見ず知らずの人を、お金を払っただけで掲載してもいいものか』という意見があり、ここは閉鎖される予定だ。



★実際、私の元受講生なども載せているのだが、操体やってるのか?というところもある。どちらかというと、「○○整体」と「○○療法」がメインなのではないかとか思ったりもする。



そういえば「先日、温古堂から『操体法実施施設紹介』をサイトから削除するという正式な書面通知があった。



また、よくあるトラブルなのだが、「操体をやっています」とサイトやメニューに書いておきながら実はやっていないというケースは割と多いのだ。



操体法の実際」という本がある(農文協)。現在の版ではあるかどうかわからないが、私が所有している版をみると目次に、「操体法実施施設案内」という欄がある。



「へえ」と思ってそのページを探してもない。



不思議だと思って先輩諸氏に聞いてみると、当時「操体法実施施設」ということで、多くの自薦があり、掲載したらしい。

ところがフタをあけてみると、「実はやっていない」というところが多く、苦情が出たので削除したそうなのである。



これは私の経験であるが、N本先生の『救急操体法』(現在絶版)の付録にもやはり「操体法実施施設」というページがあり、そこに当院を載せたことがある。(今から10年前以上)

ある時電話がかかってきて、

「掲載してある操体法実施施設に連絡しても、皆『操体は時間がかかる』とか『今はやってない』と断られた。お宅で診て欲しい」と言われたのである。何でも10件くらい電話してたらい回しにされたとか。