この二つはとても大事です。
操体の講習の新タームが始まると、私はまず受講生の姿勢をみます。
勿論、まだ「操体的なからだ」にはなっていません。
我々は、臨床をスムースに運ぶために、まずは「操体的なからだ」を作ります。
「作法」を学びます。
先にも書きましたが、腰は反らせません。
(武術や伝統芸能と同じです)
腰を反らさずに、背中を丸めるというのではなく「含胸抜背(がんきょうばっぱい)」に近いものになります。近いもの、というのは、操体的な基本ルールがあるから。
腰が反っていると、動きが大きくなりすぎて、被験者の動きについていけませんし、基本的に操者の動きは、被験者よりも小さくなります。操者が被験者よりもオーバーアクションということは、ありません。あるとしたら、ヘタクソか、骨盤が反っているのです。
★また「見た目が美しい場合は、介助補助も決まっている」というのは事実です。操者の腰が反っている場合は、見た目もが美しいとは言えないのです。これは、みればすぐ分かります。
また、動作の際についつい腰を捻ってしまうクセがついていることがありますが、これも注意されます。
もう一つ、拇指は反ります。
三浦先生などは見事に反っています。私も反っています。
面白い話があり、自営業など「雇われていない」人は、拇指が反っており、会社員など「雇われている」人は、反っていないことが多いようです。これは「好きなことをやっている、自由な度合い」もあるようです。
何故、反っているのが必要かというと、足趾の操法®や、介助・補助では、この「反り」が活きるからです。
なお、心配しないでください。
ちゃんと修業を重ねていれば、操体的なからだになり、腰は反らなくなります。
最初は「腰を反らすな」と指導されますが、ちゃんと身についてきます。
拇指は反ってきます。先のSさんも、最初は全く反っていませんでしたが、最近は結構反ってきています。
★指導を受けている最中。