操体法大辞典

操体の専門家による、操体の最新情報など

打撲ムチ打ち。

偉そうなことは言えない。

先日家の中で転倒し、顔右半分を打撲した。

家の中での転倒事故は、意外と多い。年配の方が転んで寝たきりになることも多い。

顔を打ったということは、ムチ打ち状態にもなっているということだ。私はあまり首を痛めたことがないので、初めての経験である。私は自分で調整したが、かなり手強い。

首をやると、自律神経失調症のような症状がおこる。これは結構辛いものがある。

額と目の周りが少し切れ、口の中も切れていた。

最初は鼻血の量に驚いた。翌日鼻をかむと、血の塊が出てくる。その次は、顔の腫れだ。

もっと驚くのは、腫れが引いたあのうっ血だ。

この辺の様子を逐一観察する事ができた。

ボコられるとこうなるのかとか(笑)。

また、周囲には迷惑と心配をかけとしまった。

ムチ打ち打撲と言っても、そこばかりではない。からだは全身で、ショックを受け止めている。ほかにも反応が出ている箇所があるはずだ。操体は、患部も含めてそれを診る。例えば、膝裏のひかがみには、圧痛硬結が生じるだろうし、内果などにも何か生じる。

一番の驚きは、筋肉がこんなにも早く落ちるとは、ということ。たった数日間臥せっていただけで、大腿部の筋肉などは軽く落ちてしまうということ。ロコモ(ロコモーティブ症候群、以前は廃用性萎縮と言った)になるのが、いかに簡単か?ということだ。

積極的に操体をロコモ予防に使っていくか。それもこれからの課題である。今後女性は長生きするが、寝たきりが増えるという予測が立っている。

「臨床家なら、怪我や病気をしたら、ただでは起きるな」という言葉がある。痛いが(笑)ただでは起きません。