操体法大辞典

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「お可哀想に」症候群と女に嫌われる女

私が勝手に作った言葉である。 

何度かブログにも書いているが、私は携帯でコミックを読んでいる。その中でずっと愛読しているのが「まんがグリム童話 金瓶梅」である。「金瓶梅」というのは世界三大奇書の一つで、いわゆる艶書なのだが、コミックのほうはアレンジしてあって、大金持ちの薬種問屋の主、西門慶(大金持ちで、いい男)と、その六人の妻を巡るオンナの戦い、みたいな感じ。

 

 

美しくて真面目で、でも怒らせたらこわい正妻(第六夫人までいても動じないのはさすが)。郭上がりで美声の持ち主、小銭を貯めるのが何より好きな第二夫人。厨房係をしていたところ、旦那様のお手つきになっちゃった第三夫人。占い好きでちょっと暗いんだけどやっぱり美人な第四夫人。西門慶と共謀して邪魔な夫を毒殺し、第五夫人に収まった潘金蓮(主人公)。隣家の未亡人で、第六夫人になった李瓶児。

この六人の女性達は、オンナの持つそれぞれの部分を誇張しているような気がするが、一番イヤなオンナは第六夫人の瓶児(へいじ)である。美人で淫乱で(笑)、ブリッ子で、たまに旦那様以外のオトコに騙されて被害に遭ったりしちゃうのだが、いわゆる「オンナに嫌われるオンナ」なのである。 

他の妻達は何だかもっと可愛げがあるのだが、何故かこの瓶児だけは本当に「ヤなオンナ」に見えるのだ。


瓶児の口癖は「お可哀想に」である。
「この人達、お可哀想に」と、手を出すのだが、大抵は途中放棄して大抵は金蓮が尻ぬぐいをするということになる。

この「お可哀想に」には、「この人達お可哀想に。こんなことがあってはいけないわ」と口では言っているものの「でも、私、お金持ちだし幸せだし。あんまり関係ないわ」で終わるのである。

この「上から目線の『お可哀想に』」が何とも不愉快なのだ。

自分はこの「お可哀想な人」よりも幸せだから、という比較対照だからなのだろうか。

携帯でも読めるので是非ご一読を。コミックは16巻まで出ているらしい。