操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

操体と想念。勝間和代氏の本。メンタル筋力

最近買ったのがこれ。以前から勝間さんの本は殆ど読破している私だが、よく思うのが操体の考えに似てる(というか、普遍的な学び方、生き方は似てくるに違いない)箇所。

以前『なぜいわゆる成功法(自己啓発法)は成功しないのか』とういう理由の一つとして『精神論ばかりだから』というように書かれていた。精神論だけでも、身体運動機能論だけでもだめなのだ。



また、『頑張る』の危険性も書いている。操体では『頑張るな、威張るな、欲張るな、縛るな』などと言うが、日本人はどうも『頑張る』という言葉が好きなようだ。中には『眼晴る』とかいい意味の当て字をしているケースもあるが、多くは徹夜をしたり、自分のキャパ以上に取り組むようなケースのほうが多い気もする。個人的には、当てのない、できるかできないか分からない『がんばり』よりは(勿論何もかも簡単にあっさりやめるのではないが)、あきらめる(明らかにする)のも方法のうちだし、深傷(ふかで)にならないうちにやめるのも手のうちだと思う。



また、彼女の本によく出てくるのが『三毒追放』。これは仏教からきているそうだが、『妬む、愚痴る、怒る』(順番はこの通りではないかも)を追放するということ。

これも中々操体っぽい。



また、リッツ・カールトン(日本)の支社の従業員教育として、普段からネガティブな言葉を使わない、とういうのがあるそうで、これもなるほど、と思った次第だ。



私がここで『へえ』と思ったのは、過度なポジティブ・シンキングには注意せよと書いてあるところだ。

確かにポジティブ・シンキングはいいと思うが、人から『蹴飛ばされても、叱られても、ありがとうと言う』ようなことは自己欺瞞だと書いてある。私もそう思う。これは 『オーバーポジティブ』ということで、問題解決を避け、ごまかしているのだ。




★これって、操体の世界もそうだと思う。

★『楽』と『快』の違いとか、どうして『きもちよさはききわけるものであり、探すものではない』と、実際に操体臨床をやっている専門家が言っても『みんな仲良くやればいいじゃないですか、そんな堅いこと言わないで』とか。





★叱られたり蹴飛ばされたりしたら、蹴飛ばし返して去る、という勇気も必要だ、と書いてある。その通りだ。そして、その人とは会わないようにすればいい。



★どうしてかと言うと、人との出会いによって、自分の運命の成長パスが変わってくるからだという。



★一緒にいてきもちがいい人や、自分の運命を高めてくれる母集団と、足を引っ張る母集団がいたら、なるべくその足を引っ張られない母集団に属したほうがいい、とも書かれている。その通りだ。



★「コミュニティごとの人の美醜」を意識する、とも書かれている。これはものすごく共感できる。



一緒にいて、皮膚感覚で気持ちが悪い人は、メンタル指数が落ちるようなことになりがちですとも書かれている。これはもう、大肯き大会である。



★「必要以上に人に迎合しない」。そのコツは『自分を自分で好きになること』そして『他人に嫌われても、受け入れられなくても、いつも自分を肯定して気にしないこと』に尽きる、とも。



これって、いつも私達が師匠から学んでいることではないか(笑)また、勝間さんは『オーラの真の正体は、「セルフエスティームの強さ、すなわち「自己尊重感」「自己肯定感」ではないかと考えます、とも書いている。



★なるほど、そういえば師匠はよく『オーラがある人だ』と言われる。確かにその通りなのだが、『自己尊重感』『自己肯定感』なのかもしれない。



★『どうしたら人間関係を安定させられるか?』という問いには、

『コツの一つは、相手に対して必要以上にいばらず、必要以上に媚びない』そしてそのためには、各自がセルフ・エスティームを高める必要があります。しかもセルフエスティームを自然に高めるには、自分に実力をつけるのが一番簡単なことなのです』