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今年の8月にたにぐち書店から『操体臨床の要妙パート2』が出版される。1冊目の『操体臨床の要妙』を私達は「パート1」と、呼んでいるが、この『要妙』という言葉には、思い出がある。本座 先達文庫

この時は本当に驚いた。



今度出るものは、原稿校正の段階から私も参加しているので、早く顔が見たいのだが、どんな出来上がりになるか楽しみである。前回に引き続き、皮膚へのアプローチ(第3分析)に、ページを割いている。いよいよ皮膚の本領発揮、ということで、『先生、そこまで書いちゃいますか』という感じだ。しかし実際、この本の原稿を書いてから相当経っているので、『実際』は書籍の内容より進んでいる(進化・深化している)。



本と言えば、私は受講生、クライアントには必ず『操体関連の本は何を読まれましたか』と聞くことにしている。何故かといえば、「操体」を学びたいのか、それとも「操体法」に興味があるのか、読んでいる本で結構『アタリ』がつくからである。



農文協の「健康叢書」、例えば『操体法の実際』(橋本先生は「監修」というだけで、執筆には関与されていないと思う)とか『腰痛』『ひとりで操体法』などだ。『万病を治せる妙療法』と『誰にもわかる操体法の医学』は、『実技』ではなく、操体の「息食動想」の考え方を学ぶにはいい本である(掲載されているイラストの「操体」は、イメージはできるかもしれないが、具体的ではないので、あまり役に立たない)。



私が自分の受講生にすすめているのは『操体法治療室』(三浦寛・今昭宏)『快からのメッセージ』(三浦寛)『からだの設計にミスはない』(橋本敬三)の3冊である。いずれもたにぐち書店から出ている。医道の日本社から出ている『操体法入門(手関節編)』『操体法入門(足関節編)』は、内容的には非常に奥が深い本で、操体の臨床には役に立つが、実際の『全身形態の連動』というものを目で見て、あるいは体験してから読むと理解が一層深まると思う。この2冊の続編、「操体臨床の道しるべ」は、皮膚へのアプローチや介助法にも言及している、「最前線」である(もっとも、現場はこの本よりもずっと進化している)。医道の日本から出ているこの3冊も必須と言えば必須である。

















『生体の歪みを正す 橋本敬三論想集』(創元社)は、操体を学ぶ者にとって「バイブル」のようなものだ。これも必須と言えば必須だが、残念なことに現在絶版になっている。中古でも手に入るかもしれないが、少し高価である。なお、「からだの設計にミスはない」と結構重複しているところがある。

私の場合、操体関連書籍のコレクターであるから、洋書も持っている。『操体法写真解説集』を英訳したもの(通称 Blue Book)は、版権の関係で日本での英語版の発売ができなかったのだが、私はまだ当時日本には上陸していなかったAmazonで購入し、船便で取り寄せたので持っている。私がこの本を持っているのを知っている日本人は、師匠と早稻田の石井康智先生の二人くらいである。以前石井先生と、お互い『どんな手を使って入手したのか』という話をしたこともある。

また、農文協の人からも一体どうやって入手したのかと聞かれたこともある。面白いところでは、スペインはマドリッドの小野田茂先生(浪越ヨーロッパ)が書かれたスペイン語の操体の本も持っている。これは送って下さったのだが、本の後ろには、師匠と私と埼玉の根本良一先生の連絡先が載っている。師匠は「マエストロ・ミウラ」、私は「マエストレ・ハタケヤマ」だ。



私が操体を学ぼうと決意したのは、『操体法治療室』の後半、三浦先生の執筆部分に特に惹かれたからである。前半の今先生の担当部分も面白いのだが、打たれたというか惹かれたのはやはり後半の部分だ。ちなみにこの本と「写真解説集」と「からだの設計にミスはない」は、柏樹社から出ていたのだが、この会社は倒産してしまい、絶版となってしまった。しかし、たにぐち書店の谷口社長の尽力で、改訂版としてたにぐち書店から再版されている。ファースト・チョイスだったらこの本をおすすめする。









なお、操体は「実践してナンボ」である。本を読んで理解しようと思うより、実際体感してから読んだ方がいいだろう。