- 作者: 勝間和代
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/02/09
- メディア: 単行本
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勝間和代氏の本は大抵読んでいる。私が思うのは、あれほど頑張れというのではなく、「ああいう頑張り方もあるのか」という勉強にせよということだ。
また、その勉強法を惜しみなく公開しているところもいい。
何かを変えるのは大変だ。多くの人は「どうせ」とか、すぐに自分の得にならなければ一歩を踏み出そうとはしない。しかし、はじめの一歩を踏み出さないと何もはじまらない。
操体が「楽」から「快」に変わった時もそうだった。「楽と快は違う」と橋本敬三先生も言われたのに、それを聞いていなかった(卒寿のお祝い)か、聞き流してしまったかわからないが、私の師匠、三浦寛先生が「楽と快は違う」と説いても無視された。しかし二十年近く経った今、操体は「快」というのが当たり前になっている。
当たり前になっていると言っても、実は「楽な方にきもちよく」と、楽と快の区別がついていない場合のほうが多いので、これはこれで問題なのだが。
今現在、『楽か辛いか二つの動きを比較対照して楽な方に動かして瞬間急速脱力する』という、第1分析を行っているのは、おそらく操体実践者の99%だと思う。この中には、楽と快の区別がついていないケースも含む。一つ一つの動きに快適感覚をききわける、第2分析、皮膚へのアプローチ(刺激にならない接触:渦状波)を学んで実践しているのは、1%以下だと思う。
この99%の中には、「楽と快の区別がついていない」のと「動診と操法の区別がついていない」のが蔓延している。これはどのようなことかと言うと、
「どちらがきもちいいですか」という問いかけをしているケースである。これはかなりの確率で蔓延している。どちらが楽ですか、つらいですか、と楽か辛いかを二者択一で比較対照するのだったらいい。しかし、きもちよさをききわけ(動診:診断)、味わう(操法:治療)のだったら、「この動きにきもちのよさがききわけられますか」と問うべきなのだ。違いが分からずに操体臨床に携わるのは、患者様に失礼である。
また、「きもちよさを探して(動いて)」とか、動診をせずにいきなり「きもちよく動いて」という指導をしているケースも多いが、これは「動診(診断)」と、「操法(治療)」の区別がついていない。きもちよく動くのではなく、うごいてみてきもちよさがききわけられるのか確認するのが動診(診断)である。「きもちよく動く」のではなく、「ゆっくり表現して」と指導する。
・操体を誰に、どれくらい習ったか明確に言える
・「どちらがきもちいいですか」という問いかけをしない
・「きもちよさを探して」あるいは最初から「きもちよくうごいて」という指導をしない
★あと『○○操体』と、冠をつけているのは操体ではなく、個人オリジナルの手法だと思ったほうがいい。
これがポイントである。私はこれを少しづつ、ネット上で叫んでいる(笑)
操体臨床とは「快適感覚をききわけ(動診:診断)、味わう(操法:治療)」ということを。
これから操体を学びたい人のために。
皮膚へのアプローチにせよ、あと10年位したら、99%の『第1分析しか知らない・あるいは認めない』人達が『皮膚』と言い出すと思っている。私の予言は当たると思う。覚えておいて欲しい。
連動にせよ、8年前、師匠が「操体法入門」を書いた時、「動きなんて人によってそれぞれ違う」と言われた。しかし、今は「自然な連動」「不自然な連動」という考え方はちゃんと通っているのだ。
操体法入門―からだの連動のしくみがわかる 手関節からのアプローチ
- 作者: 三浦寛
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- 作者: 三浦寛
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