操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

史上最強の人生戦略マニュアル

史上最強の人生戦略マニュアル


以前から勝間さんの本で紹介されていた本だが、入手しにくくなっていた。読みたいなと思っていたところ、ご本人の新訳で再版されたのは嬉しい限りである。この本はタイトル通り、「人生の戦略」を立てるのが目的なのだが、いい意味での『現実主義者になれ』、つまり何か変えるには自分が変わらなければならないのだということが貫かれている。

「変える」ということについては、自分にも多少思い当たることがある。変わる、あるいは変えることは簡単なのだが、なかなか皆変わろうとしない。それは、今のままのほうが楽だし、リスクもないからだ。

最初に説明しておくと、 操体法治療室―からだの感覚にゆだねる を読んで操体を志した私が、最初に操体を習ったのは、三浦先生の受講生であった千葉のT氏の講習を受けたK先生だった。私が操体を学び、やがて貞山療術院(現TEI-ZAN操体医科学研究所)を開業した。当時の相方も私の後から興味を持ち操体を学び、後に脱サラしたのである。
当初は、夫婦でやるということのメリットが多かったと思う。何よりも私は縛られていなかった。

1999年の全国操体バランス運動研究会の時に発売された 快からのメッセージ―哲学する操体 は衝撃的だった。私は自分がやっている動診(分析法)に疑問を持ったのである。

私が、それまでの『楽な方に動かして、瞬間脱力させて圧痛、硬結を解消する』という操体から、『ひとつひとつの動きに、快適感覚があるのか、ないのか、それをききわけ確認し、あればそれを味わう』という、快適感覚の分析に移行した際、周囲の意見は二つに分かれた。
『今までのでいいではないか』というケースが圧倒的に多かった。
『何で、今までやってきたのを変えるんだ』
『今までの、ためて、ストン、でいいじゃないか』

『院長(当時は院長だったのでそう呼ばれていた)は三浦先生にかぶれている』私は『操体法治療室』を読んで操体を志したので、先生をリスペクトしているのは当然であった。また、当時は私も一人で療術院をやっていたわけではなく、ある操体法の団体を率いていた。『一応一派を引っ張っている人間が、今更他の(つまり、三浦先生)のところに勉強に行くなんておかしい』『皮膚なんてよくわからない』『連動なんてない、人の動きは皆違う』
などと言われた(今思うとすごい・・・)

当時一緒にやっていた元相方は反対派だった。つまり、私が追求したいことと、相方が追求したいことが全く違ってきたのである。
私が操体を最初に学び、元相方は後から操体に興味を持ったのだが、彼は営業力があり、人を引きつける話力を持つスポークスマンだった。私はどちらかと言えば権力のない『教祖様』とか、実行権のない『会長』のようなものだったのである。

また、私の大いなる我が儘でもあったが、私の方が操体を最初に学んだにも関わらず、多くの人は『夫唱婦随』(つまり、ダンナが先にやって、カミさんが後で真似したということ)と勘違いし、ことごとく言われたのも好きではなかった。

また、当時10年近くも『同居人』だった相手が、いきなり『子供でもいれば、操体に対する情熱は薄れるのではないか』という素振りもそれに拍車をかけた。当時の私には、私を操体から引き離そうとしている大いなる陰謀(すんません)に見えた。

こういう場合、私が成長するとどうなるか。
一緒にはやっていけなくなるのだ。これは当然の事だと思う。また、操体を極めたいと思ったら、その道の第一人者に習いたいと思うのはこれまた当然のことだ。

いずれにせよ、家庭内で同居している同業者がライバルになったのだから、始末に終えないのは当然である。また、こういうことになると、とどのつまり、全部歯車が狂ってくるのである。そこで、行動を起こした。

というわけで、私はヨメに行く前の姓に戻り、操体を極めることにしたのである。

★決意してから数日で決行した。この時、元相方は黙ってハンコを押してくれたが、それには感謝している。勿論色々大変なこともあったが、結果的にはその決断のお陰で今の自分があるのだ。

★★更に、この時私についてきてくれた受講生は、私同様三浦先生の門下で修業を積み、今や東京操体フォーラムの実行委員、役員となっている。

あの時決断しなければ、今の私はいなかった。
今現在、自分はココロモチ的には幸せである。自分のライフワークが『操体の追求』ということが分かっているからだ。

というわけで、自分の事をブログに書くのはあまり好きではないのだが、『決断』と『変える』ということは、自分にしかできないということを書いてみたかったのである。というか、変えるのも変えないのも、自己責任であり、選ぶのは自分しかいないのだ。


なお、女性にはこれもお勧め。勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド (ディスカヴァー携書 022)

不毛な家庭生活に嫌気がさしているのに、経済的な理由で離婚できないというケースがある。そうならないために、或る程度「インディペンデント」(独立した)生き方を考えよう、という提言書でもある。

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『私の30代前半の状態もオプラと全く同じ状況であった。仕事においても、家庭においても、自分の意にそぐわない、不都合なことがいろいろ起きていた。そういった問題に対して、自分が正しれば問題は自然と解決するはずという誤った思い込みを持っていたことを今でも忘れない。しかし、そんな誤った思い込みをこの本は強烈に砕いてくれた。この本を読んだことで、私も現実に立ち向かうことができ、それから数年かけて、自分の人生のコントロール権を取り戻すことができたのである。(まえがきより)』

こんな人におすすめです
・今の仕事でもっと稼げないことに不満を持っている
・自分には今以上のことを成し遂げる能力がある
・自分にうんざりしている
・感情が欠けた不毛の生活あるいは結婚に黙って堪えている
・死ぬほど退屈でやりがいのない仕事を無気力にだらだら続けている
・手に負えない金銭的負担に苦しんでいる
・罪悪感や不満、憂鬱をいつまでも引きずって生きている


テーマ
問題が一人で解決することは絶対にない

 本当に生きるということ(ものがわかっているか、いないか)
自分の選択と態度に焦点を当てる(人生の責任は自分にある)
「見返り」が行動を支配している(人はうまくいくことをする)
問題はあなたが認めるまで悪化していく(自分が認めていないことはかえられない)
違うことを「する」(人生は行動に報いる)
過去の出来事を言い訳にしない(事実なんてない。あるのは認識だけ)
今すぐに人生計画を立てる(人生は管理するもの。癒すものではない)
見返りを断つ(私たちは自分の扱い方を人に教えている)
憎しみはあなたの心を変えてしまう(許しには力がある)
あなたのゴールラインはどこか(自分が求めているものを知り、要求する)


成功者が必ず持っている10の要素
ビジョン
戦略
情熱
真実
柔軟性
リスク
人の輪
行動
優先順位
自己管理

なお、この本はワークブック形式になっている。これをやってみるのもやってみないのも、決めるのはあなたなのだ。