そういえば「万病を治せる妙療法」に、「五十肩は足首の操作で治る」というようなことが書いてあります。
私が持っている、英語版の「万病」(Amazonアメリカから中古で買った)を見ると、前の持ち主は、「肩の痛みが何故足首の操作でとれるのか」分からなかったようで、そのページには「?」が書かれています。
足首の操作で、五十肩が治る、というのは「痛いところを触らないと治らない」と思っている方々には、未知のことなのです。
これは、どういうことかというと、全身形態の連動ということです。
橋本敬三先生は、足首の操作で、肩を含めた全身の連動を操っていらしたということですね。単に、足首だけ曲げて、足背に抵抗をかけて、瞬間急速脱力したところで、肩まで連動させるには、やはりやり方があるのです。
話が前後しますが、足関節の背屈、の前には「膝窩の触診」を必ずやります。
この操法の特徴ですが、動診をせずに、膝窩の圧痛硬結を確認するわけです。
以前、どこかで「どちらのつま先が挙げやすいか」というのをやっていました。まあ、悪いとは言いません。
良くないのは「どちらのつま先を挙げるのがキモチイイか」という問いかけです。
★私のブログの読者ならば、何故これが良くないのかわかりますよね??
「よくわかんない」「そもそもきもちよくない」という答えが殆どだからです。
千人に一人くらいは「どちらもきもちいい」という人もいるかもしれませんが、これも、決めがたいですよね。
「きもちよさは比較対照してはいかん」のです。鉄則です。
「どちらがキモチイイですか」と問いかけている「操体法実践者」は「操体法における、楽(な動き)と快(適感覚)の違いが分かっていない」のです。
また、橋本敬三先生は、卒寿のお祝いの席や、その5年前、弟子に「楽と快は違う」と、明確におっしゃっているのですから。
★その辺りをちゃんと理解してから、操体をやっていただきたいのです
話が飛びましたが、この操法は、膝窩(しつか)ひかがみを触診するのです。
「ひかがみに圧痛硬結がない人もいる」という方もいらっしゃいますが、それは
触診がヘタなのです。
大抵は症状疾患を感じて操体を受けにくるのですから、あるのです。
ひかがみの触診だけでも三日くらい講義ができそうなので、この辺りでやめておきますが(笑)。
私がいつも言っているとおり、ひかがみの触診の仕方で、その方の操体のスキルがわかるといっても過言ではありません。
「プロなら10秒以内に圧痛硬結に触れよ」と、師匠からは言われます。
ダラダラ触診しているヒマはないのです。
★GWにやろうかな。ひかがみを制したい人はお知らせ下さい
sotai@teizan.com
写真は「操体法写真解説集」の英語版です。
20年位前は日本では入手できず、米国のAmazonから船便で取り寄せた記憶があります。今はどうなんでしょうね。