2017年操体プレミアム・ベーシック夏期講座は8月11日、12日の二日間開の開催です。
「ここを押さえておけば、操体臨床を理解できる」というキモの部分、
「操体を勉強していると、ここでつまづく箇所がわかります。
「操体ベーシック講習」を初めて結構長いのですが、
その昔は「操体ベーシック講習を受ければ、操体ができるようになって、メシが食えるんですか」(一日の講習です・・)という人がいました。
私も「ええっ」と驚きました。
できるわけないじゃん。
★さすがに最近はいませんけどね
そして「操体法治療室」の今先生のパートを読んで
「操体って簡単そうだから」と言って、受けに来た人もいました。
(確かに簡単そうに書いてあるような気もしないではないですが、そんなものではありません)
その人は「そんな簡単っぽいことに、何万もお金をかけるのは勿体ない」みたいなことを言って、二度と来ませんでした(汗)。
★「健康体操」的にやってる人の本音はこんなところかも。
なお、人間の身体は1995年くらいから、変わってきています。それまで「実」だったのが「虚」になってきたのです。陰陽の時代で、陽の時代から陰の時代に入ったこともあります。
バキバキ、ボキボキ、強圧のところは減り、優しくソフトな施術が増えていることからも、わかります。
橋本敬三先生の時代(万病を治せる妙療法)は、楽な方に動かして、瞬間急速脱力、でもよかったのですが、今はそれでは対処できません。
症状疾患が、メンタルの問題も含めて、複雑化しているからです。
と言っても、今、一般の方が操体に興味を持つと「万病を治せる妙療法」「操体法の実際」というような、農文協から出ている本を読むことになります。
これらは、操体が「楽か辛いか」という第一分析時代に書かれた本で、その後の「快適感覚を聞き分け、味わう」という第二分析はカバーしていません。
しかし、読者は「操体って快だよね」という期待を持って読むのですが、
いかんせん「楽」(楽、は、どっちが楽ですか、つらいですか、と二方向に動かして、一つ選びます。二者択一です)を書いてある本です。
操体で快をききわける場合は「どっちがキモチイイか」とは、聞きません。
もしも「どちらがきもちいいですか」と聞いている人がいたら、それは、言葉だけ「きもちいい」を使っているケースです(多いです)。
そして、私は農文協の人に「操体って、きもちよさだって納得できますか」と聞いてみましたが
「わかりません」と言っていました。
当然です。「万病」では「快適感覚を、聞き分け、味わう」ということは書いていないからです。
そして、多くの操体実践者が「快」と言いながら、実は「楽」を通していたり、「快」と言いながら、本人が「快」を味わったことがないというケースが多いのも、事実です。
私はこの辺りをしっかり伝えたいのです。
自分も、楽と快の違いがわからなくて、苦労しました。
違いが分かった、体得した時は、驚いたものです。
なので、操体を学んでいく上で、ぶつかる壁、ひっかかりどころがよく分かるのです。
また、私のところには「操体の短期講習を受けた」という人が数多くいらっしゃいます。
話を聞くと、残念ながら、その指導者ご自身が「楽(な動き)と快(適感覚)」の違いがわかっていなかったり、セオリー的にとんちんかんなことを教えていたり、
または「般若身経」(操体やってて、これを知らなかったらモグリです)をすっとばしているとか。
これは、操体を長らく勉強している身にとっては、とても残念なことなんです。
というわけで、操体臨床家への登竜門。9月開講です。
2017年操体法講座開講のご案内 | 操体 三浦寛 人体構造運動力学研究所