操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

カレーライスに生卵

今年の春、東京操体フォーラムの企画として、仙台温古堂で受付嬢兼橋本敬三先生のお世話をされてこられた、今美代子氏と、師匠の

対談を行った。これを今現在、テープで起こして編集している。全文(にしても約80%位)で、27000文字あったところを、何とか削って13600文字までに落とした。たにぐち書店の「月刊手技療法」連載中の『シリーズ操体』に掲載予定である。といっても、今現在、1回目の校正中なのだが。

師匠の査読が済んだら美代子氏にも読んで頂いて、不適切(笑)表現や伏せ字?にした方がいいところとか指摘していただかなければならない。



私が橋本敬三先生について話を聞くのは、もっぱら師匠からだが、弟子と師匠の関係と、おじいちゃんとお世話をしてくれる女性とはまた違いがあって面白い。私がテープ起こしをしていて一番笑ったくだりがある(原稿からは削除してある)。

三浦    「橋本敬三が愚痴言うのって聞いたことある?」

今美代子 「愚痴言う前に、私に当たってましたから」

三浦    「・・・・・・・・・」



常々師匠からは「お師匠(橋本先生)が愚痴を言うのを聞いたことがない」と聞かされてきた。確かに師匠が弟子、それも50歳近く下の弟子には言わないかもしれない。しかし、60歳以上年の離れたミヨちゃん(はい、知っている仲なので、ミヨちゃんと呼ばせていただきます)には、無理難題を言ったりしていたらしい。まあ、それも聞いてみれば可愛いいものであり、ミヨちゃんにとっては今となってはとてもいい思い出なのだろうと思う。



以前、会った方で、橋本敬三医師をカミサマのように思っている方がいらっしゃった。

「橋本先生はタバコを吸っていたが、あれは本当はふかしていた。何故かというと、吸うヒトに気を使っていたからだ」」

まあ、このヒトがものすごい嫌煙者だったので、自分が尊敬する橋本敬三医師を正当化したのだと思うが、師匠は常々「カミサマ扱いしちゃダメだ」と言われている。



何度か書いているが、「操体法治療室」で今先生が描いているのは85歳、現役引退して代診を今先生に任せている時代の橋本先生であり、三浦寛師匠が弟子入りした時は70歳。現役バリバリでリウマチや膠原病の患者に悪戦苦闘しておられたという。師匠は「見てるだけ」だったそうだ。



★しかし、この「見てるだけ」というのは実は一番いい伝え方だと思う。



それはさておいて、私も「へえ」と思ったのは、橋本先生が

・ すごいこだわり屋だったらしい(髪の毛の整髪順序とか、飲むお茶とか)

・ すごいお洒落だったらしい

・ 若い女の子が好きだったらしい。何気に触れてそれが元気の源?

・ (有名?)グラビアのおねーさんが好きだったらしい。

・ 立ち上がる時、いちいちミヨちゃんの胸に顔を埋めていたらしい(!)

・ あんこが大好きで、毎週和菓子屋さんから鹿の子を取り寄せていたらしい

・ 巨峰、バナナ、シュークリームを凍らせて食べていたらしい

・ カレーライスに納豆と生卵を入れるのが大好きだったらしい



など、なかなか面白い話を聞かせて頂いた。



これらも身近であるからわかる話なのだろう。



これからも橋本敬三医師を知る方にインタビューなど試みて一冊の本にするのもいいかもしれない。

師匠からは『オレにインタビューしろ』というお言葉を頂いているが、それはそのうち。



秋のフォーラムでは2日目(11月3日)、今先生と師匠で「トークライブ」を行う。

これはまた、テープ起こしをして原稿にしたいところだ。