『塾・操体』というのは、操体法東京研究会修了者のみが参加できる、勉強会である。
講習修了者というのと、実際の臨床に携わっており、操体を学び続けている参加者中心ということで、内容のレベルは非常に高い。
勿論、東京操体フォーラムの実行委員面々も参加している。
操体に関してはプロフェッショナルである実行委員も、真面目に学んでいるのである。
内容について少し書いてみると、操体は本当に進化し続けているんだな、ということと、本当に奥深いということと、人間の心とからだの妙を改めて感じたのだった。
皮膚へのアプローチは更に強力になり、連動のしくみはさらに深まった。
私などは『ここまでやりますか??』『ここまで進めちゃうんですか?先生?』というのが感想である(感想になってません)。
というわけで、ディープな勉強会だった。
(操体法東京研究会の講習は、このようなフォローがあります)。
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これは私の経験であり、三浦先生からも伺った話だが、ある本を書いた場合、書いた時点で著者にとっては、そこでストップしてしまうのである。
私にせよ、1997年に企画をいただき、1999年年末に出版した操体の本(『ふわ、くにゃ、すとん、操体法』モダン出版)に関しては、間違いや訂正箇所がいくつもある。これは私が勉強不足だったこともあるし、その後自分が操体に精進して理解が深まったともいえると思う。中には『読みました』と連絡を下さったりする方もおられるが、訂正箇所がありますので、そちらをご参照下さい、とお知らせしている。(出版社には改定版を出して欲しいと前から伝えているのだが、未だに叶っていない)
講習の時、たまに受講生が三浦先生に『先生、本に書いてあることと違いますが?』と聞くことがある。そういう時、先生は『今、教えていることのほうが、進んでいることだから』と言われる。
私も相当の回数、師匠の講習でアシスタントを務めさせて頂いているが、常に先へ先へと進んでいる。例えば、書籍に書かれたものがすでに何倍にもパワーアップして紹介される。ヘンな話、9ヶ月、あるいは1年の講習を終えたからといって、そのままにしていると、浦島太郎になってしまう。それくらいすごい勢いで進化しているのである。師匠の『手』はおそらく他の誰よりも知っているであろうと(多分ホントだと思う)いう私でさえ『????こんなの初めて見た・・・』というのがぽこぽこ出て来るのである。
『変わらなきゃダメだ』と先生は言う。
私も同感だ。
勿論、橋本敬三医師がいうところの『自然法則の応用貢献』という原理原則は踏襲し、その教えを一層深め、よりよい臨床のために変化することは大切なのである。
例えば、橋本敬三医師にせよ、保険診療から自由診療に変えた時がある。その時の様子を聞いたことがあるが、保険診療から自由診療に変えた途端、患者がこなくなったらしい。これも医師としては大きな「変化」への挑戦だと思う。
また、85歳になってから、
・痛いほうから逃げれば良くなる→きもちのよさでよくなる
・楽ときもちよさは違う
・呼気とともに瞬間急速脱力する→呼吸は自然呼吸でいい。(呼吸 を意識すると)感覚のききわけが鈍くなる
・動きより感覚の勉強をしなさい
と、変化されているのである