最近ありがたいことに、「操体施術+ベーシック講習」を受講する方が
多い。
「どんなことをやるんですか」と聞かれることもあるので、今日はちょっと
詳しく説明したいと思う。
まず、この施術と講習の特徴だが、
講師(つまり私)が、臨床をやっている。
それから講義をする、ということ。
臨床をやっておらず、セミナーや教室だけやっているというのとは違う。
最初に操体を受けていただいて、「一人でできる操体(自力自動の操体)」
に、スムースに入ることができるようにしている。
施術+講習、実はありそうでやっているところは余りないのです。
最初に操体の歴史とセオリーを少し。
その次に「楽(な動き)ときもちよさの違い」を認識していただく。
それから身体運動の法則(重心安定の法則、重心移行・移動の法則)
これは、からだの使い方、動かし方のルールであり、
診断法(動診)であり、治療包(操法)でもある。
運動効率がよくなり、疲れにくく、フォームが美しくなる。
共通科目?はこんなところだ。後は割とリクエストや、その方 の
状態に応じてすすめていく。
テキストはあるが、皆同じではない。
操体に興味を持つ方の多くは「自分でやってみたい」と思っている。
自分でメンテナンスできればこんなにいいことはない。
そこで本を買って読んでみる。
残念なことに、操体の書籍でやり方を読んで試してみても
よく分からないことが多い。その点を補足したり、
布団の中でできるような自力自動(ひとりでおこなう)の操法が
プログラムに入っている。
よく、本に載っている「膝倒し」は、一人で補助なしで膝を
左右に倒しても、楽か辛いかわかりにくい。ましてや
きもちよさをききわけるのは至難の技だ。
ところが、それを解消し、膝を倒して十分きもちよさを味わうことが
できるコツがある(一般書には載っていません)。
更に、日常生活の中で活かせる操体のコツなども加えている。
一番いいのは、まず操体を受けていただいて、どんなものなのか、
体感していただく。「楽(な動き)と快(適感覚)はどう違うのか」。
その次に講習に入るが、先に操体を体感しているので納得の度合いが
高まる。
殆どの方が
「本で読んだのとは違う。もっと踏ん張ったり力を入れたりする
のかと思っていました」
「実際受けてみないと、勘違いして間違って覚えるところでした」
と、言って下さる。
プロの方にはプロの方向けとして、プログラムの内容を適宜アレンジ
しながらすすめている。
プロの方は「患者さんが動いてくれない」
「患者さんが『どちらがきもちいいか』と聞いてもわからない」
「患者さんが脱力してくれない」という悩みが殆どだ。
これは「楽(な動き)と快(適感覚)」の違いをクリアにして
いないから。同じ意味だが「第一分析と第二分析を混同しているから」。
身体運動の法則はプロにとっても非常に有効だ。
疲れにくく、フォームがよくなり、パフォーマンスの向上に繋がる。
施術している姿が美しいということは、効果が期待できるという
ことでもある。
操体法東京研究会の講習※を受講する前に、相談を兼ねて
受けに来る方もいらっしゃる。
本格的だけれども、気軽な操体への一歩?としてご活用下さい。
畠山裕美拝 TEI-ZAN操体医科学研究所所長 &操体法東京研究会師範代
※操体法東京研究会とは、操体の創始者、橋本敬三先生の直弟子であり、
畠山の師匠である三浦寛先生が主催している、設立36年目の
操体指導者養成機関である。畠山も勿論ここの出身であり、
現在はサブ講師として三浦先生の講習で指導にあたっています。
東京操体フォーラム実行委員も全員こちらの出身者です。
橋本敬三先生とチューリップ