「うつ伏せになり、足を壁につける。踵を壁にすりつけるようにして上げ、4〜5秒たわめて、下肢全をドスンと落とす。」
「特定の部位の軟部組織の緊張をとく」
「うつぶせで膝を脇に向かって引き寄せるのですが、左右を比較して楽なほうを選びます。引き寄せる力は苦痛のない程度とし、やはり3〜5秒引き寄せて耐えてから瞬間脱力します」
これが下記の本で紹介されている「操体法」である。1996年出版と書いてあるから、私がこの手の本を買い漁っていた時期だ。
しかし、1996年とは言え、操体に対する一般の認識は「特定の部位の軟部組織の緊張をとく」みたいなものだったのだ。つまり、凝っているところなどにぎゅ〜っと力をいれて、瞬間的に力を抜かせる。凝っているところに力をいれて瞬間的に抜くのが操体ではない。
他にも「ぎゅ〜」っと力をいれて瞬間的に抜かせる治療法はある。
今現在、操体はどのように捉えられているのだろうか。
相変わらず「楽」と「快」をごちゃまぜにして、「ラクなほうにきもちよく〜」と、口先だけで「快」や「きもちよさ」をアピールしているのだろうか(と、少し愚痴ってみる)。
私達は「操体も進化しているんだよ」と伝えて行くという義務がある。すぐに結果は出なくても、結果はついてくる。
iPad2(初代は里子に出した)を買ったので、置き場に困った本を「自炊」(本を解体してスキャンして電子化すること)している。その中の一冊だ。
スキャンすると何がいいか。文字認識させておくと、原稿を書く時に「あ〜、あれってどこに書いてあったっけか」という時も検索できるのである。
操体関係の本は、保存用は保存用としてとっておき、古本を買ったりして、それを裁断してスキャンしている。「生体の歪みを正す」は、その昔数時間かけてコピーをとったのを、スキャンしている。
iPhoneでも見ることができるが、いかんせん画面が小さい。やはりiPadのサイズがいいようだ。
また、私はDropboxを使っているので、スキャンした書籍は皆ここに保存している。
Dropboxは、ネットに繋がっていればMacでもWindowsでも、iPhoneでもAndroidでも使える。
Evernoteも使い出すと便利である。Sugarsyncも異なるパソコンのファイルを同期できるので便利に使っている。いずれも無料で使える。
評価: 吉田 元,桶沢 万寿夫 法研 --- (1996-12) コメント:操体には「症状疾患にとらわれない」という前提があるが、手技療法の世界に入ると最初は「症状疾患別に診たい」という要求を感じ事があるだろう。それは仕方ないことだ。「操体法」がこの本で紹介されているが、楽なほうに動かして、瞬間急速脱力の方法が書かれており「大臀筋をゆるめる」のが目的と書かれている。1996年の本だが、操体に対する認識は少しは変わったのだろうか。 |